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アメリカ大統領について知ろう!歴代の大統領から大統領の日常まで徹底解説
4年に1度訪れる米国だけでなく世界経済に大きな影響を与えるアメリカ大統領選挙の仕組みや大統領制度を理解していく。また,これまでの大統領や,普段の生活を見ていくことで,少しでも身近に感じられるようにする。
アメリカ大統領とはどんな人?
まずアメリカ大統領という職務がどのようなものか見てみましょう。
・大統領になるための条件
合衆国憲法第2章第1条第5項には、3つの条件が挙げられています。
(1)出生時よりアメリカ国籍を有する
(2)35歳以上である
(3)14年以上合衆国の住民である
特別な資格や経験は必要とされていませんが、移民は大統領になれません。
・大統領の選出方法
大統領選挙は約1年に及ぶ長期戦になりますが、大まかな流れは以下の通りです。
(1)候補者が名乗りを挙げる
(2)「予備選」で有権者が代議員に投票する
この「予備選」には予備選挙と党員集会の2種類がありますが、州によって実施方法が異なります。
(3)「全国党大会」で各党の大統領候補が決まる
(4)「本選挙」
投票日は11月の最初の月曜日の翌日(火曜日)と決まっており、2020年は11月3日にあたります。次期政権の発足は2021年1月20日の予定です。
・大統領の権限
合衆国憲法第2章第2条には、大統領の権限として主に以下のような内容が明記されています。
(1)陸軍・海軍の最高司令官である
(2)上院の助言と承認を得て、条約を締結する
(3)合衆国官吏を指名し、上院の助言と承認を得て、任命する
(4)弾劾の場合を除き、合衆国に対する犯罪について、刑の執行停止または恩赦をする
アメリカ大統領と日本の首相の違い
日本の首相に比べて強い権限を持ち、行政運営のスピードも速いといわれるアメリカ大統領ですが、違いを簡単にまとめると以下のようになっています。
歴代のアメリカ大統領とその任期
歴代のアメリカ大統領の就任年齢と任期を一覧表にしました。
大統領の任期は2期(8年)までというのが初代ワシントン大統領以来の慣例でした。第32代のフランクリン・ルーズベルトのみが、第2次世界大戦中であったこともあり、例外的に4選を果たしています。大戦終了後、憲法で正式に3選が禁止されるようになりました。
ちなみに、アメリカでは初代大統領が就任した1789年から2020年の231年間で45名に対し、日本では同じく初代内閣総理大臣が就任してから135年間で63名がその職に就いています。
アメリカ大統領の弾劾
合衆国憲法第2章第4条に、大統領が「反逆罪、収賄罪その他の重大な罪または軽罪につき弾劾の訴追を受け、有罪の判決を受けたときは、その職を解かれる」とあります。歴史上、これまで3人の大統領が弾劾裁判にかけられましたが、大統領が罷免された事例はありません。
現職のトランプ大統領は、弾劾を受けた大統領としては、はじめて再選を目指していることになります。
暗殺されたアメリカ大統領
暗殺されたアメリカ大統領は、これまでに4人いるとされています。
・第16代大統領:エイブラハム・リンカーン
劇場での観劇中、大統領を含む合衆国政府の要人を暗殺することで政府の転覆を図ろうとしたジョン・ウィルクス・ブースに銃撃されました。
・第20代大統領:ジェームズ・ガーフィールド
大統領に就任してからわずか4カ月後に、ワシントンD.C.で銃撃されました。犯人はチャールズ・J・ギトーという男で、「大統領を殺すよう神が自分に指示している」という妄想に取り憑かれていたといいます。
・第25代大統領:ウィリアム・マッキンリー
パン・アメリカン博覧会に出席した際、無政府主義者のレオン・チョルゴッシュに銃撃されました。
・第35代大統領:ジョン・F・ケネディ
ダラス市内をパレード中に銃撃されました。有名な暗殺ですが、犯人と目されていた人物が事件2日後に銃撃され死亡しており、真相は明らかになっていません。
アメリカ大統領に関するあれこれ
首相官邸のホームページや新聞では多忙な「首相の一日」が毎日見られますが、アメリカ大統領はどのような生活をしているのでしょうか。まず、大統領の給与は「年額40万ドル」と定められていて、専用機が使用できたり、十分な年金が支給されたりと給与以外にも様々なメリットがあります。執務時間には特に定めはありません。
住居である大統領官邸(ホワイトハウス)の警備は厳重で、通常周囲の観光客等からは見えない場所に隠れてはいますが、狙撃銃と双眼鏡を携帯する特別要員が24時間警備にあたっています。それでもなお過去に銃撃を受けたことがあり、新たな警備システムの導入に向けて検討を進めているそうです。
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