先進医療ってなに?医療保険を検討する際に知っておきたいアレコレ

リリース日:2019/11/25 更新日:2024/11/05

医療保険に加入する際によく耳にするのが先進医療です。そもそも先進医療とはどのようものをいい、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは先進医療特約が必要なのかどうかも含めて、先進医療について詳しく解説しています。

先進医療ってなに?医療保険を検討する際に知っておきたいアレコレ
  1. 先進医療とは?どんなものがあるの?
  2. 先進医療の費用
  3. 先進医療を受けるときの手続き
  4. 先進医療特約って必要?判断するポイント

先進医療とは?どんなものがあるの?

先進医療とは?どんなものがあるの?

先進医療は、厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養と定義されています。特定の大学病院などで行っている研究や治療方法で、保険診療の対象となりうるか評価されている最中の医療法のことです。厚生労働省が医療技術の評価をし、有効性や安全性が確立されると保険診療の対象となりますが、反対に、現在先進医療として治療が行われていても、評価に値しなければ取り下げられたり削除されたりすることもあります。

先進医療の種類は2019年10月1日現在で87種類。そのなかでも代表的なものをいくつかご紹介しておきます。

・陽子線治療
陽子線治療は、前立腺がん、肝臓がん、すい臓がん、肺がん、頭頸部腫瘍などの、がん治療に有効な放射線治療の一種です。放射線の一種である粒子線(陽子線)をがん腫瘍に放射して治療していきます。

・重粒子線治療
重粒子線治療も、陽子線治療と同じく放射線治療の一種です。主に肺がん、消化管腫瘍、泌尿腫瘍、乳腺、婦人科腫瘍などに有効といわれています。

・多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は、白内障の手術に用いられる治療法です。保険診療では、近いところか遠いところどちらかにしかピントを合わせることしかできない「単焦点レンズ」を挿入しますが、この多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術では、近くと遠くの両方にピントを合わせることができます。

・歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法
バイオ・リジェネレーション法は、歯周外科手術の際に歯周組織再生材料を使用しておこなわれる手術のことで、歯周病によって失われた骨などの歯周組織を再生できます。

先進医療の費用

先進医療の費用

先進医療は公的保険制度の適用外ですので全額自己負担となりますが、自己負担するのは先進医療技術料に相当する分だけです。それ以外の診察や検査、投薬料、入院費用などは、保険診療の対象です。もちろん、自己負担額が高額になれば「高額療養費制度」も適用になります。

たとえば、先進医療技術を用いた総医療費が100万円で、そのうち先進医療にかかわる技術料が20万円だとしましょう。そうすると、通常の治療費80万円は公的保険制度の適用対象なので、自己負担額はその3割にあたる24万円となります。

また、先進医療は全額(20万円)自己負担となりますので、この患者さんが支払う医療費は44万円です。実際には3割負担の24万円は高額療養費制度が適用され約8万円となりますので、自己負担額の合計は約28万円となります(70歳未満・月収28万円~50万円未満の場合)。

つまり、先進医療を用いて治療をしたといって、その治療費全額が自己負担になるのではないということです。全額自己負担するのは先進医療技術料だけなのです。ただ、先進医療はそれぞれ技術料が異なりますので、ここで先ほど例に上げた代表的な先進医療について、どの程度の費用がかかるのかを見ていきましょう。

・陽子線治療…271万6,016円(年間1,663件)
・重粒子線治療…313万3,672円(年間1,008件)
・多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術…65万6,419円(年間23,859件)
・歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法…5万9,830円(年間105件)
出典:『厚生労働省平成30年度実績報告(平成29年7月1日~平成30年6月30日)平成30年6月30日時点における先進医療Aに係る費用』

高額なイメージのある先進医療ですが、陽子線治療や重粒子線治療のような数百万円もかかるものばかりではないことがわかります。

先進医療を受けるときの手続き

先進医療を受ける場合でも、一般の診療を受けるのと同じように医療機関の窓口に健康保険証を提出します。ただし、希望すれば誰でも先進医療を受けられるというわけではありません。患者が希望し、医師がそれを受ける必要性や合理性を認めた場合にはじめて適用されます。

まずは先進医療に関わる治療内容やかかる費用などについて、医師の説明をしっかり受けるようしましょう。説明内容について十分納得できたら、同意書に署名し治療を受けることになります。

先進医療特約って必要?判断するポイント

先進医療特約って必要?判断するポイント

国立がん研究センターの最新がん統計によると、2016年にがんと診断された症例は99万5000件。それに対し、がんの治療に有効と言われている重粒子線治療は年間1,008件、陽子線治療では年間1,663件、合計2,671件となっており、先進医療を受けた人はたった0.2%です。このことから、実際にがんに罹患したとしても、先進医療を受ける可能性は非常に低いことがわかります。

しかし、確率はゼロではありません。医療保険には先進医療特約を付加することもできます。たとえば「楽天生命スーパー医療保険」の「先進医療特約2018」は、先進医療にかかる技術料の自己負担額と同額を通算2,000万円まで保障されて月々50円の負担です。ご興味のある方はチェックしてみても良いでしょう。

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ことりえ
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ことりえ

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

奈良県在住のフリーライターです。長年、企業で経理事務をしてきた経験とFP資格を生かしてお金に関する記事を執筆しています。専門用語を使わず、わかりやすく書くことを心がけています。趣味はファイナルファンタジー。

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