まずは、クラウドマイニングの説明の前に、仮想通貨の意味をおさらいします。

・仮想通貨とは

仮想通貨とは、紙幣や硬貨と異なりデータのみで存在する通貨を指します。よく電子マネーと混同されますが、両者は全く異なるものです。

●仮想通貨：政府・中央銀行以外が発行している、データのみで存在する通貨。
●電子マネー：法定通貨（円）をデータ化したもの。企業などが発行しているポイントも同様。

ブロックチェーンと呼ばれる技術を用いた仮想通貨は、プログラムによって発行・管理されています。仮想通貨を利用している全世界のパソコンやスマホから、少しずつ計算処理・取引の承認をしてもらう仕組みです。これを「分散型台帳技術」といいます。

・仮想通貨で利益を得る方法

仮想通貨で利益を得るには、以下のような方法があります。

●仮想通貨の現物取引：仮想通貨を安値で購入、購入時の価格よりも高値で売却
●仮想通貨のレバレッジ取引：自己資金の2倍や4倍といった金額で仮想通貨を売買
●仮想通貨を使ったシステム開発：イーサリアムなどでソフトウェアを開発、サービス提供の代わりに料金を受け取る
●仮想通貨のマイニング：計算処理に貢献する代わりに、新規発行通貨を受け取る

そして今回のテーマでもあるクラウドマイニングは、マイニングの一種です。次の項目で、マイニングもおさらいするので参考にしてください。

続いてはマイニングの仕組みや特徴を紹介します。マイニングとは日本語で「採掘」という意味です。

・マイニングの仕組み

マイニングとは、仮想通貨のブロックチェーン技術で必要な「承認作業」をする代わりに、報酬として仮想通貨を得るシステムのことです。マイニングを行うには、マイニングマシン（パソコンとほぼ同じ端末）をインターネットへ接続し、マイニング専用のソフトを使用して自動で承認作業を進めます。

マイニング報酬は、承認作業を行うすべてのユーザーに振り分けられるわけではありません。たとえばビットコインの場合、マイニング参加者の中で最も早く計算処理をした人にのみ報酬を付与します。処理速度はマイニングマシンの性能によりますので、マイニングで報酬を得るには技術力と高性能なパーツを購入できる資金力が必要になります。

・マイニングに必要なもの

マイニングを始めるためには、ASICと呼ばれる集積回路を積んだ専用マシンを用いるのが理想です。しかし、一般的なパソコンと同じパーツを使って組み立てることもできます。

【専用マシン】（1台50万円～）

●ASIC
●ASICに用いる電源装置
●パソコン
●インターネット接続環境
●マイニングソフト
●ウォレット

【一般的なマイニングマシン】（約30万円～）

●マイニングリグ（各パーツを支える台座のような物）
●OS
●CPU
●GPU
●ライザーカード
●マザーボード
●HDDもしくはSSD
●メモリ
●電源装置
●インターネット接続環境
●マイニングソフト
●ウォレット

また、上記の本体代に加えて電気代・通信費などランニングコストも掛かるので、初心者は次の項目で解説するクラウドマイニングを検討してみてください。

クラウドマイニングとは、マイニングで利益を上げようとしている企業に投資し、投資金額に応じてマイニング収益の一部を受け取るビジネスです。個人でマイニングをするのと違い、マイニングマシン不要ですので初心者も手軽に始められます。クラウドマイニングサービスへアカウントを作成し、法定通貨（円など）もしくは仮想通貨で入金するだけです。入金最低額は1,000円程度です。

以下に主なクラウドマイニングサービスを紹介します。

●Genesis Mining
●Eobot
●HashFlare
●Hashing24