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紙幣に描かれた人物の起用理由は?知って納得、お札肖像の歴史
「紙幣に描かれた人物、言えますか?」正しく言える人は意外と多くないのかもしれません。あの人物を指し示すことで世代がバレることも…!ここでは、お財布の中にある紙幣の人物についてまとめました。
お札今昔物語
お財布の中の一万円札・五千円札・千円札を並べてみてください。それぞれ、福沢諭吉・樋口一葉・野口英世が描かれていることでしょう。現行のレア札とされる二千円札(2000年発行・現在では製造中止)には肖像画がなく、裏面には、紫式部など源氏物語をモチーフとした人物が描かれています。ちなみに、現在流通している紙幣は2004年に発行された物です。
では、それ以前のスタメンは?
1984年に発行され、2004年の世代交代まで活躍した各紙幣。一万円札には福沢諭吉、五千円札には新渡戸稲造、千円札には夏目漱石が描かれていました。福沢諭吉の肖像は現行の一万円紙幣と変わりませんが、デザインが微妙に変わっています。
アラフォー世代より上の年代になると、現行のお札の肖像よりも1984年に発行されたラインナップの方が、イメージが強いという方もいらっしゃるようです。余談ですが、団塊世代の時代の一万円札には聖徳太子が描かれていました。一万円といえば、福沢諭吉よりも聖徳太子を想像してしまうこともあるようですね。
何をした人?なぜお札の肖像に採用されたの?
話は現行のお札の肖像になった3人に戻し、どのような人物だったのかを簡単に紹介します。
福沢諭吉には『学問のすゝめ』という著作があります。蘭学や啓蒙思想など教育面での有識者でもありました。樋口一葉は、明治時代に活躍した小説家で『たけくらべ』『にごりえ』といった代表作があります。夏目漱石も小説家です。『虞美人草』や『こころ』といった国語の教科書にも採用される小説を発表しています。
さて、「お札の肖像に選ばれる条件」ですが、お札の肖像に誰を起用するかに関しては、日本銀行(お札の発行元)・国立印刷局(お札を印刷する製造元)と通貨行政を担当する財務省で協議され、日本銀行法という法律に基づいて財務大臣が決定することになっています。もちろん、財務大臣の好みで決められるわけではなく
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・日本国民が世界に誇れる人物で、教科書に載っているなど、一般によく知られていること
・偽造防止の目的から、なるべく精密な人物像の写真や絵画を入手できる人物であること
この2つの条件にプラスして「明治以降に活躍した文化人」の中から選出しています。
※引用
引用元:国立印刷局 http://www.npb.go.jp/ja/intro/faq/index.html
ちなみに海外事情はどんな感じ?
海外の紙幣は日本よりも小さくできています。また、アメリカ等の欧米を中心に偽造紙幣による被害や、現金持ち歩きによる盗難を防ぐため、クレジットカードや電子マネーの利用が主流となっているようです。
またフィリピンでは紙幣が一新され、旧紙幣は使えなくなりました。日本と海外の金融事情は意識が全く異なるので、海外旅行をする際には注意が必要です。海外で両替のタイミングで偽造紙幣をつかまされる可能性もあるのです。
日本の紙幣に関する情報を駆け足でお伝えしました。お札の肖像に選ばれる条件が決められているなんて、知っていましたか?紙幣には他にもたくさんの秘密が隠されています。この機会に改めて財布の中のお札をじっくり観察してみてはいかがでしょうか。
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