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哲学は役に立つ?勉強方法から有名な哲学者とその言葉まで、わかりやすく紹介!
「人生の意味とは」「幸福とは」といった疑問や悩みを持ったときなどに、「哲学を勉強したい」と思ったことはないでしょうか。哲学というと、「難しい言葉の羅列」や「抽象的な概念」といったイメージがあり、敷居を高く感じてしまいがちです。
イメージにとらわれず、具体的に哲学が役立つケースや勉強法などを知ることで、哲学をより身近に感じ学びやすくなることでしょう。
ここでは、哲学とは何なのか、特にビジネスにおいて哲学が役立つケースなどを解説します。また、有名な哲学者の名言も紹介しますので併せて参考にしてください。
哲学とは?
哲学とは、人生や世界、宇宙の本質を論理的な思考や原理によって解明しようとする学問です。学問の分野にはさまざまなものがありますが、哲学は個々の垣根を超えて広く関心を向け、「生きるとはどういうことか」、「人はどう生きるべきなのか」、「人の幸せとは何か」といった問いへの答えとなるべき真理を目指す営みともいえます。
哲学(philosophy|フィロソフィー)は、ギリシア語の(philosophia|フィロソフィア)が語源となっており、本来は「知を愛する」(loving knowledge)という意味を持つ言葉です。そのため、「哲学とは?」という問いに対しては、「哲学とは知を愛する営みのこと」と回答されることが多く見られます。このほかに、物事の本質を考えることや、新しい価値を考えることといった定義づけをされている方もいます。
また、哲学は大きく「西洋哲学」と「東洋哲学」の2つに分類されます。以前は、哲学研究といえば西洋哲学が中心でしたが、中国やインド、イスラムなどで発生・発展した思想として東洋哲学としての地位が確立されてきました。日本における哲学も東洋哲学に含まれるとされています。
哲学は役に立たない?
前章で紹介したように、哲学が「知を愛する営みのこと」であれば、現実の生活やビジネスにおいては役に立たないと思う人もいるかもしれません。実際、「日常生活には役立たない」と考えている哲学者もいます。にもかかわらず、なぜ哲学は役立つといわれているのでしょうか。その理由を知るためには、哲学を学ぶロジックを理解しておく必要があります。
哲学は日常を成り立たせているものや当たり前のものに対して、「どうしてこのようなものが存在するのか?」、「どのようなことができるのか?」といった疑問を持つきっかけになることが多いです。当たり前のものに対して疑問を持ち、そこからさらに考えを深めていくと「何を理由に生まれたのか」、「なぜ存在しているのか」などを知ることにつながります。
つまり哲学は、これまで当たり前だと思っていたものやことを通して、新しい考え方や思考の成り立ちに気づくこととも考えられます。古今東西の有名な哲学者の名言をそのまま取り入れるのではなく、それによって自分自身の思考を深められるようになると初めて哲学が役に立つといえるようになるでしょう。
哲学がビジネスにもたらすメリット
哲学は役立つものなのかそうではないのか、考えは人それぞれです。しかし、哲学を知ることでビジネス上メリットになることもあります。主な3つのメリットを確認していきましょう。
1.仕事の全体像をつかむ力が身につく
一般的に、ひとつの仕事を始める際には、その業務の目的や期待される成果などをはっきりさせることが大切です。細部を詰めるよりも、まずは全体像を把握することが第一歩となります。哲学を勉強するとこういった力を養うことができるでしょう。
そして、全体像を把握できたのちに、目的を達成するための調査やその結果の分析をします。分析する際には問題点と課題を正しくすくい出す力が必要ですが、そこでも哲学を学ぶ際に身につけた考え方の訓練が役に立ちます。
2.パフォーマンスの向上につながる
1つ目のメリットで触れたように、仕事の目的や期待される結果などの全体的な見通しを立てたあとに段取りを決めれば、ブレずに業務を進めていくことが可能です。例えば、業務の途中で判断に迷うことがあったときに「この業務の目的は何か?」、「何を優先すべきか」といったことを関係者全員で再確認しやすくなるでしょう。
全体像が見えず目的もぼんやりしたままだと、業務のパフォーマンスが低下するほか、時間的なロスも大きくなることが考えられます。目的や結果がはっきりと見えている段取りどおりに行えば、業務のパフォーマンスは向上し時間ロスを防げるでしょう。
3.因果関係を整理して考えることができる
哲学は論理的な思考を得意とする学問であり、その思考方法をビジネスに取り入れると業務上発生した問題の因果関係を整理して考えることができるようになります。
つまり、ある問題Aが発生した場合、その問題が発生したのはなぜかを突き止めることが必要です。原因が問題Bだったことがわかり、さらに調査すると、問題Cが本来の原因だったとかることがあります。このように、哲学を学ぶと因果関係を一つひとつ検討していくことができるようになるのです。
哲学はどのようにして勉強する?
哲学を勉強する方法といえば、大学などの哲学科を専攻するという方法があります。しかし、すでに社会人になっている多くの方にとっては、これから大学に入学することは現実的ではないでしょう。
では哲学を独学でどのように勉強していけば良いのでしょうか。哲学を勉強する順序があるわけではありませんが、初心者の方はまず入門書から読み始めるのがおすすめです。
哲学書は抽象的で難解なものもあれば、初心者でも理解しやすいものまでさまざまあります。いきなり難解なものに手を出すと読み進められずに挫折してしまう可能性もあります。入門書の中には、哲学書をどのように読んでいけば良いかといった方向性を提示しているものもあるので、自分が「わかりやすい」と感じた本を選ぶと良いでしょう。
哲学書に慣れてきたら、「哲学史」で哲学の歴史や全体像を知るのもひとつの方法です。しかし、哲学の歴史は長く全体を把握するには時間がかかるものです。そのため、詳しく勉強したい哲学者がいる場合は、その哲学者の著書から読み始めるのも良いでしょう。そして、必要に応じて哲学史や関連するものにも触れると効果的です。
有名な哲学者とその言葉
古代から現代にいたるまで多くの哲学者が存在していますが、中でも特に有名な哲学者とその言葉をいくつか紹介していきます。
カント
イマヌエル・カントは、18世紀を代表するプロイセン王国出身の哲学者で「近代哲学の祖」といわれています。『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』の三批判書が有名です。
【言葉】
- 人生の苦労を持ちこたえるには三つのものが役に立つ。希望・睡眠・笑い。
- 年齢とともに判断力は増し、天才は減っていく。
- 無責任とは良心の欠如ではなく、自らの判断を変えないことに固執することである。
ニーチェ
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェはドイツの哲学者・思想家です。「神は死んだ」「深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」「超人」などの代表的な言葉があります。の言葉が有名です。
【言葉】
- 事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。
- 善にも強ければ、悪にも強いというのが、いちばん強力な性格である。
- 孤独を味わうことで、人は自分に厳しく、他人に優しくなれる。いずれにせよ、人格が磨かれる。
デカルト
ルネ・デカルトはフランス生まれの哲学者であり数学者で、「合理主義哲学の祖」といわれています。「我思う、ゆえに我あり」は有名な言葉のひとつです。
【言葉】
- 理性によってのみわれわれは人間となる。
- 行為すること、これが存在することである。
- 良識をもつだけでは十分でない。良識をよく用いることが肝要である。
哲学がビジネスに役立つことも。まずは入門書から始めてみよう
哲学書は難しい言葉でいっぱいというイメージがあり、哲学の勉強を始めることはハードルが高いと感じがちです。しかし、最初から難しい文献を読むのではなく、入門書から読み始めることで、勉強の進め方や哲学書の読み方などがわかってくるでしょう。
さまざまな考え方が身につくと、日々の悩みや疑問をはじめビジネスにも生かせることが期待できます。気負わずに、まずはわかりやすい入門書を手に取ることから始めてみましょう。
このテーマに関する気になるポイント!
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哲学とは?
人生や世界、宇宙の本質を論理的な思考や原理によって解明を目指す学問です。
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哲学はビジネスにどのように役立つ?
仕事の全体像をつかむ力が身につき、パフォーマンスの向上に役立ちます。また、論理的な思考ができるようになるため、因果関係を整理して考えられるようになるでしょう。
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哲学の勉強法は?
初めて哲学を勉強する人は、まずは入門書から読み始めるのがおすすめです。
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哲学って難しく感じていたけど、入門書なら途中で挫折することなく読めるかもしれないわね!