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年収1,000万円の人の手取りは?年収別の手取り額や税金についてわかりやすく解説
年収1,000万円を達成することは、多くの社会人にとって憧れのひとつといえるのではないでしょうか。しかし、年収と手取り額は違うため、実際に手元に残る手取り額が気になる方は多いでしょう。
ここでは、年収1,000万円の人の割合から手取り額、額面から引かれる税金の種類を解説します。手取り額を増やすために利用できる各種制度も紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
年収1,000万円の人の割合
国税庁が行った「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、年収1,000万円を超えている人の割合は4.9%で、およそ20人に1人の割合です。また、約10年前と比較すると、年収1,000万円を超えている人の割合は微増しています。
年度別年収が1,000万円を超えている人の割合(1年を通じて勤務した給与所得者)
年度 | 年収1,000万超の割合 |
令和3年 | 4.9% |
令和2年 | 4.5% |
令和元年 | 4.8% |
平成30年 | 5.0% |
平成29年 | 4.5% |
平成28年 | 4.2% |
平成27年 | 4.3% |
平成26年 | 4.1% |
平成25年 | 3.9% |
平成24年 | 3.8% |
平成23年 | 3.9% |
同調査によると、令和3年分の年収ごとの割合は以下のとおりです。300万円超~400万円以下が17.4%と最も割合が高く、次に400万円超~500万円以下が15.0%、200万円超~300万円以下が14.8%と続きます。
令和3年度の年収別の割合
年収 | 割合 |
100万円以下 | 8.1% |
100万円超~200万円以下 | 13.3% |
200万円超~300万円以下 | 14.8% |
300万円超~400万円以下 | 17.4% |
400万円超~500万円以下 | 15.0% |
500万円超~600万円以下 | 10.5% |
600万円超~700万円以下 | 6.7% |
700万円超~800万円以下 | 4.6% |
800万円超~900万円以下 | 2.9% |
900万円超~1,000万円以下 | 1.9% |
1,000万円超~1,500万円以下 | 3.5% |
1,500万円超~2,000万円以下 | 0.8% |
2,000万円超~2,500万円以下 | 0.3% |
2,500万円超 | 0.3% |
なお、個人ではなく世帯年収を調査したデータでは、年収1,000万円を超える割合が大きくなります。厚生労働省の「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年収1,000万円以上稼いでいる世帯は12.7%でした。
同調査では単身世帯だけでなく共働き家庭も含んでいるため、年収1,000万円以上になる割合が増加したものと考えられます。
年収1,000万円の手取り額
手取り額とは、年収から税金・社会保険料などを差し引いた額であり、実際に受け取れる金額です。一般的に、手取りは年収の75〜85%ほどといわれているため、年収1,000万円の手取り額は750万〜850万円と推定されます。
ただし、手取り額の正確な算出は個人の状況によって変わります。会社員・自営業などの就業形態や家族構成などによって、納める税金の額が大きく変わるためです。
共働きと片働きの年収1,000万円の手取り額
年収1,000万円の手取り額は、共働きと片働きで異なります。前述のように、年収1,000万円を1人で稼いだときの手取り額は750万円〜850万円ほどです。
一方、年収500万円ずつ稼いでいる夫婦の場合、合わせた手取り額は約750万円〜800万円といわれており、1人当たりでは約375万円~400万円です。ただし、あくまでも目安であり、働き方や節税対策次第では、さらに手取り額が多くなる可能性があります。
年収ごとの手取り額の目安は、以下のとおりです。仮に手取り額を年収の75%とした場合、85%とした場合をそれぞれ一覧にまとめました。ただし、所得税率は課税対象の所得金額によっても変わってくるため表の記載金額はあくまで目安となります。
年収ごとの手取り額の目安一覧
年収 | 手取り額の目安(75%) | 手取り額の目安(85%) |
300万円 | 225万円 | 255万円 |
400万円 | 300万円 | 340万円 |
500万円 | 375万円 | 425万円 |
600万円 | 450万円 | 510万円 |
700万円 | 525万円 | 595万円 |
800万円 | 600万円 | 680万円 |
900万円 | 675万円 | 765万円 |
1,000万円 | 750万円 | 850万円 |
1,500万円 | 1,125万円 | 1,275万円 |
3,000万円 | 2,250万円 | 2,550万円 |
年収1,000万円でも生活は苦しい?
年収1,000万円でも、家族構成・子供の有無によって、生活に余裕があるかどうか状況が変わります。
例えば、独身の実家暮らし・一人暮らしであれば、比較的余裕のある生活ができるでしょう。特に、独身で実家暮らしの人は家賃を支払わなくても良い場合もあるため、お金のかかる趣味を持っても余裕のある生活ができる可能性があります。
一方、夫婦2人暮らしの場合でも、衣食住には困らない生活ができるでしょう。ただし、子供がいる家庭が余裕のある暮らしをするには、節約が必要です。
特に、子供が高額な習いごとをしていたり、私立学校に通っていたりする場合は、年収1,000万円でも生活が苦しくなるでしょう。年収1,000万円の人でも、家計の見直しや、将来への貯蓄は必要です。
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年収1,000万円になれる職業は?
年収1,000万円になりやすい職業は、以下のとおりです。商社・外資系の企業で働く人や、希少性が高い資格を要する職業は、年収が高い傾向にあります。
- 経営者
- 医者
- 士業(弁護士・公認会計士・税理士など)
- 外資系企業のコンサルタント
- 総合商社の社員
紹介した職業以外にも、年収1,000万円になれる職業は多数あります。また、本業に加えて副業や株式投資などを行えば、年収1,000万円に到達することも可能です。
額面から引かれる税金の種類
毎月の給与からは「社会保険料」「所得税」「住民税」などが引かれています。3つの税金について解説します。
社会保険料
社会保険料とは、5つの社会保険(健康保険・介護保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険)にかかる保険料のことです。このうち、労災保険は会社が全額納付しますが、残りの4つは会社と従業員が折半して納付します。
ただし、就業形態や年齢によっては、納付の対象外となる税金があります。
社会保険料の種類と納税対象者
社会保険料の種類 | 納付対象者 |
健康保険料 | 働いている国民全員 |
介護保険料 | 40歳以上の国民 |
厚生年金保険料 | 正社員・公務員など、組織に雇用されている人 |
雇用保険料 | 1週間の労働時間が20時間以上ある労働者で、31日以上継続して雇用される予定がある労働者 |
社会保険料を納付することで、失業・休業したときでも、すこやかで安心できる生活のための保障を受けられます。
所得税
所得税とは、稼いだ金額に対してかかる税金です。年間の総収入から経費を差し引いた額が年間所得とされ、所得によって税率が決まります。所得税は累進課税制度が採用されており、所得が高いほど税率も高くなります。
課税される所得金額に応じた所得税の税率
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000円~194万9,000円 | 5% | 0円 |
195万円~329万9,000円 | 10% | 9万7,500円 |
330万円~694万9,000円 | 20% | 42万7,500円 |
695万円~899万9,000円 | 23% | 63万6,000円 |
900万円~1,799万9,000円 | 33% | 153万6,000円 |
1,800万円~3,999万9,000円 | 40% | 279万6,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 479万6,000円 |
また、以下の公式に当てはめると、正確な所得税の算出が可能です。
(所得−控除)× 税率 = 所得税
自営業者は、毎年一括で所得税を納付しますが、会社員は毎月一定の所得税が天引きされます。そのため、年間でみると所得税を納付しすぎている場合がありますが、納付しすぎた所得税は年末調整によって返金されます。
住民税
住民税とは、住んでいる都道府県・市町村に納付する税金で、教育・福祉などの公的サービスの運営・維持に利用されています。
個人が負担する個人住民税は、所得割と均等割の2つから算出します。所得割は年間所得金額の10%、均等割は5,000円とされており、2つの総計額が住民税の総額です。
基本的には全国民が納付しますが、低所得者など一部は納付の対象外です。
税金は私たちの生活を支えているのね。
制度の活用で少しでもお得に
税金の納付額を減らし、手取り額を増やすには節税対策が欠かせません。節税できる制度として「控除」「ふるさと納税」「NISA/iDeCo」の3つを紹介します。
控除(保険料控除/医療費控除など)
控除とは、総所得金額から税金を計算する際に、課税対象額を少なくする制度です。控除にはさまざまな種類があり、受けられる条件が異なります。一方、基礎控除は誰にも適用される控除であり、納税者本人の年間所得金額に応じて控除額が決まります。
年間所得金額に応じ基礎控除での控除額
年間所得金額 | 基礎控除額 |
2,400万円以下 | 48万円 |
2,400万円超~2,450万円以下 | 32万円 |
2,450万円超~2,500万円以下 | 16万円 |
2,500万円超 | 0円 |
保険料控除は、納税者が負担した保険料の年間総額に対して、控除を受けられるものです。対象範囲は、納税者が負担した保険料、国民年金基金の掛け金などが含まれます。社会保険料はその年に支払った全額を控除できますが、生命保険料は最大で4万円(旧生命保険料の場合は最大で5万円)が控除額の上限となっています。
また、医療費を対象とした医療費控除は、その年に支払った医療費が10万円以上の場合に利用できる控除制度です。年間医療費から保険金などで補てんされる金額と10万円を差し引いた額が控除されます。
ふるさと納税
ふるさと納税とは、都道府県・市町村を指定してお金を寄付する制度です。寄付した後に確定申告を行うと、寄付金のうち2,000円を除いた全額が、原則として控除の対象となります。
ふるさと納税の返礼品は、肉・魚などの食料品をはじめ地元の名産品、日用品、工芸品など、バリエーションに富んでいます。
NISA/iDeCo
NISAは非課税、iDeCoは税の優遇という特徴があり、どちらも国が推奨している制度となります。
NISAは、専用の口座で毎年一定額の範囲内で購入した金融商品(株式・投資信託)から得られる利益が、非課税になる制度です。その反面、必ずしも利益が得られるというわけではないため注意しましょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、あなたが決めた掛け金で金融商品を運用する私的年金制度です。月々5,000円からと少額から始められ、掛け金と運用利益は原則60歳以降に受け取れます。iDeCoも税制上の優遇措置がとられています。
楽天の金融系サービスを利用しよう
ふるさと納税にはさまざまな決済方法がありますが、クレジットカードは中でもスピーディーな決済方法の1つです。
クレジットカードを作成したい方は、楽天カードがおすすめです。楽天カードは100円につき1ポイント(※)が貯まり、ポイントがたくさん貯まります。
NISA/iDeCoの口座は、楽天証券などの証券会社で開設することができます。なお、楽天証券は楽天ポイントでの投資が可能で、楽天カードや楽天銀行と連携することで、楽天ポイントがさらに貯まるという特徴があります。
節税対策をしっかりとして、年収1,000万円に近づくためにも、楽天カード・楽天証券の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
※一部ポイント還元の対象外、もしくは、還元率が異なる場合がございます。詳しくはこちら
※この記事は、2023年12月時点の情報をもとに作成しております。
このテーマに関する気になるポイント!
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年収1,000万円を超えている人の割合は?
令和3年度では、4.9%の人々が年収1,000万円超の金額を稼いでいます。
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年収1,000万円の世帯は節約しなくても生活できる?
子供がいたり、高額な習いごとをさせていたりなどする場合は節約が必要と考えられます。
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年収と税金はどう関係している?
日本では所得税には累進課税制度が採用されており、年収(所得)が高いほど税率も高くなります。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
共働きのほうが世帯収入としては合算になるから、年収1,000万円を達成しやすいのね。