豪雨の浸水対策。ハザードマップから用意するべきアイテムまで

リリース日:2019/11/28 更新日:2024/11/01

台風やゲリラ豪雨によって急激な雨が降ると、家が浸水被害に遭ってしまうことがあります。被害をできるだけ少なくするためにも、あらかじめどのような対策をとるべきなのか知っておくことが大切です。

豪雨の浸水対策。ハザードマップから用意するべきアイテムまで
  1. ここ数年で増えている豪雨災害
  2. 他人ごとではない!自分が住む町のハザードマップ
  3. 豪雨、台風の際の浸水対策
  4. 台風・豪雨時の浸水対策の注意点

ここ数年で増えている豪雨災害

ここ数年で増えている豪雨災害

体感として、最近豪雨による被害について耳にしたり、恐怖を身近に感じたことが多いと感じている人も多いでしょう。実際に、30~40年ほど前と比べると、1時間に80mm以上の雨が降った回数は1.7倍になっているというデータもあります。原因は、地球温暖化やヒートアイランド現象であると言われています。

このような観点からも、地球温暖化の対策を十分にとっていくことの必要性がますます高まっているのです。とはいえ、温暖化対策の効果はすぐに現れるものではありません。まずは目先の災害被害を減らすためにも、個人個人が豪雨災害への意識を高め、備えが大切です。

他人ごとではない!自分が住む町のハザードマップ

他人ごとではない!自分が住む町のハザードマップ

雨の被害をニュースで見ても、「日本のどこかで大変なことが起こっているらしい」程度にしか感じないかもしれません。しかし、こうした災害は他人ごとではなく、いつか自分の地域もそのような被害に遭うかもしれないという可能性をはらんだものだということを忘れてはいけません。

日本は災害大国なので、災害に対するさまざまな設備が整えられていますが、逆にそのせいで根拠のない安全を信じてしまう人がいます。「ダムや防波堤などがあるから大丈夫」「これまでも大丈夫だったから今回も大丈夫」「隣の人も逃げていない」こういった根拠のない「大丈夫だろう」という印象を持ってしまうことを「正常性バイアス」と呼びます。この正常性バイアスが働くことで、避難が遅れたり、十分な備えをしないまま被災したりして大きな被害につながることも珍しくありません。自然災害はいつ自分にふりかかるかわからないものです。自分には関係がないと思わず、最悪を想定して行動するようにしましょう。

災害には様々な種類がありますが、豪雨による浸水被害や土砂崩れは、事前に「リスクがどのくらいあるか」を調べることができるものです。洪水、土砂災害、津波、内水による浸水(下水道の排水能力を超えた雨が降ってしまうことで、発生する浸水)等の被害リスクは、「ハザードマップ」で確認できます。ハザードマップは各自治体が詳細なものを用意していますので、自治体HPを確認してみましょう。

自治体のハザードマップが見づらいとき、また、ハザードマップが見つからないときには、国土交通省のハザードマップポータルサイトを利用するのが便利です。

国土交通省 ハザードマップポータルサイト
https://disaportal.gsi.go.jp/

「重ねるハザードマップ」では、地域を入力することで簡単にハザードマップが確認できます。それぞれの災害に対するリスク度をチェックしておくことで、どの程度の備えをしておくべきかを知ることができるでしょう。

一方、「わがまちハザードマップ」は、各自治体が提供しているハザードマップのリンク先を教えてくれるサービスです。より詳細な情報を手に入れられる可能性が高いため、一度確認しておくと安心です。

豪雨、台風の際の浸水対策

豪雨、台風の際の浸水対策

豪雨や台風が起こったとき、どのように浸水対策をすればいいのでしょうか。昔からある定番の浸水対策アイテムは「土のう」ですが、今でも土のうを準備している家庭は多くないでしょう。そこで、現代の住宅に適した浸水対策をご紹介します。

・掃除
一番簡単にできる浸水対策が「掃除」です。道路の側溝やベランダの排水溝、雨どいなどに枯れ葉やゴミなどが溜まっていないかを確認し、常に清掃しておきましょう。これらが汚れていると、スムーズな排水ができずに被害が起こる可能性が高まります。

・水のう
土のうの代わりに、二重にしたビニール袋に水を入れた「水のう」を使う方法です。水は入れすぎず、半分ほどにします。作った水のうは、玄関に隙間なく並べて置いたり、排水溝の上やトイレの中に置いて逆流防止に使ったりします。

・止水板の設置
玄関や駐車場が低い位置にある家では、浸水を防ぐ止水板を設置しておくと安心です。止水板がない場合は、プランターや水を入れたポリタンクをビニールシートでくるんで簡易止水板として利用することもできます。

台風・豪雨時の浸水対策の注意点

台風・豪雨時の浸水対策の注意点

台風の予報があったときに、しかるべき浸水対策をしておくことはとても大切です。しかし、激しい風を伴う台風の場合、玄関先に並べたプランターが飛んでしまい、窓ガラスが割れるといった別の被害が起こる可能性も否定できません。

台風や豪雨の最中にこうした対策をとろうとすると、雨どいから落下したり、飛来物にぶつかったりといった人的な被害の原因になることもあります。豪雨被害の対策をとることは大切ですが、優先順位を間違えないようにしましょう。

また、浸水を防ぐ工夫だけでなく、大切なものは家の2階にあげておくなど、万が一のときにできるだけ被害を少なくする工夫も重要です。

また、こういった災害に備えて火災保険に入っておくのも一つの方法でしょう。保険の総合窓口ならオンラインで簡単に見積もりもでき、比較検討もできます。あなたに合った保険をぜひチェックしてみてください。

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平林恵子
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー
平林恵子

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

人事労務関係の仕事からライターへ転身。経験を活かしてコラム執筆を行っています。2017年、見識を深めるためにFPの資格を取得しました。税金や給与計算などに詳しくない方にもわかりやすい解説を心がけています。

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