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アメリカ大統領はこうして選ばれる!選挙の仕組みと世界への影響を解説
アメリカの大統領選や中間選挙は、日本のメディアも注目する非常に大きな出来事です。あらためて考えると、アメリカ大統領選の仕組みをよく知らない人は多いのではないでしょうか。仕組みや知っておきたいキーワードの意味、大統領の権限まで、アメリカ大統領選に関わるアレコレをおさらいしましょう。
もくじ
・アメリカ大統領選・中間選挙の仕組みとルール
・大統領選出までのスケジュール
・予備選挙・党員集会・選挙人。アメリカ大統領選の重要キーワードと意味
・アメリカ大統領選の結果で世界が動く
アメリカ大統領選・中間選挙の仕組みとルール
アメリカの大統領選挙は、4年に1回行われます。オリンピックと同じ周期で行われていて、2016年の次は2020年。2018年は大統領が選ばれてからちょうど中間にあたるので、中間選挙が開催されました。中間選挙で大統領が変わることはありませんが、2年かけて行ってきた政治に対する国民の評価を問う重要な局面です。
大統領になるための条件は、アメリカ合衆国で生まれたこと・市民権を持っていること・14年以上アメリカ合衆国に住んでいること・35歳以上であることなどがあります。オバマ前大統領が選挙に出た際には「ケニア生まれで資格がない」といった発言があり、ハワイ州の出生証明書を公表する騒動が起こりました。
アメリカの大統領選と日本の内閣総理大臣選出とは、異なるところがたくさんあります。日本の内閣総理大臣は国会議員の中から使命されるため、民間からいきなり行政のトップになることはありません。アメリカ大統領は、連邦議員の経歴がなくても選出されることがあります。トランプ大統領は党員としての活動を行っていたものの、公職の活動経歴はありません。日本の三権分立よりもさらにシビアに役割分担されているところはアメリカの大きな特徴といえるでしょう。
大統領選出までのスケジュール
アメリカ大統領選は、2年がかりで行う大変なイベントです。予備選挙・選挙人の選出・選挙人による大統領の選出と3段階で進みます。大まかなスケジュールを頭に入れておきましょう。
選挙の前年〜選挙の年の1月まで 出馬表明
1月〜6月 予備選挙・党員集会
7月〜8月 民主・共和 党全国大会
9月〜11月 選挙戦
11月の第1週の火曜日 一般有権者による選挙人投票
12月 各州で大統領選挙人による投票
翌年1月 開票・大統領選出
現職の大統領が次の選挙でも戦うためには、中間選挙のあたりから準備を進める必要があります。大統領の職務もこなしながら次の選挙に向けて準備するのは大変ですが、2期8年を目指すためには超えなくてはいけない壁です。
予備選挙・党員集会・選挙人。アメリカ大統領選の重要キーワードと意味
予備選挙とは、州ごとに大統領候補者を選出する選挙のことです。大統領になってほしい人の名前を書くわけではなく、候補者を支持している代議員に投票します。トランプ大統領に投票したいと思ったら、トランプ氏を支持している代議員に投票するといった具合です。
予備選挙が進んでいく間にも自信がない候補者は撤退していき、どんどん人数がしぼられていきます。予備選挙の山場となるのが「スーパーチューズデー」と呼ばれる日です。人口が多い州で予備選挙が開催されて、結果を大きく左右する重要な日にあたります。予備選挙ではなく党員集会を行う州もあり、重要度は同程度です。
予備選挙・党員集会の翌月には、党全国大会が行われます。党全国大会は、民主党・共和党の公認大統領候補を決めるためのものです。これでようやく大統領選が終盤となり、選挙人による大統領選出が行われます。選挙人とは、大統領を選出する権限を持つ人です。選挙人が大統領を選出するといっても事前に「この人を選びます」と約束をしていることから、有権者の意向を反映した結果となります。
アメリカ大統領選の結果で世界が動く
アメリカ大統領には、行政から安全保障、外交や環境問題、通商まで、非常に大きな権限があります。議会の了承を得ずしても海外に兵を派遣できる・上院の承認がなくても行政協定を結べるなど、世界に及ぼす影響は計り知れないくらいの大きさです。
大統領の方針次第で、アメリカの株価や為替が動きます。アメリカの相場が軟調だったら、どんなに日本の政権が頑張って経済施策を行ったところで、よいムードにはなりません。大統領選の結果次第で日本の景気も変わってくる可能性が高いからこそ、連日のように報道がなされて、動向を見守る人がたくさんいます。
アメリカの経済政策でもう1つ関心を集める内容が貿易についてです。政治的な交渉の切り札として輸入品の関税をあげる措置がとられると、世界的な影響が出ます。トランプ政権では、中国からの輸入品に関税を課す大規模な制裁措置を行いました。日用品まで含めた制裁を行ったことにより、アメリカの消費者にも影響が及ぶリスクがあり、評価が別れる結果となっています。中国からの報復でアメリカ産の農作物の関税をあげたことから、農家や製造業にまで影響が広がりました。日本にとってもアメリカは重要な貿易相手国であることから、関税が上がってしまうと困ります。関税の水準が大統領の方針次第で変わることも多く、どんな考えを持った人がリーダーになるかは大切です。
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