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中国の反応まとめ|新型コロナ以降で日中感情はどう変わったかを解説
コロナウイルスの発生源とされながら、いち早く封じ込めに成功し、経済活動を再開させた中国。その中国に物資を届けるなど手厚い支援を行った日本。両者間の感情はどのように変化しているのでしょうか。中国経済事情と併せて解説します。
新型コロナで中国から日本への感情が好転したって本当?
中国の武漢で発生したといわれる、新型コロナウイルス。その発生源となった中国では、多くの感染者、死亡者が出ました。当初日本は多くの支援物資や多額の義援金を中国に送りました。日本側が中国に送った物資はマスク、手袋、防護服、防護ゴーグル、大型CT検査設備など。これには政府が行ったもの以外にも民間団体が独自に行ったものも含まれます。
支援物資を送っている最中に、2020年2月には横浜港に停泊していたクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号内で多数の感染者が見つかりました。日本もたいへんな状況の中、このような支援の手を差し伸べたことに対して、中国側の日本に対する感情が好転しているといった報道もありました。しかし実際はそれほどでもなかったようです。
日本の民間非営利団体「言論NPO」が2020年11月に公表した調査によると、日本への印象が「良い」と回答した中国人は45.2%、「良くない」と回答したのは52.9%で前年の調査とほぼ同水準でした。
その理由は「侵略の歴史を謝罪、反省していない」が最も多かったとのこと。対日感情には根深い問題があることが浮き彫りになったといえます。
日本人の中国に対する印象はマイナスに
一方、日本人の中国に対する印象は、上記調査の結果、「良くない」という回答が前年から5.0ポイント増加し、89.7%となりました。「良い」という回答はわずか10%。こちらは前年に比べて5ポイント減少しています。
新型コロナウイルス発生以前から中国への印象は良いものではありませんでした。その理由としては、「尖閣諸島周辺の日本の領海、領空をたびたび侵犯しているから」が最も多い回答となっています。複数回答で、57.4%と前年より6ポイントアップしており、元々良くなかった中国の印象が、新型コロナウイルスを通して更に悪化したと考えるべきでしょう。
なお対中感情が悪化している国は、日本だけではないようです。アメリカのピュー・リサーチ・センターが公表したリポートによると、欧米や東アジアの先進国14ヶ国中、前年も調査を行った実績のある全ての国で、前年に比べて対中感情が悪化しています。
対象国全体の61%が、「中国政府の新型コロナウイルス感染拡大に対する対応が良くなかった」と回答しました。ウイルスを発見した後の初期対応と厳格すぎるロックダウンの実施が批判の対象となっています。
新型コロナウイルスの感染拡大により全世界が被害を受けることになったという状況から、その発生源とされる中国に対して否定的な感情が生まれていることについても容易に想像がつきます。
中国経済はコロナ禍から脱却できたのか?
新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの国が経済的なダメージを受けました。日本でも飲食業界やエンタメ業界への打撃はかなり大きかったといえます。
しかし、その一方で日本の経済状況を示すひとつの指標となる日経平均株価指数は、今年に入って30,000円の大台に乗せるなど、好調に見えます。アメリカのダウ工業平均株価指数も、コロナ前の水準を大きく上回り、2021年3月10日に32,000ドルを上回って史上最高値を更新しました。
コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、中国はいち早く封じ込めに成功し経済活動を再開させています。その結果、2020年第1四半期のGDPは前年同期比でマイナスとなったものの、第2四半期には早くもプラスに転じ、2020年通期のGDP成長率は2.3%を記録しました。2020年、中国は世界の主要国の中で唯一プラス成長を達成した国になりました。
なかなか経済活動を再開できない世界の国々とは対照的に、中国経済は順調に回復していったといえます。中国の代表的な株価指数である上海総合株価指数も、コロナ禍以降の2021年に入ってからも順調に上昇を続けています。
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