再婚禁止期間の改正。その後何が変わった?期間を守らなくてもいい場合とは

リリース日:2019/11/21 更新日:2024/11/05

結婚をしてから初めて夫とは別の運命の人と出会うこともあります。しかし女性は離婚して、すぐに再婚することができません。女性には再婚禁止期間があるからです。再婚禁止期間が設けられている理由と最近の法改正についてまとめました。

再婚禁止期間の改正。その後何が変わった?期間を守らなくてもいい場合とは
  1. 再婚禁止期間の改正
  2. 再婚禁止期間はなぜ存在するのか
  3. すぐに再婚できるケース
  4. 再婚禁止期間を破るとどうなる?
  5. 再婚禁止期間は違憲なのか

再婚禁止期間の改正

再婚禁止期間の改正

ご存知のように婚姻は年齢などの条件を満たせば自由に行うことができます。しかし、日本では女性に限り、離婚してから一定期間経過するまで再婚は認められないと法律で定められています。

この点について、2016年6月1日に再婚禁止期間短縮に関する改正民法が成立、7日に公布・施行されました。この改正によって変わったのは、女性の再婚禁止期間について、離婚の日から6カ月間だったものが100日へ短縮した点と、離婚する際に女性が妊娠していない場合には適用にならないという点です。

たった80日程度しか短縮したと感じる人もいるかもしれません。しかし、この法改正後、離婚後100日超6カ月以内の女性の婚姻が急激に増加しました。家族のあり方の多様性が増して事実婚を選択する人も少なくありませんが、扶養控除などの税金面の優遇、相続の問題など法律婚には法律婚のメリットがあるためと考えられます。少しでも早期に再婚をしたいというニーズは決して無視できるものではないのです。

再婚禁止期間はなぜ存在するのか

再婚禁止期間はなぜ存在するのか

そもそも婚姻は自由なはずなのに、なぜ再婚禁止期間があるのかを考えてみましょう。男性は離婚の翌日には再婚することができます。しかし、女性に限って離婚後一定期間が経たないと再婚することができないのはなぜでしょうか。

再婚禁止期間がある理由は、民法の別の規定で婚姻から200日目以後に生まれた子どもは現夫の子、離婚から300日以内に生まれた子どもは前夫の子であるとしているからです。もし女性が離婚してすぐに再婚できる仮定すると、この2つが重複する期間ができるため、父親を法的に確定できなくなります。そのような混乱を避けて、子どもの権利を守るために再婚禁止期間を設けているのです。

すぐに再婚できるケース

すぐに再婚できるケース

再婚禁止期間は例外的に適用されないこともあります。それは直ぐに再婚しても子どもの父親を特定することに問題がないような場合です。例えば離婚した夫と再婚するケースであれば、再婚後に生まれた子の父親は明らかです。また3年以上生死不明で離婚となったケースでも、夫との間に子どもができることはないので再婚禁止期間の問題はありません。また、離婚する前から妊娠していれば、出産してから再婚できます。

上記以外の場合でも、法的な父親の確定に困難が生じない場合は離婚後すぐに再婚できます。離婚日に妊娠していないことを医師が診断した証明書を提出すれば、再婚禁止期間は適用されません。

ここで重要なのが医師に離婚日を正確に申告することです。医師に対して間違って離婚日を伝えたり、うそをついたりした場合には証明書に正しい離婚日が記載されず、再婚が受理されない可能性があります。

再婚禁止期間を破るとどうなる?

再婚禁止期間を破るとどうなる?

再婚禁止期間であることを知りつつも婚姻届を出してしまおうと考える人も世の中にはいるかもしれません。しかし、再婚禁止期間中に婚姻届を出したとしても役所に受理されることはありません。

間違いで受理されてしまったという場合は、その婚姻に関わる当事者や親族、検察官が後婚の取り消しを請求することができます。ただし、それも前婚の解消から100日経過した場合、あるいはすでに出産した場合は取り消すことができません。

再婚禁止期間にあえて婚姻届を出して受理され、法律上の父親が特定できない期間に出産したときは裁判所が判断します。子どもにとって親が誰であるのかというのは生涯に関わる問題になります。再婚を希望する場合は、再婚禁止期間が終わるのを待つか、妊娠していないという証明書を用意して法律に則った手続きを踏みましょう。夫婦にとっても子どもにとっても遺恨がないような方法を選択してください。

再婚禁止期間は違憲なのか

今回の民法改正は2015年の最高裁判決を受けたものです。最高裁では100日を超える部分について憲法の平等原則や婚姻の自由を定める規定に違反すると述べていました。また一部の裁判官は、再婚禁止期間の適用は必要最低限度にすべきであり、離婚時に妊娠していなければ再婚禁止期間を適用しないのが望ましいと補足意見を加えています。

再婚禁止期間は親が誰であるのかを特定するために、とても重要な意味を持っていました。しかし、それは過去の話であると言えます。医療や科学技術が発展した現在では、DNA鑑定をすれば父親の特定が可能です。現在も100日間の再婚禁止期間がありますが、このルールの意義もこれから問われることになるはずです。事実、再婚禁止期間というもの自体を撤廃すべきという意見も上がっています。

ライフイベントの中でも結婚や離婚は人生を左右する大きなものです。これから国民の意見や議論の推移を見ながら、国会は再婚禁止期間が本当に必要かどうかを議論していくことになるでしょう。

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Y.O
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(2級FP技能士)
Y.O

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

株や社会情勢に興味を持ち、証券会社入社。在籍中にファイナンシャルプランナー2級を取得し、個人の資産運用への理解を深める。退社後に結婚と出産。現在は二人の子どもを育てながらライターとして活動中。

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