入国審査とは?流れや内容、審査に引っかからないための対処方法をご紹介
海外旅行の際、空港に到着すると必ずある入国審査は、慣れない人にとって不安要素かもしれません。しかし、正しい知識と準備さえあれば、スムーズに通過できます。
ここでは、入国審査の流れや入国審査官との会話のポイント、入国審査で引っかからないための注意点などをわかりやすく解説します。海外旅行でのトラブルを避け、安心して滞在を楽しむために、入国審査の準備もしていきましょう。
入国審査とは?
入国審査とは、外国へ入国する際と自国に帰国する際に行われる手続きのことです。入国審査官と呼ばれる専門の職員が入国者の身元確認をすると同時に、渡航目的や滞在先、日程などを聴取します。入国者は、パスポートと入国カード、ビザ、アメリカの場合はESTA(ビザ免除プログラムを利用して渡米する旅行者の適格性を判断する電子システム)などの書類を提示し、チェックを受けます。
これは、入国者の滞在を適切に管理し、法律や規則を守ることを確認するためのものです。審査官からの質問には、以下のようなものがあります。
- 滞在の目的:観光、仕事、学業など
- 滞在期間:4日間、3週間など具体的な期間
- 滞在先:具体的な滞在地や宿泊施設名
- 帰国の意志:滞在目的を終えたあとの帰国意志およびその用意(帰りの航空券)
入国審査官は入国者の回答をもとに、入国条件を満たしているかどうか、危険な人物ではないかなどを判断します。できる限り正確に、わかりやすく答えましょう。
質問に対する回答が不明瞭だったり、矛盾していたりする場合、審査官は追加の質問をすることがあります。これは、入国者が虚偽の情報を提供していないかどうかを確認するためです。正確な情報提供は、スムーズな入国手続きのために非常に重要といえます。
入国審査は、入国者の滞在を管理するための非常に重要なプロセスです。正確な情報を提供し、審査官の質問には快く協力して円滑に入国手続きを進めましょう。
入国審査の流れと内容
入国審査の流れと内容を、飛行機が空港に到着する場面から順に確認しておきましょう。
ステップ1:入国カードを記入
入国カードの提出は不要の国もあります。必要な場合、一般的には機内で客室乗務員から渡されるので、機内で記入しておくとスムーズです。
<入国カード>
機内でもらえなかったときや、書き損じたときは、到着した空港で受け取り、記入してから入国審査に臨みましょう。
ステップ2:到着ゲートへ移動
飛行機を降りたあとは、到着ゲートへ移動します。空港内を案内板に従って進むと、入国審査エリアへ到着します。
なお、入国審査は自国民用の列と海外からの来訪者用の列があるため、案内を確認して列に並びましょう。
ステップ3:入国審査エリアでの用意
入国審査エリアに着いたら、必要なものを用意しましょう。
<入国審査で必要なもの>
- パスポート
- 搭乗券
- ビザやアメリカのESTAのような渡航認証システム
- 入国カード
ビザやESTA、入国カードは必要に応じて入国審査官に提示してください。それぞれの書類は、国境を越えるために非常に重要です。なくさないよう大切に保管しましょう。
ステップ4:審査官との会話
パスポートなどの書類を渡し、審査官との対話が始まります。
審査官はあなたの旅行の目的や滞在予定について質問しますので、聞かれた質問にはっきりと答えましょう。よくある質問例は以下のとおりです。
- 「どのくらいの期間滞在する予定ですか?」
- 「観光目的でしょうか、仕事でしょうか?」
- 「滞在先の住所や宿泊予定は?」
- 「帰国の予定日はいつですか?」
審査官の質問には、正直かつ自信を持って、迷ったりごまかしたりせず、はっきりとした言葉で伝えましょう。
ステップ5:審査結果の待機
審査官は入国者の情報と回答を確認し、入国の可否を判断します。質問に答えたあとは、審査結果を待ちましょう。
これらのステップをしっかりと理解し、正確な情報提供や審査官との円滑な対話を心がければ、入国審査がスムーズ進み、素晴らしい滞在をスタートできるでしょう。
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入国審査の際に役立つ英語フレーズ
英語が得意ではない場合、入国審査官との会話は少しハードルが高く感じることがあるかもしれません。しかし、心配しなくても大丈夫です。いくつかのポイントを押さえておけば、スムーズな対話ができます。
入国審査の英語
まずは入国審査官とのよくある会話例を確認しておきましょう。
審査官: Hello. May I have your passport and documents, please?
(こんにちは。パスポートと書類をお願いします。)
あなた: Hello. Here is my passport. I also have my visa.
(こんにちは。こちらがパスポートです。ビザもあります。)
審査官: Thank you. How long do you plan to stay in [国名] ?
(ありがとうございます。[国名] にどのくらいの期間滞在される予定ですか?)
あなた: For two weeks.
(2週間滞在する予定です。)
審査官: What is the purpose of your stay?
(滞在の目的は何ですか?)
あなた: Sightseeing. I plan to visit some tourist spots with my friends.
(観光です。友達と一緒にいくつかの観光地を訪れる予定です。)
審査官: Could you tell me the specific place and accommodation schedule?
(具体的な滞在先や宿泊予定を教えていただけますか?)
あなた: Sure, I'll be staying at [ホテル名] in [滞在地].
(はい、[滞在地] にある [ホテル名] に泊まる予定です。)
審査官: When is your planned return date?
(帰国予定日はいつですか?)
あなた: I'm planning to return on August 15th.
(帰国予定は8月15日です。)
審査官: Everything seems accurate. Enjoy your stay.
(すべての情報は正確ですね。あなたの滞在を楽しんでください。)
あなた: Thank you.
(ありがとうございます。)
このような対話が入国審査で行われます。英語で対応する際も、自信を持って正確な情報を提供するように心がけましょう。
入国審査官との会話で気をつけたいポイント5つ
入国審査官とのやり取りで気をつけたいポイントを5つご紹介します。
基本的な英語フレーズを用意する
入国審査でよく使われる基本的なフレーズを事前に学んでおくと良いでしょう。特に滞在の目的や予定、帰国の日程などに関する簡単なフレーズは必須です。必ず確認しておきましょう。
簡潔な言葉遣いを心がける
英語が得意でなくても、簡潔な言葉遣いで要点を伝えられます。難しい英会話よりも、ポイントを押さえた簡潔な単語の方が効果的な場合もあるでしょう。
翻訳アプリを活用する
空港に着いてすぐにインターネットが使える環境であれば、スマートフォンに翻訳アプリをインストールしておくと、必要な場面で手助けとなります。入国審査だけでなく、旅先でも言葉の壁を越えて情報共有できるツールとして重宝するはずです。海外旅行の際は、インストールしておくと良いでしょう。
ゆっくり話す
緊張すると話すスピードが速くなりがちです。慌てて早口で話してしまうと、審査官も理解できず時間がかかったり、余計な疑いを持たれてしまったりするかもしれません。ゆっくりとしたペースで話すことで、審査官も理解しやすくなります。
礼儀正しい態度
礼儀正しい態度は、言葉が通じなくても伝わるものでしょう。審査官とのコミュニケーションを円滑にして、気持ち良く入国しましょう。
入国審査で引っかかる理由
入国審査で引っかかってしまい、スムーズに入国できないケースもまれにあります。相手側の勘違いや事実誤認であったとしても、入国に時間がかかったり、拘束されてしまったりする可能性もゼロではありません。
せっかくの海外旅行も、入国前にトラブルが起きてしまっては残念な気持ちになるものです。入国審査で引っかからないように、準備をしておきましょう。
入国審査で引っかかる理由には、主に以下のようなものがあります。
入国条件を満たしていない場合
最も一般的な理由は、必要なビザやESTAなどの書類を持っていない場合です。入国審査官は、入国の際の資格を確認し、必要な条件を満たさない場合には入国を拒否することがあります。
虚偽の情報提供
審査官に対して虚偽の情報や誤った情報を提供すると、入国できない可能性があります。審査官は情報を確認し安全性を判断するため、正確に回答しなければなりません。
犯罪歴やセキュリティ上の理由
本国または入国しようとしている国で重大な犯罪歴がある場合や、セキュリティ上の懸念があると判断された場合は、入国拒否される可能性があります。
入国目的が明確ではない場合
具体的な滞在目的が不明確な場合、入国審査官は入国者を疑わざるを得ません。滞在の目的や予定が明確に伝えられるよう、英語フレーズを言えると良いです。また、滞在先や帰国便のチケットなどを明確に示せるよう準備しておきましょう。
医療・検疫上の理由
健康面や検疫上の問題がある場合、入国を制限されることがあります。新型コロナウイルスが流行したときもそうですが、感染症の流行時などは、厳格な検疫が行われ、入国を制限することもあるでしょう。
珍しいフライトルート
日本人があまり利用しないルートや、珍しいルートを利用したフライトだと、理由を聞かれることがあります。理由を聞かれる前提で、会話する準備をしておきましょう。
重要なのは、正確な情報提供と審査官との対話です。不安な場合は、旅行前に入国条件や必要な書類について確認し、審査官の質問には正直かつ正確に回答すれば、スムーズな入国ができるでしょう。
入国審査で引っかからないための対処方法
入国審査官は、外国人の入国目的や滞在期間、健康状態などをもとに、入国を許可するかどうかを決定します。そのため、入国審査官に不審に思われないよう気をつけましょう。
入国審査に引っかからず、スムーズに入国するためのポイントを確認しておきましょう。
- パスポートやビザの有効期限を確認する
- 入国目的を明確にする
- 滞在先を確認する
- 滞在期間を確認する
- 十分な滞在資金があることを確認する
- 健康な状態で臨む
- 英会話の準備をしておく
入国審査で引っかかってしまった場合は、入国審査官の指示に従うことが重要です。入国審査官の指示に従わない場合は、入国拒否だけでなく、拘束される可能性もあるため気をつけましょう。
無事入国できたら、海外旅行スタートです。思い切り楽しみましょう。
まとめ
入国審査は海外旅行者が必ず通る手続きです。初めての方にとって不安もあるかもしれませんが、正しい知識と準備をすればスムーズに通過できます。
入国審査官との対話や正確な情報提供、必要書類の準備、よく使われる英語フレーズの確認など、スムーズな入国のためのポイントを押さえておきましょう。
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※この記事は2023年10月時点の情報をもとに作成しております。
このテーマに関する気になるポイント!
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入国審査ではどんなことをする?
入国審査の流れは空港到着後、入国審査官との対話、質問への回答、必要書類の提出、審査結果待機などを行います。
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入国審査官から質問されることは?
入国審査官は滞在の目的や期間、宿泊先などに関する質問が一般的です。
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入国審査で拒否されることはある?
入国拒否はまれですが、書類の不備や意思疎通の行き違いなどがあると時間がかかってしまいます。
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英語ができないと、入国審査で困る?
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