現金書留を安く送る方法は?料金や送り方、補償について解説

リリース日:2022/08/17 更新日:2024/10/30

現金書留は現金を郵送する唯一の方法です。郵便局で送ることができる書留は一般書留、簡易書留、現金書留の3種類がありますが、現金書留以外で現金を送ることは禁止されているため、注意が必要です。

ここでは現金書留を安く送る方法や料金、送り方、補償について解説します。

  1. 現金書留とは
  2. 現金書留の料金
  3. 現金書留を安く送るためのポイント
  4. 現金書留の送り方
  5. 現金書留の追跡方法
  6. 現金書留を受け取る際の注意点
  7. 現金書留以外で現金を送る方法「郵便為替」
  8. 現金封筒を手に入れる方法

現金書留とは

現金書留とは

現金書留とは、現金を送ることができる郵便です。書留の一種のため、配達までの送達過程を確認することができ、万が一、中身が壊れたり、届かなかったりした場合に、規定の範囲内で実損額を賠償してくれます。郵便法第17条で普通郵便を使って現金を送ることはできないことが定められているため、知らずに普通郵便で送ってしまうと、法律違反になるので気を付けましょう。

以下に郵便法第17条の文章を引用します。

第十七条 現金又は郵便約款の定める貴金属、宝石その他の貴重品を郵便物として差し出すときは、書留(第四十五条第四項の規定によるものを除く。)の郵便物としなければならない。郵便法 | e-Gov法令検索

現金書留がよく利用されるシーンは、ご祝儀などの郵送です。遠いところに住む相手へご祝儀を渡したくても、銀行で振り込むのは失礼と考える人もいます。専用封筒はのし袋も入る大きさのため、お祝いを送るときなど目的にあわせて利用できます。

現金書留の料金

まず、現金書留の料金は郵便物の基本料金に加え、損害要償額1万円までなら手数料480円です。それ以降は5,000円ごとに追加料金が11円かかります。

現金書留の料金

現金書留 郵便物の基本料金+480円
さらに5,000円ごとに+11円(上限50万円)
 

【例】損害要償額1万円の場合

定形郵便物(50g以内)の基本料金110円+現金書留480円=576円

通常の定形郵便110円と比べると、現金書留は少し値段がかかります。
現金書留をお得に送りたいと思う人は次で説明する「安く送る方法」を参考にしてみてください。




現金書留を安く送るためのポイント

現金書留を安く送るためのポイント

現金書留を、安く送るために押さえておきたいポイントをご紹介します。

損害要償額を1万円までに抑える

損害要償額は万が一のトラブルに備えた補償であり、上限50万円まで自由に設定可能です。高額を現金書留で送る場合、それなりの金額で備えておいたほうが安心でしょう。

ただし前述したとおり、損害要償額1万円までは手数料が480円で済みますが、それ以降は5,000円ごとに11円が加算されます。少しでも安くするなら、1万円以内に抑えるというのもひとつの方法です。とはいえ100万円の現金書留を送るとき、損害要償額を1万円に抑えるのはリスクが高いともいえます。安さをとるか、安全をとるかのバランスは十分に考えましょう。

速達を使わない

節約のためには、どうしても必要な場合を除いて速達を使わないようにしましょう。郵便物の場合、250gまでの荷物は速達だと300円がプラスされます(※)。また、オプションサービスを付加しない郵便物・ゆうメールは、土日休日の配送が休止なのに対し、現金書留は土日も配達されます。加えて追跡サービスもつくため、理由がない限り余分なオプションをつける必要はないでしょう。

 

※改定後の場合。改定前は260円となる。

小銭は入れずお札のみ送る

封筒に小銭を入れると、当然ながらお札だけの場合より重みが増します。25g以内なら84円で送ることができるので、封筒の中身はお札のみにして、郵便物を軽くしてみてください。

安く購入した切手で送料を支払う

定形郵便は切手での支払いが可能です。この切手を安く購入できれば、送料が安くなることと同じと言えるでしょう。切手を安く購入する方法には、以下のようなものがあります。

【オークションで購入する】

まとめての購入になるケースがほとんどですが、オークションで購入するのもひとつの方法です。切手をよく利用するという方は、特にお得かもしれません。

【金券ショップを利用する】

金券ショップでも、切手が安く売っていることがあります。お店によっては1枚から買えるのもメリットです。近くに金券ショップがあるようなら、確認しておきましょう。

現金書留の送り方

現金書留の送り方

現金書留の送り方は簡単です。

 

  1. 現金書留専用の封筒を郵便局の窓口で購入
  2. 現金を封入し窓口から発送依頼をする(コンビニでは受け付けていません)
  3. 発送控えと領収証書をもらう

現金書留の控えと領収証書はなくさないように保管しておきましょう。

現金書留の追跡方法

現金書留もゆうパックのように、発送してから到着するまでの追跡が可能です。窓口で発送の手続きをすると発送控えがもらえますが、ここにお問い合わせ番号が記載されています。

「郵便追跡サービス」の個別番号検索のページでお問い合わせ番号を入力すると、現在の状況が確認できます。送り先にもこのお問い合わせ番号を伝えておけば、相手も現在の配達状況を知ることができます。

現金書留は相手の住所さえわかれば利用ができ、ご祝儀などを送りたいときに非常に便利です。しかし、普通の郵便よりも高くなってしまうので、切手を安く購入するなどして、節約しながら使うようにしましょう。

現金書留を受け取る際の注意点

現金書留はポストや宅配ロッカーへの配達はできず、指定の住所で受取人本人もしくは家族が直接受け取る必要があります。配達時間帯は最も遅いもので21時頃まで希望でき、土曜日・日曜日・休日も配達の対象です。郵便局留めで送ってもらい、本人確認書類を持って郵便局の窓口受け取りをすることもできます。

 

郵便窓口の時間外対応を行うゆうゆう窓口の設置された郵便局であれば、通常窓口の閉まった後も受け取りが可能です。ただし、局留期間は、郵便局に到着した日の翌日から起算して10日間です。なるべく早く受け取りに行くようにしましょう。

現金書留以外で現金を送る方法「郵便為替」

現金書留以外で現金を送る方法「郵便為替」

現金書留以外でお金を送る方法に「郵便為替」があります。これは郵便局の窓口で現金を「為替」という証書に換えてもらい、受け取った人が額面に記載されている金額を郵便窓口で受け取れる仕組みです。普通為替と定額小為替の二種類があり、前者は自由に金額が設定可能、後者は手数料が安い代わりに送れる金額が決められています。普通為替、定額小為替の発行手数料はそれぞれ以下のとおりです。

普通為替の発行手数料

為替金額 料金
5万円未満 550円(税込み)
5万円以上 770円(税込み)
 

定額小為替の発行手数料

券種 料金
  • 50円
  • 100円
  • 150円
  • 200円
  • 250円
  • 300円
  • 400円
  • 450円
  • 500円
  • 750円
  • 1,000円
200円(税込み)
 

定額小為替では例えば600円を送りたい場合は300円×2枚か500円と100円のような組み合わせで送り、手数料は2枚分なので400円です。

普通為替、定額小為替は現金と異なり普通郵便でも送ることができます。対面で受け取る必要もなくなりますが、受け取った為替を現金にするにはゆうちょ銀行もしくは郵便局の窓口での手続きが必要です。どちらで送金した方が良いか、相手の状況も踏まえてよく考えましょう。

現金封筒を手に入れる方法

現金書留を送る現金封筒には通常サイズと大型サイズがありますが、いずれも郵便局で1枚21円(2024年9月時点)で販売されています。お祝いのお金を祝儀袋などに入れて送りたくて、通常サイズでは飾りが入らないという場合は大型サイズを選ぶと良いでしょう。

 

現金封筒は郵便局の窓口で販売しています。現金書留で送りたいものが現金封筒の大きさを超えてしまう場合は必ずしも現金封筒を使う必要はなく、現金封筒以外の通常の封筒に現金書留のオプションを付けても送ることができます。

ご祝儀などで使われる現金書留ですが、銀行口座を利用して現金のやり取りを行いたい場合には楽天銀行が便利です。楽天銀行口座への振込手数料は無料、ほかの金融機関口座であってもハッピープログラムの会員ステージに応じて、ひと月に最大3回無料になります。現金書留を利用しない場合の送金手段として、楽天銀行で送金を行ってみてはいかがでしょうか。

 

※この記事は2024年10月時点の情報をもとに作成しております。

このテーマに関する気になるポイント!

  • 現金書留とは?

    現金を直接送ることができる郵便です。

  • 現金書留で送れる金額の上限はあるの?

    現金書留で送れる金額に上限は設定されていません。ただし現金書留に付けられる損害賠償額の上限が50万円であることから、万が一のことを考えて送る金額は50万円以内に抑えるようにした方が良いでしょう。

  • 小銭は現金書留に入れられるの?

    日本の硬貨は同封することが可能です。

  • 郵便為替と現金書留の違いは?

    郵便為替は現金を為替証書という証書に換えて送付する方法で、現金そのものを送付する現金書留とは異なります。

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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

関西圏在住。不動産と会計に携わる仕事をし、その後独立しました。現在はFPの資格を活かしながらライターの仕事をしています。少しでも分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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