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「引きこもり」化する大人たち。若者だけの問題じゃない、最近の引きこもり事情
引きこもりは、昨今の社会背景や、新型コロナウィルスの影響により、年齢を問わず各世代で増加しています。この記事では引きこもりがなぜ増加しているのかを知るために、引きこもり事情と時代背景について解説します。
引きこもりとは?
厚生労働省は引きこもりを下記のように定義しています。
仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6カ月以上続けて自宅にひきこもっている状態。
これまで、引きこもりというと何らかの事情で学校に行くことを拒む「不登校」というイメージがありました。ところが、近年では新入社員として入社してから2~3年した後に退職した社員が、新たな就職先を見つけられずに、そのまま引きこもりになってしまうケースも増えています。
引きこもりの4つの段階
引きこもりには4つの段階があるとされています。
(1)準備段階
身体症状や不安・緊張の高まり、抑うつ気分などが本人の中で始まっている時期。まだ学校に通っていたり、働いていたりするため、周囲からはわかりにくい段階です。この段階で周囲がケアをすれば、引きこもりに至らずに終わるケースも多いと考えられます。
(2)開始段階
引きこもりを始めてからしばらくの期間を開始段階といいます。不安や焦りを感じ、情緒的動揺や、気分の落ち込みが目立つ時期です。
(3)引きこもり段階
開始段階に見られた不安定さが落ち着き、周囲も引きこもりという状況を受け入れ始める時期。社会に引き戻そうとする介入には抵抗が強い状態です。強い葛藤から回復に取り組んでいる時期でもあり、過度な社会復帰の要求は避けながらも、積極的な周囲の関与も考慮すべき段階です。
(4)社会との再会段階
社会への復帰を模索するようになる段階。帰るべき社会に直接接するというよりは、中間的な媒介を利用しようとするのが一般的です。この段階を経て、引きこもっていた人の一部が再び社会に戻ります。
「コンビニに行く」「ライブに行く」引きこもり
引きこもりといっても、全く自宅から出られない人ばかりではないようです。自分に必要な買い物をするためにコンビニに行ったり、趣味の時だけ外出したりする人もいます。
日本の人気アーティストで、自身も引きこもりと語る「まふまふ」氏が主催した「引きこもりたちでもフェスがしたい!~世界征服@メットライフドーム~」のチケットは瞬く間にソールドアウト。3万5千人を動員したというのですから驚きです。
前述した引きこもりの4段階の「社会との再会段階」にあって、社会との接触を求めている人がいかに多いかを示す出来事だったといえます。
「専業主婦(夫)」の引きこもりの実態
女性が活躍できる社会を目指す動きが日本でも本格的になっていますが、女性活躍という言葉が前面に出れば出るほど、専業主婦が生きづらさを感じるようになるという実態もあるようです。2019年に内閣府が行った引きこもりの調査によると、引きこもりのうち、専業主婦(夫)の割合は12.8%にのぼりました。
専業主婦(夫)が引きこもりに至ってしまう理由はさまざまです。いくつか事例を紹介します。
・夫(妻)が転勤族で、それに伴って居住地が転々とするため、人間関係を築くことができず孤独
・何か仕事を始めたくても、履歴書に何も書けないことに引け目を感じる
・主婦(夫)の引きこもりは甘えと思われることを恐れ、誰にも相談することができない
これらの理由を知ると主婦(夫)が引きこもりに至ってしまうのもうなずけます。女性の社会進出が進む一方、悩みを誰にも相談することができない主婦(夫)、引きこもりであることを自覚する機会もなく悩んでいる専業主婦(夫)も存在しているのです。
コロナ禍で引きこもり増加の懸念
新型コロナウイルスの影響により経済活動が停滞していることも、引きこもり増加に拍車をかけています。新型コロナウイルスの影響で業績が悪化し、人員を整理している会社もあります。一度職を失うと、職種によってはなかなか新しい職場が見つからないこともある状況です。
いつ経済活動が再開するのかは全く見通しが立ちません。また新型コロナウイルスを克服したとしても、今後はロボットや無人決済システムの導入などが優先される可能性があり、新型コロナウイルス流行前と同様の求人が回復するという保証はありません。
現在、40代の引きこもり増加が問題になっていますが、新型コロナウイルスを原因とする大人の引きこもりは、一層増えていきそうな気配です。
引きこもりはどの年齢でも起こりうる
80代の親が50代の引きこもりの子どもの生活を支える「8050問題」からもわかるように、引きこもりはあらゆる年代で起こりうる問題です。大人が引きこもりになる原因としては、雇用をきっかけとした経済的困窮が多くを占めています。
参照元:厚生労働省 8050問題
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