再開発ラッシュ!渋谷、高輪、神宮外苑など オリンピック前後の東京改造とは

リリース日:2019/11/28 更新日:2024/11/01

2020年の東京オリンピックを前に、都内では多くの都市開発が行われています。渋谷、神宮外苑、高輪など、大きな変貌を遂げる東京都内各地について、どのような開発が行われているのかを見てみましょう。

再開発ラッシュ!渋谷、高輪、神宮外苑など オリンピック前後の東京改造とは
  1. 大変貌を遂げる渋谷駅前の再開発
  2. 2024年に向けて新山手線駅「高輪ゲートウェイ」駅
  3. オリンピック招致で神宮外苑が大きく変わることに!?

大変貌を遂げる渋谷駅前の再開発

大変貌を遂げる渋谷駅前の再開発

渋谷駅前の再開発は、ヒカリエをオープンさせた東急が主体となって進めているものです。主に次の5点を軸に進められています。

1. 動線の改良
渋谷駅周辺のビルとビルの間のアクセスをよくする歩行者デッキなどを設置し、街を訪れた人の動線を改良します。

2. 防災設備の充実
駅の施設や駅ビルの老朽化が進んでいるため、代わりに耐震性が高いビルを建てるという計画です。帰宅困難者が出た場合に一時的に滞在できる施設や、防災用の備蓄倉庫、豪雨に備える雨水貯留槽なども作られます。

3. 自然のある街
渋谷駅周辺には、現在あまり自然を感じられる場所がありません。そこで、渋谷川の上空に広場を作るとともに、渋谷川には壁を水が流れる壁泉を設置し、美しい水と緑がある風景を作り出す予定です。遊歩道も整備し、散歩にも適した街づくりを目指します。

4. 渋谷駅の改良
ハチ公広場の整備やバスターミナルの設置、通路の拡充など、渋谷駅内のアクセスや環境を改善し、より過ごしやすく、移動しやすい駅を作ります。

5. 渋谷駅周辺ビルの開発
渋谷ヒカリエ、渋谷ストリーム、渋谷ブリッジなどに続く大規模商業ビルが続々とオープン予定です。2019年11月1日には渋谷スクランブルスクエアがオープンし、早くも大きな話題を呼んでいますし、12月5日には渋谷フクラスも開業予定です。

人が多く集まる繁華街でありながら、やや雑多で古い街並みの印象を残していた渋谷ですが、今後は大きく景観が変わっていくと考えられます。美しく生まれ変わる渋谷の今後に期待したいですね!

2024年に向けて新山手線駅「高輪ゲートウェイ」駅

2024年に向けて新山手線駅「高輪ゲートウェイ」駅

高輪ゲートウェイ駅は、山手線と京浜東北線の田町駅と品川駅の間に2020年開業予定の新しい駅です。山手線といえば、東京の交通の大動脈ですから、その路線に新しく駅を追加するというのは、大きな決断です。

田町~品川間はもともと山手線としては駅間の距離が長かったことや、将来的に品川エリアに羽田空港アクセス線(羽田と都心を結ぶ鉄道)をつなげ、品川駅をリニア中央新幹線(名古屋と東京を結ぶリニア新幹線)の発着地とする予定があることなどと関係して、新駅が構想されました。つまり、この新駅開発は、単純に「新しい駅を作る」というだけでなく、品川エリアの再開発の一端であるということです。

品川を新たに「グローバルゲートウェイ品川」として生まれ変わらせるための再開発事業は、「品川開発プロジェクト」と呼ばれています。2024年の完成を目指しており、高輪ゲートウェイ駅開業のほかに、商業施設、文化創造施設、病院、ホテル、駐車場など、数多くの施設が建設される予定です。

アメリカの建築デザイナーに全体デザイン構想を依頼するなど、JR東日本グループは品川エリアの開発に非常に力を入れています。今後どのように発展していくのか、注目しましょう。

オリンピック招致で神宮外苑が大きく変わることに!?

オリンピック招致で神宮外苑が大きく変わることに!?

東京オリンピックが開催されるにあたって、神宮外苑に新国立競技場が建設されました。マラソン競技が札幌開催になったことで、新国立競技場がマラソンのスタート・ゴールに使われることはなくなりましたが、開会式や陸上競技、サッカーなどはこちらで実施される予定です。そしてオリンピック後は、神宮球場と秩父宮ラグビー場も場所を入れ替えて建設することになります。しかし、神宮外苑の景観が大きく変わる理由は、スポーツ施設が新築されるからというだけではありません。

もともとこの地域に建てられる建築物には、高さ15メートルという制限がかけられていました。しかし、2019年7月3日に公開された新国立競技場高さは47.4メートルもあったのです。1970年に東京都の条例で定められた高さ制限が、新国立競技場の建設にあたり、一部緩和されたためです。

神宮外苑エリアは、厳しいビルの高さ制限のため、街の景観が高層ビル群によって損なわれることがなく、長年、銀杏並木の続く街並みを保持してきた地域でしたが、この規制緩和によって、この地域にほかにも高層建築物が建てられるようになりました。そのため、この規制緩和とそれに伴う都市開発に対しては、地域住民の強い反発が出ています。当初は高さ70メートル超でデザインされた新国立競技場も、景観を損ねるという理由でデザインを修正したという経緯があります。

住民にとっては必ずしも歓迎できない規制緩和ですが、一方で、事業者にとっては同じ面積の土地でより多くの敷地面積を得られる、大きなビジネスチャンスです。神宮外苑エリアには、すでに多くの高層ビルが建築されています。この地域の都市開発は着々と進み、今後、ますます高層ビル化が進んでいくことになるでしょう。

再開発に伴い、周辺エリアの地価は上昇する傾向があります。再開発エリアでの住宅購入を考えている方は楽天銀行の住宅ローンをチェックしてみてください。

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平林恵子
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー
平林恵子

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

人事労務関係の仕事からライターへ転身。経験を活かしてコラム執筆を行っています。2017年、見識を深めるためにFPの資格を取得しました。税金や給与計算などに詳しくない方にもわかりやすい解説を心がけています。

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