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渋谷再開発は東京オリンピックまでに終わる?予想マップと変更点とは
東京渋谷で進む再開発プロジェクト。動線の改良や防災強化を目的とし、渋谷スクランブルスクエアなど、新しいビルが開業しています。ここでは再開発で建設されるビルの概要や、開業スケジュール、予想マップなどを紹介しています。
渋谷再開発プロジェクトとは
多いときには1日に50万人が通行するという、渋谷スクランブル交差点。東京を代表する都市の風景です。この渋谷駅周辺で、再開発のプロジェクトが進められています。再開発というのは、土地を有効活用するために行うものです。既存の建築物を取り払い、新たな構想を基に工事が進められます。
明治時代に建てられた渋谷駅の周辺は、戦後になると副都心として開発が進められ、パルコやSHIBUYA109といった施設に代表される文化的な拠点へと発展してきました。しかし、開発の過程で、駅周辺の構造が複雑化してしまった点が指摘されるようになります。また、すり鉢状の地形から、そのままでは防災上の問題があることも認識されるようになりました。
このような事情から、渋谷駅周辺もまた再開発を進めるべき地域の一つと考えられるようになり、2005年12月には都市再生緊急整備地域に、2012年1月には特定都市再生緊急整備地域に指定されました。こうした流れでスタートしたのが、渋谷再開発プロジェクトです。
再開発で何が変わる?
東急グループが進める渋谷駅再開発プロジェクトでは「渋谷スクランブルスクエア」、「渋谷ヒカリエ」、「渋谷フクラス」、「渋谷ストリーム」など9つのプロジェクトが計画されています。
再開発プロジェクトが目指すことの一つが、動線の改良。渋谷駅周辺は、移動しにくいことが問題でした。国道246号線とJR線により、東西南北に隔てられているため、回遊が難しいためです。今回の再開発では歩行者デッキを設置し、隔てられていた街をつなぎます。
また、駅構内もさまざまな鉄道会社による増改築で複雑化していたため、乗り換えや目的地への移動が不便でした。再開発では「アーバンコア」と呼ばれる、立体的な歩行者動線を整備します。これはエスカレーターやエレベーターで、多層な街を上下に結ぶものです。地下やデッキから地上への移動を容易にし、地下鉄の改札とJRの改札をつないで乗り換えを楽にします。
防災機能の強化も再開発をする目的の一つ。駅ビルや周辺の施設は老朽化し耐震性が低下しています。新規のビル建設では耐震性を高めるとともに、災害のときに都市部で問題となる帰宅困難者対策として、大規模なビルには滞在施設や備蓄倉庫を備えます。
そして近年増えているのがゲリラ豪雨。谷状の地形となっている渋谷駅周辺の地下への浸水を防ぐため、雨水貯留槽を新たに設置します。
渋谷再開発のビル設計
渋谷再開発プロジェクトの一環として建てられたのが、「渋谷スクランブルスクエア」。高さ約230mの超高層ビルです。地上47階・地下7階の建物で、地下2階から地上14階までは、商業施設が入り、17階から44階まではオフィスとなっています。そして、45階・46階と屋上に設けられるのは展望施設。大人の入場チケットは当日窓口料金が2,000円、Webで購入すると1,800円です。
渋谷駅の真上に建てられた230mのビルは、渋谷スクランブルスクエアの東棟にあたります。今後、中央棟と西棟を建設する予定になっています。中央棟は高さが約61mで、地上10階・地下2階、西棟は高さが約76mで、地上13階・地下5階という構造になる予定です。
開発後の予想マップ
再開発プロジェクトでは、さらにいくつかのビルや施設が建設されます。位置関係についても確認してみましょう。
渋谷駅の真上に立つのが、高さ約230mの「渋谷スクランブルスクエア」。スクランブルスクエアの隣、東側に立つのが「渋谷ヒカリエ」。スクランブルスクエアとは、跨道橋(こどうきょう)でつながっています。渋谷ヒカリエのさらに東側は、「渋谷二丁目17地区」として再開発される予定です。
スクランブルスクエアの西隣に開業するのは、「渋谷フクラス」。渋谷駅西側のバス乗り場の前にある、旧「東急プラザ渋谷」跡地です。高さ103mで地下4階・地上18階のビルで、商業施設やオフィスが入ります。1階のバスターミナルには空港リムジンバスが乗り入れます。空港とのアクセスがよくなり、「shibuya-san(シブヤサン)」と呼ばれる観光支援施設も開業する予定です。
また南側の渋谷川沿いにあるのが「渋谷ストリーム」。線路の地下化にともない利用されなくなった旧東横線渋谷駅のホームや線路跡地の活用を目的としたプロジェクトです。水辺空間の再生・整備を官民連携で進めます。
再開発の終わりはいつ?
再開発にともなって建設されたビルには、すでに開業しているものがあります。全体のスケジュールはどうなっているのでしょうか。
「渋谷ヒカリエ」は、2012年4月に開業しました。「渋谷ストリーム」は、2018年の開業です。「渋谷スクランブルスクエア」は、2019年11月1日に開業しました。「渋谷フクラス」についても、2019年12月5日にオープンしました。この時期「渋谷パルコ(PARCO)」が2019年11月22日に再オープンし、東京五輪のメインスタジアムとなる新国立競技場が竣工するなど、都内では新施設の話題がつづきます。
今後の渋谷再開発については、「渋谷駅桜丘口地区」が2023年の竣工、「渋谷二丁目17地区」が2024年に開業を目指しています。そして2027年、「渋谷スクランブルスクエア」中央棟・西棟の開業までが再開発のスケジュールです。2027年は、日本で地下鉄が開業してから100年という節目の年。また、リニア中央新幹線が開業予定の年でもあります。
ビルやインフラの老朽化が進んだ地域では、これからも再開発が行われることでしょう。災害の激化や、観光客の増加といった変化への対応も必要になっています。新しい時代に対応した都市が、どのようなものになるのか興味深いところです。
冒頭でも述べましたが、再開発に伴って周辺エリアの地価は上昇する傾向があります。再開発エリアでの住宅購入を考えている方は楽天銀行の住宅ローンをチェックしてみてください。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。