visa(ビザ・査証)とは?種類や必要な国、申請方法などをわかりやすく解説

リリース日:2022/11/15 更新日:2024/11/20

海外に旅行や仕事で行くときに、パスポート以外にビザが必要な場合があります。パスポートについては知っていても、ビザのことはよくわからないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、そもそもビザとはどういったものなのか、ビザの種類や必要な国、申請方法などをわかりやすく解説します。

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  1. ビザ(visa、査証)とは
  2. ビザが必要な国・不要な国
  3. ビザの申請方法と注意点
  4. まとめ

ビザ(visa、査証)とは

ビザ(visa、査証)とは

ビザとは、渡航先の国が外国籍の人に対して、入国の許可を受けるために発行する「推薦状」の役割を果たすものです。日本では「査証」という呼び方もされています。

 

日本国籍の人が海外へ渡航する際は、渡航先や渡航目的、滞在期間などによって、特定のビザが必要になることがあります。国によっては、事前通告なしにビザ取得の手続きが変更される場合もあるので注意が必要です。ビザが必要な国に入国する前にビザを取得していない場合は、渡航先に着いても入国できずに日本に引き返さなければならないことがあるので、渡航が決まったら最新の情報を確認しておきましょう。

パスポートとの違い

海外へ渡航する場合、ビザが必要な国と必要でない国がありますが、必ず用意しなければならないのがパスポートです。パスポートは、各国の政府が発行するもので、渡航者の名前や生年月日、国籍などがひと目でわかる証明書です。ビザが入国のための「推薦状」ならパスポートは「身分証明書」となるでしょう。

 

ビザとパスポートの違いがわかるように、両者を比較すると以下のようになります。

ビザとパスポートの比較

ビザの種類

ビザは、渡航目的ごとに種類が分けられています。最も多く利用されているのは旅行をするためのビザでしょう。観光ビザや、目的地までの経由地として別の国の空港に立ち寄るトランジットの際に必要な通過ビザなどがあります。ほかにも、仕事なら就労ビザ、留学や研修なら一般ビザ、永住者やワーキングホリデーなら特定ビザなど、種類はさまざまです。

 

また、一定期間内に出入国できる回数により、シングルエントリー(1回)、ダブルエントリー(2回)、マルチプルエントリー(複数回)のビザがあります。

 

観光用、就労用など、ビザのカテゴリーはどの国でも共通している部分がありますが、名称は国ごとに異なる場合があります。渡航が決まったら、その国の大使館や総領事館のホームページなどで、どのビザを取得する必要があるか確認しましょう。

ビザが必要な国・不要な国

ビザが必要な国・不要な国

海外へ渡航する場合、通常はビザが必要ですが、日本のパスポートがあれば、観光などによる短期滞在ならビザを取得しなくても入国できる国が多数あります。日本は多くの国との間で「一般査証免除措置」を実施しており、短期滞在に限り相互にビザがなくても入国できるようにしているからです。

 

ここでは、国や地域ごとにビザの要否について見ていきましょう。

アジア

アジア地域には、観光や商用が目的の短期滞在の場合はビザを必要としない国が多くあります。ただし、カンボジア、パキスタン、スリランカなどは渡航に際しビザ取得が必須です。また、ビザが必要でも、インドのようにアライバルビザ(国際空港で取得できるビザ)の取得が可能な国もあります。

アメリカ

観光や商用の目的でアメリカ合衆国に入国する場合は、最長90日間の滞在に限りビザ取得が免除されます。しかし、その場合でも電子渡航認証システム「ESTA(エスタ)」の申請が必須です。ESTAとは、保安上の観点からアメリカに入国することに問題がないかをチェックするためのシステムで、アメリカを経由してほかの国へ行く場合も申請が必要です。

 

申請の際は有効期限内のパスポートとクレジットカード、メールアドレスが必要となり、1人21ドルの申請料がかかります。渡航前にオンラインでESTAの認証を受けていない場合、飛行機への搭乗や入国を拒否されてしまう場合があるので注意しましょう。

 

なお、ESTAの有効期間は2年間あります。パスポートの氏名変更や期限切れによる新規取得などがなければ、渡航のたびに申請する必要はありません。

ヨーロッパ

短期滞在の場合、日本のパスポートがあれば、ヨーロッパのほとんどの国にビザなしで入国できます。また、1度「シェンゲン協定」加盟国に入国すれば、シェンゲン協定域外に出国するまで国境審査がなく、加盟国間を自由に移動できます

 

シェンゲン協定とは、国境管理の廃止または簡略化を定めた多国間協定です。協定にはフランスやドイツ、スペイン、イタリアなど26カ国が加盟しており、地続きのヨーロッパがひとつの国のようになっています。ただし、滞在可能日数は、シェンゲン圏へ入国した最初の日から180日間以内に90日間までという制限があります。

 

なお、ヨーロッパでも2023年11月より事前渡航認証システム「ETIAS(エティアス)」が導入されることになりました。ETIASはアメリカのESTAと同様の仕組みですが、詳細はまだ公表されていません。

中東

アラブ首長国連邦、イスラエル、トルコなどの国は、短期間の滞在に限りビザ取得が免除されますが、中東のそれ以外の国はビザが必要です。また、パスポートにイスラエルのビザ、または出入国記録があると入国が拒否されるなど、制限のある国も複数あります。
なお2022年10月現在、中東の中でもイラク、シリア、サウジアラビアなどは、内戦などにより危険が多いため、外務省では渡航中止や注意などを喚起しています。

外国人が日本に滞在する場合

短期間であればビザを取得することで滞在できますが、90日以上滞在する場合や、短期間でも報酬を得る活動を行う場合は在留資格が必要です。ビザと在留資格は同じ意味で使われることが多いですが、機能は別物です。ビザは海外にある日本大使館・領事館が発給する「日本への入国許可を受けるための推薦状」で、入国したらその機能は終えます。在留資格は法務省出入国在留管理庁が交付する「日本に在留するための許可証」であり、日本に滞在し続けるために必要なものです。

 

なお、外国籍の人が日本に入国する場合も、査証免除措置があります。新型コロナウイルス感染症対策の水際措置により一時停止していましたが、2022年10月現在、水際措置の見直しにより、査証免除措置が再開されています。

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