副業を始めるときに気になるのが、「どのくらい稼げるのか？」「どのような副業を始めれば良いのか？」ということではないでしょうか。

株式会社リクルートが行った「兼業・副業に関する動向調査データ集2022」から、実際に副業をしている人を対象にした調査結果を見ていきましょう。

副業に割く時間は「10～19時間」、副業による収入は「5万円未満」と回答した人が最も多く、あまり時間をかけずにお小遣い程度の金額を稼ぐ人が多いようです。それぞれ「50時間以上」「30万円以上」という人も一定数いるので、副業の種類や割く時間次第では本業と同じくらいの収入を得ることもできるでしょう。

人気のある副業の1位は、接客や販売などのサービス業です。コンビニや飲食店は、休日だけでなく仕事終わりでも働け、自宅近くの生活圏内にあることも多いので、副業しやすいのでしょう。2位のポイ活はスマホひとつで手軽に行えるため、隙間時間などを活用して行えます。そのほかにも、さまざまなジャンルの副業がランキングに載っており、この多様性も副業の魅力のひとつといえるでしょう。

自宅でできる副業を中心に、おすすめの副業をご紹介します。

お小遣いサイトと呼ばれることもあるポイントサイト。サイトに登録したあと、サイト内の広告を経由してまた別のサイトのショッピングや会員登録、アプリのダウンロードなどをすれば、ポイントが貯まります。ネットサービスを利用する感覚で利用でき、初期費用もかかりません。貯めたポイントは現金や電子マネーなどに交換できます。

アンケートモニターは、企業などから送信されるメールのアンケートなどに回答して謝礼を受け取るというものです。アンケートはネット上で回答するだけでなく、会場などに出向く場合もあります。また、自宅に送られてきた商品を試してアンケートに回答するやり方もあります。

データ入力は、その名のとおり文字や数字などのデータを入力する作業です。入力するデータは紙媒体の資料や録音データなど、取引をする企業によってさまざまです。また、入力するフォーマットも、ワードやエクセルなどのオフィスソフトを使用することもあれば、会社独自のソフトの場合もあります。

ライターの仕事は、与えられたテーマや企画内容に沿って記事を書くことです。ただ文章を書くだけでなく、その前に情報収集や取材などが必要になる場合もあります。書籍や雑誌、企業が運営するメディアやニュースサイトなど掲載媒体は多数あり、ジャンルも仕事や金融、美容や子育てなど多岐にわたるので、自分にあったものを選びやすいでしょう。

プラットフォームに自分で撮った写真をアップし、ダウンロードされたり購入されたりすることで収入を得ることができます。プロによる撮影である必要はなく、写真を撮ることが好きな人は趣味やスキルを生かせます。また、スマホで何気なく撮った写真などでも売れる場合があるので、普段からたくさん写真を撮る人におすすめです。

イラストレーターやデザイナーの仕事は、ロゴやアイコン、ホームページのバナー、挿絵など、依頼された物を作成することです。絵を描くことやデザインが好きだったり、得意だったりする人に向いているでしょう。また、写真販売と同じように、作成した素材をダウンロードされることで収入を得るやり方もあります。ただし、データでやり取りをする場合がほとんどなので、専用のソフトなどが必要です。

自分で手作りしたハンドメイド作品を販売して収入を得る方法もあります。ハンドメイドと聞くとアクセサリーや洋服などのファッション系を想像するかもしれませんが、テーブル、椅子、棚など、幅広く販売できます。手先が器用な人やDIYが好きな人におすすめです。

自宅にある不用品やハンドメイド作品などをフリマアプリに出品して販売できます。不用品でも売れればお金になり、お得です。ただし、売れるか売れないかは出品してみないとわかりません。また、アプリ側に支払う販売手数料や購入者に送るための送料が必要になるので、安い価格でしか売れないものだとあまり収益に繋がらない場合があります。

ホームページ作成は、その名のとおりホームページを作成する仕事です。一から作成するだけでなく、更新作業やリニューアル作業などの仕事もあります。デザインのセンスやプログラミングなどの専門的なスキルが必要になるので、単価も高額になりやすく稼ぎやすいでしょう。ランディングページの作成など、一部分や1ページだけの仕事もあるので、初心者は簡単なものから始めることがおすすめです。

アフィリエイトは、自分のサイトやブログに商品やサービスの広告を掲載し、その広告経由で商品やサービスが売れた場合に、売り上げの一部が報酬として還元されるというものです。収益を上げるためには、たくさんの人にサイトやブログに訪問してもらわなければならないので、ただ運営するだけではなく人を集めるような工夫をする必要があります。

プログラミングは、コンピューターソフトウェアやアプリの開発、システムそのものの開発をする仕事です。かなり高度な専門的知識が必要になるので、ほかの副業と比べて収入も良くなります。本業でプログラミングの仕事をしていれば、副業でも大いに稼げるでしょう。また、IT業界は将来性が高いので、独立などの道にも繋がる可能性があります。

YouTuberは、YouTubeに動画を投稿し、広告収入を得ています。動画の編集作業が大変だったり、視聴者が少ないと収入に繋がりにくかったりするのが難点ですが、知名度が上がって視聴者も増えると、広告収入だけでなく企業とのタイアップやPR依頼などで、高収入を得ることも可能です。

講師の仕事は、自分の得意分野を人に教えることです。教員の資格があるかどうか、教える立場にいるかどうかは関係なく、教わりたいと思う人がいれば、講師として教えることができます。語学や資格など、実際にスクールがあるようなジャンルでなくても、自分の得意なことや好きなことで講師になることができるので、人よりも詳しく知っている分野などがある場合はチャレンジしてみると良いでしょう。

フード配達員の仕事は、飲食店の料理などを指定の場所に届けることです。自分の都合にあわせて休日だけ、あるいは仕事後の数時間だけフード配達員として働くことができ、空いている時間を有効活用できます。自転車やバイクと、配達用のバッグなどが必要ですが、数をこなせばまとまった収入になるので、すぐに元は取れるでしょう。

覆面調査は、レストランやスーパー、コンビニやディスカウントストアなどに出向き、スタッフの対応や店内の状況など、サービス全般について調査をする仕事です。調査内容はあらかじめ決められており、マニュアルや指示書に従って調査をし、調査が終わったら調査内容をまとめて報告する必要があります。

投資は、現在あるお金を効率的に増やしていくもので、プロが運用をしてくれる投資信託や、自分で応援したい企業に投資する株式投資などがあります。

株式投資や投資信託は、どちらも価格が安いときに購入し、値上がりしたタイミングで売却すれば、差額分が利益になる仕組みです。商品性が異なるので、自分にあった商品選びをしてみましょう。

ただ、投資は絶対に利益が得られるわけではないので注意が必要です。元本割れを起こして資産が減ってしまうリスクもあるので、しっかりと知識を身につけた上で、余剰資金の範囲内で行いましょう。

まずは、自分が勤める会社が副業を許可しているかどうか、就業規則を確認しましょう。副業禁止となっているにもかかわらず、無断で副業を行った場合、戒告や減給、最悪の場合は解雇など、何らかの処分が下される可能性があります。

また、副業には「誰でも簡単に稼げる」といったうたい文句のものもありますが、そういったものは詐欺の可能性があります。初期費用がかかるものや、運営の実態がわからない会社のものなどには手を出さないように注意しましょう。

副業をすれば収入を増やせますが、副業にはお金以外のメリットも多数あります。

本業と異なる業界や業種を副業にすることで、これまでよりも視野が広がったり、新たなスキルが身についたりするでしょう。また、時間を意識しながら効率良く仕事ができるようになったり、人脈やネットワークも広がったりすることに繋がります。

どのくらいの収入が欲しいかということはもちろんですが、やってみたいこと、持っているスキル、副業に費やせる時間などを総合的に考えて選ぶと良いでしょう。

本業と同じ、もしくは似たような仕事だと、仕事内容や段取りがわかっているので、始めやすいし続けやすくなります。慣れた仕事で効率良く稼ぎたい人は、本業と同じような仕事がおすすめです。

また、あえて本業とは異なる仕事を選ぶことで、視野が広がり、本業とのメリハリもつけやすくなります。特にやりたい仕事がない場合は、初期費用がかからず手軽にできるものから、いろいろ試してみるのも良いでしょう。

副業に費やす時間を決める、目標額を決めるなどすると、しっかりと副業に取り組めるので稼ぎやすくなるでしょう。

どんな副業でも最初はまったく稼げなかったり、稼げても少額だったりすることが多いので、稼げないからとすぐにやめてしまうのではなく、こつこつ続けていくことも大切です。

ネットが普及した現在、副業の種類は多数あり、稼ぎ方もさまざまです。自分にあった副業を見つけることで稼ぎやすくなり、続けやすくもなるでしょう。上手くいけば、本業以上に稼ぐことも可能です。ただ、本業あっての副業なので、副業に熱中しすぎて本業が疎かにならないように注意しましょう。