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人工知能の発達による私たちの暮らしへの影響は?
各分野で人工知能(AI)の発達が報じられていますが、一般市民にとってどんなメリット・デメリットがあるのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。これまでの人工知能の歴史と、これからの可能性についてまとめました。
もくじ
・人工知能の研究の歴史
・人工知能の急速な成長を支えるディープラーニング
・人工知能の現状とこれからの可能性
・人工知能を導入することのメリットとデメリット
・自動運転を含めた人工知能の活用事例
・人工知能によりロボットが急速に進化する!
人工知能の研究の歴史
人工知能の発展はここ数年で起こったことのように感じますが、実は1950年代から研究が行われてきました。総務省によれば、現在は第三次人工知能ブームにあると言われています。
第一次人工知能ブームは1950年代後半~1960年代のこと。コンピュータが推論や探索を使って、単純な問題を解けるようになりました。しかし当時は複雑な課題を解決することが困難でした。
第二次人工知能ブームは1980年代のこと。人工知能が実用可能な水準まで達したものの、取り扱うデータをコンピュータが理解できる記述に書き換える必要があったため、限界があると考えられていました。
2000年代から現在は第三次人工知能ブーム。ビッグデータを用いる機械学習が実用化され、人工知能が自ら学習するディープラーニングが登場したことで、めざましい発展を遂げています。
人工知能の急速な成長を支えるディープラーニング
ディープラーニングは人間が行うタスクをコンピュータに学習させる手法で、人間のニューロンの仕組みに似ています。ビッグデータを瞬時に処理でき、人間の認識能力を超えるとも言われています。たとえば自動運転の例でいうと、標識を認識したり、障害物を区別したりするのはディープラーニングの成果です。
ディープラーニングそのものは1980年代から登場していましたが、これまでの情報であるビッグデータの蓄積とコンピュータの処理能力の向上により、実用化に耐える水準まで成長しました。
人工知能の現状とこれからの可能性
これまでAIというと、何か特定の分野に使われる特化型AIのことでした。囲碁や将棋に使われている人工知能をイメージするとわかりやすいでしょう。将棋の人工知能が囲碁をすることはできません。しかし今後は人間と同様、あらゆる分野に応用できる汎用型AIが登場すると考えられています。
実用化される時期についてはまだわかりませんが、2030年には汎用型AIによる第4次産業革命が起こると述べる専門家もいます。機械が人間の代わりに生産活動を行うようになり、経済のあり方が大きく変わると言われています。
人工知能を導入することのメリットとデメリット
人工知能を導入することによる最大のメリットは、労働者不足を解消できることです。特に日本は人口減少時代にあり、人手不足が大きく取り沙汰されています。各分野で人工知能の開発が進めば、人間と同様の判断能力を持った機械が作業を代わりに行ってくれるでしょう。
ただしこれはデメリットにも繋がります。人工知能が人間の仕事を奪ってしまい、失業者が増える可能性があるのです。働かないことにはお金がもらえず、仕事に就ける人と就けない人とで貧富の差が拡大してしまうかもしれません。このデメリットを解消する一つの方法として考えられているのが、すべての国民に一定のお金を配るベーシックインカム政策です。
これらはあくまで可能性の話で、今のところ何が起こるのか未知数です。人間と人工知能の共存については模索されている最中と言えるでしょう。
自動運転を含めた人工知能の活用事例
人工知能の活用案としてよく言われるのが、自動車の自動運転システムです。自動車に取り付けられたセンサーから情報を取得し、人工知能がその情報を判断しながら運転していきます。センサーそのものの実用化はそう難しい技術ではありませんが、その情報をAIがどのように処理して安全な運転につなげていくのかが今後の課題です。
音声認識技術もAIの一種です。数年前と比べて精度が上昇したと感じている人も多いのではないでしょうか。人工知能がディープラーニングによって音響モデルと言語モデルを処理できるようになり、エラー率が格段に低くなりました。自然言語処理能力も上昇しており、今後は自然な対話も可能になるでしょう。
マーケティングも人工知能が代わりに行うことになるかもしれません。これまでは担当者がサイトのアクセスや広告、ユーザの属性、これまでの売上、在庫状況のデータを分析していましたが、AIが蓄積されたビッグデータをもとに分析することで最適なキャンペーン手法が導き出されます。機械学習を繰り返して分析の精度を高めていけば、時間をかけずに最適解を得られるでしょう。
人工知能によりロボットが急速に進化する!
人工知能とセットで語られるのがロボットの進化です。農業、医療、介護の分野で人工知能を搭載したロボットの開発が進められています。すでに実用化されているロボットはある程度人間が操作する必要がありますが、人工知能が発達したら人間の操作なしで作業を遂行できるようになるでしょう。ロボットは人間と比べて長時間働くことができ、人手不足の解消に大きく役立つと考えられています。
まだまだ実用化までは時間がかかるとはいえ、汎用型AIの登場はすぐそこまできています。デメリット以上にメリットも大きいため、どんな発展を遂げるのか気になるところ。これからも人工知能のニュースに注目してみてはいかがでしょうか。
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