チートデイは、ダイエットをつづける中で登場する言葉。ダイエット中は、体形を維持したり体重を落としたりするために、食事に制限を課すことになります。しかし、ただ食事を制限しつづけるだけでは、ダイエットが上手くいかないこともあるようです。

そんな時に実践するのが「チートデイ」。一時的に、食事の制限を解除することです。好きなだけ食べる「チートデイ」を設定することで、より効果的なダイエットが可能になるという考え方なのです。

ダイエットで食事制限をつづけていると、「停滞期」に入ってしまうことがあります。狙い通りに体重が減ってきたはずが、ある時期から上手くいかなくなる状態です。

ダイエット中にチートデイをするのは、このタイミング。食事を制限しているのに、これまで通り体重が落ちないという時に試してみるのが良いようです。体重が上手く減っている時に、単にストレスがたまったからという理由で、たくさん食べることとは違います。

ダイエットしているのに体重が減らなくなる時期が停滞期です。停滞期が来るのは、どうしてでしょうか。人間の体の仕組みに、その理由が隠されているようです。ダイエット中は食事を制限しますが、体はそのことを「食べ物が足りない状態」つまり飢えた状態と認識します。そんな時、人間の体は「食べ物が足りない状態」でも生き延びられるように変化すると言われています。体が消費するエネルギーを抑えて、耐えようとするのです。

体が消費するエネルギーが低くなると、体重が減りにくくなります。そこで好きなだけ食べることで、体の状態を元に戻そうというのがチートデイです。消費するエネルギーの量が回復すれば、再び体重が減っていく可能性が高まります。

「チート」には、だましてズルをするという意味があります。チートデイは、自分の体に働きかけ、ダイエットに有利な状態へと操作する方法と言えるでしょう。お金の世界で例えれば、経済の停滞期に、金融緩和や財政出動により経済活動を活発にする政策手法を連想させます。

チートデイを取り入れると、体重を落としにくくなった体を元に戻せるというメリットがあります。それ以外にも本来の目的ではありませんが、やはり食事制限でたまったストレスを解消するのにも役立ちそうです。また食事制限をつづけていると、糖質が不足したり脂質が不足したりと栄養のバランスに問題が起こっている可能性も考えられます。

ミネラルやビタミンも含め、ダイエットをつづける中で不足していると感じる栄養素を補うこともできるでしょう。食事にメリハリをつけることで、ダイエットを長続きさせることにも役立ちそうです。

糖質制限をしていると炭水化物が不足しがちになるので、カルボナーラなどのパスタがおすすめです。ダイエット中に控えていたスイーツ類をチートデイに食べるようにすると、ストレスを解消できるかもしれません。カロリーが高くて我慢していたということでは、ハンバーガーなどのファストフードもチートデイ向きと言えそうです。体を作る元となるたんぱく質も不足させたくない栄養素。肉類もチートデイに多めに摂っておくと良いかもしれません。

一般的に、ダイエット中に停滞期に入った場合、1週間に1日のペースでチートデイを取り入れるのが良いとされています。もう少し細かくペースを調整したい時は、体脂肪率をみながら間隔を決めていきます。女性の場合1週間に1度のペースがちょうど良いのは、体脂肪率20～25％の場合です。もし20％より低ければ、4日に1度のペースが適切ということになります。体脂肪率が25％より高いということであれば、10日に1度または2週間に1度のペースでチートデイを設けるといった感じです。