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学童保育ってどんなところ?基礎知識や問題点を解説
小学生の子どもの放課後をサポートする学童保育。全国に2万以上の施設があり、123万人が登録しています。保育園と勝手が違うことから「小1の壁」が問題になることも。学童保育の基礎知識や問題点をまとめました。
学童保育とは?
学童保育は小学生の放課後の保育を行う場所のこと。正式には放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)という名称で、児童福祉法第6条の3第2項の規定に基づいて事業を行っています。
厚生労働省によると、2020年7月1日現在の放課後児童クラブ数は全国に2万6,625カ所。登録児童数は131万1,008人にのぼります。運営主体は市町村などの公営が8,103カ所、社会福祉法人や保護者会、運営委員会など民営が1万8,522カ所となっています。
・誰でも入れるの?
学童保育に入れる基準は運営主体や施設によって異なります。ある自治体の市立児童クラブを例にとってみると、通所の資格は市内に住所を有し、家庭において保育を受けることが困難な児童。その事由には就労、妊娠・出産、疾病・負傷、同居親族の介護、災害復旧が挙げられています。市の窓口で申請書と合わせて就労状況証明書など、状況を証明できる書類を提出しなければなりません。
一方、民営の学童保育は特に基準を決めていないことも。習い事と同じような感覚で利用できる施設もあります。自由度が高く、いろいろなアクティビティがあることがメリットですが、それだけ料金がかかりがちなのがデメリット。
・スタッフの資格は?
預ける側にとって気になるのがスタッフの資格。以前は学童保育の指導員に資格は不要でしたが、2015年からは2人以上の放課後児童支援員を置くことを義務付けています。
放課後児童支援員になるには都道府県が主催する研修を受ける必要があります。放課後児童支援員の受講対象となるのは保育士や社会福祉士の資格を持っている人や、高校卒業以上で2年以上児童福祉事業に従事した人などです。
2020年現在、放課後児童支援員の総数は16万5,725人。そのうち33.3%は高等学校卒業者で、2年以上児童福祉事業に従事した人でした。25.5%は教職免許を持っている人で、24.9%は保育士です。
学童保育が抱える問題点
子どもが小学校に入ることで仕事の継続が難しくなることを「小1の壁」と呼ぶことがあります。どのような問題が潜んでいるのでしょうか。
・待機児童
学童保育にも保育園同様、待機児童問題があります。2020年、学童保育を利用できなかった児童数は全体で1万5,995人。東京都、埼玉県、千葉県で全体の4割以上を占めています。1年生~3年生の待機児童数は減少傾向にあるものの、4年生~6年生は増加傾向。これは、2015年4月から4年生~6年生が学童保育の対象になり、ニーズが顕在化したことと関係があると見られています。低学年の入所を優先している学童もあり、高学年になると入りづらくなるという事情も。
・開所時間
保育所と比べて学童保育のほうが、開所時間が短いという問題もあります。平日に18時30分を超えて開所している放課後児童クラブ数は1万5,386カ所と、全体の57.8%。19時以降も子どもを預けるために、ファミリーサポートやほかの民間保育サービスを併用する家庭もあります。
・地域差
地域によって学童保育数の差が大きいのも問題のひとつ。公営・民営の学童保育が豊富でニーズに合わせて選べる地域もあれば、学童保育そのものがほとんどない地域もあります。待機児童についても地域によって異なるのが現状です。
・負担料金
放課後児童クラブの88.5%となる2万2,416カ所が利用料の徴収を行っています。月額4,000円~6,000円未満のゾーンが最も多くて6,076カ所。ついで6,000円~8,000円未満が4,738カ所、2,000円~4,000円未満が3,915カ所となっています。これにプラスして実費徴収があることも。2019年10月からの幼保無償化に伴い、小学校に上がって学童保育を利用することで負担が大きく感じられるかもしれません。
・子どもの心理
子どもにとって、慣れ親しんだ保育園から小学校に変わるだけでも心理的な負担が大きいものですが、さらに学童保育という場所にも慣れなくてはなりません。学童保育が学校と離れた場所にあると、移動するのが大変という問題も生じます。
また、小学校では授業が終わってまっすぐ家に帰るお友達もいるため、自分も一緒に家に帰りたいと思う子どももいるようです。
学童保育によっては一人の指導員が多くの児童を担当するため、目が行き届きにくくなるケースもあります。入学してすぐの時期はきめ細かく様子をうかがうことが必要でしょう。
新たな取り組みをする学童保育も
民営の学童では公営と比べてバラエティに富んだアクティビティを用意しています。プログラミング学習や英会話を取り入れ、習い事感覚で通えるところも。ただし利用料が高くついたり、子どもが疲れてしまったりというデメリットもあります。今後もさまざまな学童が増えていくことでしょう。
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