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学童保育とは。いまさら聞けない育児の基本。小学校時代を乗り切るために
子どもの小学校入学はうれしい反面、保育園を離れる不安が伴うものです。両親のどちらかが帰宅するまでの間、預かってくれるところがあれば安心ですよね。厚生労働省主導で始まった学童保育の現状と対象者、利用時間のルールなど、共働き世帯が知っておきたい基礎知識をおさらいします。
もくじ
・学童保育とは、詳しく言うとどんなこと?
・学童保育はどんな人が使えるの?
・学童保育を利用できる時間は? 活動内容や時間割の例も知りたい
・学童保育にはいくらお金がかかるの?
学童保育とは、詳しく言うとどんなこと?
学童保育とは、小学校の余っている教室や児童館などを有効活用することにより、児童が安全・安心に過ごせる居場所を提供する取組みです。厚生労働省では「放課後児童クラブ」という名前を使っています。学童クラブ・放課後キッズクラブなど自治体独自の呼び名で呼ばれているものも目的としては同様です。両親が帰宅するまでさみしい想いをすることがないように、みんなで過ごす時間と場所を提供できます。
学童保育はどんな人が使えるの?
学童保育の対象となるのは、小学校に就学したすべての子どもとされています。2015年までは「おおむね 10 歳未満」という基準がありましたが、法改正によって範囲が拡大されました。2018年段階では小学校6年生までを対象とする団体が8割以上になっています。小学校4年生になった瞬間から居場所がなくなり、親子ともに困ってしまうことがないように環境整備を進めている最中です。
ただし、使えることと入れることは違うことに注意しましょう。学童保育にも一定数の待機児童が発生していて、希望した人全員が利用できるまでには至りません。2017年時点での学年別待機児童数は、以下のようになっていました。
小学1年生:2,976人
小学2年生:2,252人
小学3年生:4,237人
小学4年生:4,928人
小学5年生:2,077人
小学6年生:700人
合計すると17,170人が利用できない状態にあり、公的なサポート以外の選択肢も考えないといけません。都道府県別出見ると、利用できなかった児童数が突出しているのは東京都の3,317人です。次いで埼玉県が959人、沖縄県が806人となっています。反対に利用できなかった児童数が少ないのは、石川県の0人・群馬県と高知県の6人です。お住まいの地域の現状だけでも、調べておくと安心でしょう。
学童保育を利用できる時間は? 活動内容や時間割の例も知りたい
学童保育の利用時間は、下校から18時までとするのが一般的です。19時以降も預かってもらえるところは1割以下しかなく、延長保育可能なところに募集が集中しがちとなります。夏休みなど長期休暇期間は、8時代に開所して通常時と同じくらいまでいられるところが大半です。両親が先に家を出るなら、戸締まりを子どもに教えて、ひとりで学童に行ってもらう練習が必要でしょう。
学童保育の時間割や活動内容は、運営団体ごとに個性があります。時間割のサンプルを参考までに見てみましょう。
小学校が終わり次第、各自で登校
〜16:30 宿題をまず終わらせて、自由遊び
16:30〜17時 おやつ
〜18時 自由遊び
〜19時 室内で読書。お迎えが来た人から順番に帰宅
自由遊びだけでなく、英会話やプログラミング、ダンスなど、特色ある活動を行っている学童もあります。大学のように子ども自身が好きな活動を選択できる学童は、習い事感覚で楽しみながら通えるところがメリットです。学年や性別を超えていろいろな子どもとコミュニケーションをとることで、協調性も育まれます。
学童保育にはいくらお金がかかるの?
厚生労働省の統計によると、利用料金が必要な学童保育の約28%は月額料金4,000円以上6,000円未満としています。約22%は4,000円未満の月額料金で利用でき、約23%は6,000円以上8,000円未満・約13%は8,000円以上1万円未満としているようです。1万円以上かかる児童保育の割合は約14%とされています。
一部の学童保育では、利用料減免制度を設けて、特定の人たちの負担を減らす取組みも見られるようです。減免対象になるかもしれない世帯としては、以下のような人たちがあげられます。
・生活保護世帯
・市町村民税非課税世帯
・就学援助受給世帯
・ひとり親世帯
・兄弟姉妹利用世帯
減免制度がある団体のうち、全額免除にしているところは約44%・半額免除が約32%。残りの46%くらいは、所得に応じた減額や地域独自の決め方など、柔軟なルールで運用されています。減免制度の対象になるかが気になる人は、申込みを考えている団体に問い合わせるのがオススメです。費用の目安だけでも早い段階から把握して、教育費の見積もりに反映しましょう。
学童保育では家計の負担が重すぎると感じるようなら、文部省主導で運営している「放課後子ども教室事業」を活用するのもオススメです。自治体ごとに内容や料金が変わってきますが、年間で1,000円くらいしかかからない都市も多く、かなり負担は軽くなります。
政府としても、厚生労働省と文部科学省が連携して子育て支援の拡充を図っていく方針です。利用できる制度を上手に使うことが、仕事と育児を両立していく秘訣とも考えられます。自分だけでがんばりすぎず、自治体の窓口や同世代の女性に相談することも大切です。
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