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「高輪ゲートウェイ駅」が2020年開業!周辺エリアに与える影響とは?
名称について反対運動が起こり話題になった「高輪ゲートウェイ駅」。2020年に暫定開業します。ここでは新駅開業までの経緯や、折り紙をモチーフとした屋根に代表されるデザインの特徴、周辺の開発計画などについて解説しています。
開業の経緯
高輪ゲートウェイ駅は2020年に暫定開業、2024年度に本開業の予定となっている、JR東日本の新しい駅です。位置は、山手線の品川駅と田町駅との間。山手線以外にも、京浜東北線が乗り入れます。
新駅建設の計画が発表されたのは、2014年のこと。東京総合車両センター田町センターの車両留置箇所の見直しなどで生まれた、約13haの再開発用地を利用するというものでした。2020年に開催される、東京オリンピック・パラリンピックに合わせた暫定開業を目標に、建設がスタートしています。ちなみに山手線に新しい駅ができるのは、1971年に開業した西日暮里駅以来とのことです。
「高輪ゲートウェイ駅」という名称については、賛否両論を巻き起こし一時期話題となりました。2018年6月に駅名の公募を行ったところ、64,052件の応募があり、結果は1位が「高輪」で、2位が「芝浦」だったのですが、最終的に採用されたのが130位の「高輪ゲートウェイ」だったからです。2018年12月に正式名称が発表された後、ネット上で駅名撤回を求める署名運動が起こりました。名称の撤回を求める理由としては「選考過程の不透明性」、「語感が悪い」、「歴史を踏まえていない」などが挙げられました。
2019年3月にJR東日本は駅名撤回署名を受け取りましたが、名称の変更は行わないとの回答をしています。高輪には「高輪大木戸跡(たかなわおおきどあと)」という遺跡があり、江戸府内の玄関口となっていました。ゲートウェイ(gateway)には出入り口という意味があります。このことが「高輪ゲートウェイ駅」という名称の由来となっているようです。
デザインの特徴
高輪ゲートウェイの新駅舎は「和」を感じられるデザインが特徴の新たな名所として注目を浴びることになるでしょう。デザインを担当したのは、2020年東京オリンピック・パラリンピックの会場となる、新国立競技場のデザインも担当した建築家です。
駅のデザインでまず注目したいには、「折り紙」をモチーフとした白く大きな屋根。駅舎内から見上げると、障子のようにも見えます。この白い屋根には日射の熱反射率が高い膜材が使用され、駅舎内での気温上昇を抑える機能があります。さらに膜屋根は光を透過し、日中の照明電力量を低減する効果もある優れものです。
もう1つの特徴は、梁(はり)や柱などで多くの木材を使用していること。駅舎内の至るところに木材が見られ、「和」の雰囲気を高めます。使用しているのは、福島県古殿町や宮城県石巻市などを産地とする国産の木材。表面にはガラスコーティングが施され、汚れがつきにくい仕上げとなっています。ホームにも木目調のタイルが敷かれ、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
「和」をコンセプトとしてデザインされた駅ですが、構内には最新技術を用いたロボットが試験的に導入される予定です。高輪ゲートウェイでは、AI案内ロボット・警備ロボット・清掃ロボットなどが見られるようになるでしょう。警備・清掃ロボットは、自律移動型。あらかじめ設定した移動経路を巡回するタイプです。自動改札機はICカードのタッチ部分を工夫したタイプが導入され、QRコードによる改札機利用のモニター評価実験も行われます。
周辺エリアはどのように変わる?
高輪ゲートウェイ駅の周辺エリアでは、大規模な開発プロジェクトが進んでいます。名称は「品川開発プロジェクト」。「グローバルゲートウェイ品川」がコンセプトです。駅周辺は、もともと車両基地として使用されていましたが、土地利用の見直しで約13ha(東京ドーム約2.7個分)規模の開発が可能となりました。六本木ヒルズの11.6haと比較すると、その規模の大きさを感じることができるでしょう。
品川開発プロジェクト(第1期)では、2024年ごろの街びらきを目指しています。現在、田町側の1街区から、4つの街区に分けて開発が進んでいるところです。高層ビルの建築は4棟計画されていて、もっとも高い1街区の高層ビルは地上45階の高さとなる予定です。ほかにも3街区には地上31階の高層ビル、4街区には地上30階のツインタワーが建設されることになっています。それぞれのビルには、住宅・インターナショナルスクール・文化創造施設・オフィス・商業施設・ホテル・カンファレンス施設などが入る予定です。
さらに2027年には、リニア中央新幹線が開業します。高輪ゲートウェイ駅に近い品川駅が、東京側の始発駅です。周辺は、さらなる変化が期待できそうです。リニア中央新幹線は、東京(品川駅)から名古屋駅までを約40分で結ぶ予定。すでにホテルの開業も数多く計画されています。
2019年のはじめに名称問題で話題になった「高輪ゲートウェイ駅」ですが、2020年の暫定開業、2024年における「品川開発プロジェクト」第1期の街びらき、2027年のリニア中央新幹線開業まで、注目される機会が多くなるでしょう。経済への影響では周辺の不動産価格、開発にかかわる企業の株価などが気になります。新しい駅の自動改札機ではICカードが使いやすくなり、またQRコードの実験を行う点も要注目です。
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