Question
結婚をした時に加入するべき保険と見直しポイントについて
年齢:20代
未既婚:既婚
子ども:なし
住居:賃貸マンション
職業:会社員
世帯年収:600万円~800万円未満
借入有無:なし
ペンネーム:2号
子供がまだいない、フルタイムで共働きをする夫婦が必ず入るべき保険は、実はほとんどありません。
どちらかが死亡した場合、病気をした場合、心配されているような妊娠・出産がある場合など、保険を頼りにしたいシーンが想定されますが、保険以外で対応できないかも併せて考えてみることが大切です。
死亡については、平均的な葬儀費用が200万円程度といわれます。既に該当する貯蓄がある人は、預貯金で対応可能です。医療については、公的な健康保険で高額療養費制度という制度があり、一般的な収入の人では、一ヶ月に支払う医療費の自己負担額は9万円程度(2号さんや2号さんの夫が年収約770万円超の場合、約17万円程度)におさえられます。
妊娠・出産は病気ではないため、健康保険証を提示して受診する3割の自己負担とはなりませんが、健康保険から出産育児一時金が子供1人に対して42万円支給されます。出産に50~60万円程度かかっても、出産育児一時金との差額8~18万円程度が、実際に自分が負担する額になります。帝王切開などになると、公的医療の対象となり、自己負担は3割、また高額療養費制度の対象にもなるため、やはり9万円程度(年収による)の自己負担額に抑えられます。
これからの2、3年で50~60万円程度の貯蓄を備えておけば、立て替えるシーンを含めても、概ね出産には対応できるでしょう。
一方、子供が生まれたり、夫婦のどちらかが働くことが難しくなるなどの要素が生まれた場合は、保険を検討する必要も出てくるかもしれません。子供の教育費にはお金がかかるため、夫婦のどちらかに万が一のことが起こった場合に1000万円程度の教育費を遺すことができたり、遺された夫か妻が働いたり遺族年金を受給するだけでは足りない分(例えば3年分の収入分等)の保険金が受け取れると生活を立て直すのに助けになるからです。
まず、公的保障や貯蓄でカバーができないか検討し、それでも足りないものだけ保険を検討するのが良いでしょう。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。