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ドルコスト平均法とは。メリットやデメリット、オススメの資産運用法を紹介
ドルコスト平均法とは、定期的に一定額の同じ金融商品を継続して買い続ける投資の手法です。金融商品の価格が下がっているときには多く購入し、逆に価格が上がっているときには少なめに購入することで、購入価格を平準化することができます。
- ドルコスト平均法とは
- ドルコスト平均法は金融商品以外にも使える?
- ドルコスト平均法のメリット
- ドルコスト平均法のデメリット
- ドルコスト平均法に向いている人
- ドルコスト平均法に向いていない人
- ドルコスト平均法の注意点
- ドルコスト平均法とナンピン買いの違い
- 一括投資とドルコスト平均法はどちらが良い?
- ドルコスト平均法のオススメ活用法
- ドルコスト平均法につみたてNISAがオススメの理由
- まとめ
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、定期的に一定額の同じ金融商品を継続して買い続ける投資の手法です。例えば投資信託を毎月1万円ずつ積み立てる、などの投信積立はドルコスト平均法を利用していることになります。一定額を買うということは、金融商品の価格が下がっているときには多く購入し、逆に価格が上がっているときには少なめに購入することになります。これを何度も繰り返していき、購入価格を平準化することができます。
ドルコスト平均法は金融商品以外にも使える?
ドルコスト平均法は金融商品だけでなく、ガソリンなどの価格が変動する商品にも活用が可能です。ガソリンスタンドで給油をする際、毎回リッター単位で給油するのではなく金額単位で給油することで、平均の給油価格を下げることができます。家計簿をつけて管理することで、効果がわかりやすくなるでしょう。
ドルコスト平均法のメリット
ドルコスト平均法のメリットを二点お伝えします。
・平均購入コストを抑えられる
ドルコスト平均法の最大のメリットは、金融商品の平均購入コストを抑えられること。平均購入コストとは、合計の積立金額を購入数で割った金額のことです。
例えば投資信託の場合、定期的に同じ口数を購入し続けるケースと一定の購入金額を購入し続けるドルコスト平均法では、後者の方が平均購入コストを抑えられます。
例として、ある投資信託の月ごとの価格が1口あたり100円、150円、80円と推移したとします。ドルコスト平均法で金額を決めて購入を続けた場合と、金額は決めず口数を決めて購入を続けた場合の平均購入コストを比較してみましょう。
(1)3カ月間、ドルコスト平均法で1,000円ずつ購入した場合の平均購入コスト
3,000円×3÷(30口+20口+37口)=約103円(1口あたり)
(2)3か月間毎月30口ずつ購入した場合の平均購入コスト
9,900円÷90口=110円(1口あたり)
ドルコスト平均法で買い続けたほうが、1口当たりの平均が7円安くなっています。長期投資でコストを抑えたい場合、ドルコスト平均法はメリットの大きな手法といえるでしょう。
・初心者でも取り入れやすい
ドルコスト平均法での積立投資は、難しい計算や指標などを使用しないので、投資初心者でも取り組みやすい手法です。ドルコスト平均法を始める前に決めなくてはならないことは、購入商品と購入の頻度、1回の購入金額のみ。一度決めた購入金額は原則変更をせず、そのまま同じ金額を買い続けていくことになります。
ドルコスト平均法のデメリット
ドルコスト平均法は万能ではありません。デメリットがあることを理解し、その内容を見ていきましょう。
・手数料が増える可能性がある
一括購入で買う場合と比べ、ドルコスト平均法では購入回数を分けることにより、買付手数料が都度かかってしまいます。ドルコスト平均法を行う場合、手数料の低い証券会社を選びましょう。たとえば楽天証券であれば全ての投資信託で買付手数料が無料になっており、安心してドルコスト平均法での運用が可能です。
・下降トレンド時は損失が増大する
購入する金融商品が下降トレンドで購入の度に価格が下がっていくような状況だった場合、ドルコスト平均法では毎回高値で購入することになります。これを続けていると、結果的に価格が下がったタイミングで一括購入を行うより損をしてしまう場合があります。
・資金が特定の銘柄に集中し、リスクが増大する
ドルコスト平均法で1銘柄への投資のみを行っている場合、資金がその銘柄に集中することで、リスクが増えることに繋がってしまいます。これを避けるには、ドルコスト平均法で投資信託を対象とする場合、バランス型のファンドを選ぶなどして分散投資を心がけること良いでしょう。
・大きな利益をつかみにくい
ドルコスト平均法では購入価格を平準化して平均購入コストを抑えることができますが、その分大きな利益はつかみにくくなっています。
・短期売買には向かない
ドルコスト平均法は金融商品を長期にわたって繰り返し購入し、積み立てていくための投資手法です。そのため、数回の購入ですぐに効果が目に見える形で現れるとは限りません。また、平均購入コストを抑えても、売却のタイミングによっては利益を得られないこともあります。
ドルコスト平均法に向いている人
デメリットを確認した上でも、明確なルールに従った長期運用にメリットを感じる人にとっては、ドルコスト平均法は有効な選択肢でしょう。利益をたくさん出すことに注力した運用は別として、とりあえず資産運用を初めてみようと思う人になら、積み立てを行う価値があります。
購入手数料が重くなるデメリットを回避するためには、ノーロード(購入手数料無料)の投資信託などを選びます。また、リスクを分散させるためにはバランス型のファンドもしくは複数の金融商品を運用するのがおすすめです。毎月1万円の投資を行うならば、日本株対象の投資信託に5,000円・国内債券対象の投資信託に3,000円・金の積立購入に1,000円・REIT(不動産)の投資信託に1,000円といった具合です。また、長期運用を前提とした手法になるため、投資信託を保有している間に発生する信託報酬もなるべく低いものを選びましょう。
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ドルコスト平均法に向いていない人
ドルコスト平均法に向いていない人には、複数のパターンがあります。まず、短期的な利ざやをねらう人です。1週間や1カ月といった短期で利益を出したいと思う場合、相場が安くなったところを選んで買い、高いところで売り抜けるという方法が必要でしょう。リスクとリターンは相関関係にあり、大きな利益を狙う場合はその分リスクも大きくなります。この特性を理解した上で短期売買にチャレンジするのも、有効な投資手法の1つと言えます。
反対に「1円たりとも損したくない」という極端なリスク回避思考の人も、ドルコスト平均法には向いていません。値動きがある金融商品を買う以上は、リスクがつきものです。ドルコスト平均法で購入タイミングを分散させ、損失が出る確立を下げたとしても、完璧なリスクヘッジができるわけではありません。元本保証はされていない点を理解しておきましょう。
ドルコスト平均法の注意点
ドルコスト平均法で投資を行う場合にも、損失リスクの可能性があることは理解、注意しておくことが必要です。
ドルコスト平均法は、あくまで平均購入コストを抑えることを目的とした投資手法。「利用すれば必ず利益を得られる」といったものではありません。売却のタイミングによっては、損失を被るか、得られる利益が減少してしまうこともあります。
具体的には以下のような場合が、ドルコスト平均法の向いていない相場です。
●売却直前に価格が急落:損失リスクがある
●右肩下がりに価格変動している:含み損が拡大しやすい
●右肩上がりに価格変動している:一括購入よりも最終的な利益が小さくなってしまう
以上のような場合、売却を行って損益確定をするのは待った方が良さそうです。ただし、投資には「損切り」も重要。保有を続け損失が大きくなりすぎる前に、売却を行う必要もあるでしょう。
ドルコスト平均法とナンピン買いの違い
ドルコスト平均法と似た投資手法に「ナンピン買い」もしくは「ナンピン」があります。ナンピンは漢字で書くと「難平」。こちらも平均購入単価を下げるために使われる投資手法です。
まず、ある金融商品を購入して、その後価格が下がったとします。価格が下がったところで、さらに買い増しをして平均購入単価を下げるのがナンピン買いです。
たとえば、始めに1株1,000円の株式を10株買い、1万円の投資を行います。その後、株価が500円まで値下がりしたタイミングで、さらに2万円で40株を買い増します。合計すると3万円を投資して、50株買ったことになります。1株当たり600円です。最初のままでは1株1,000円以上に値上がりするまで利益は出ませんが、ナンピン買いをした後では、1株600円を超えれば利益が出せます。
ドルコスト平均法とナンピン買いは「平均購入単価を下げる」という点では似ていますが、違いがあります。ナンピン買いは、投資対象の価格が下がったときにだけ買い増しをます。価格が上がったときには買わず、むしろ利益確定のために売却の行動をとるでしょう。
一方のドルコスト平均法では、投資対象の価格変動に関わらず一定期間、一定金額を買い続けます。常に買い続けることにより、長期的な積立投資においての平均購入単価を下げます。
一括投資とドルコスト平均法はどちらが良い?
ドルコスト平均法のメリットやデメリットを見ていくうちに「結局、ドルコスト平均法と一括投資のどちらが良いのかわからなくなった」という人もいるでしょう。
単純にどちらがいいと断言できるわけではありませんが、リスクを抑えられるドルコスト平均法は特に投資初心者にはおすすめと言われています。ただし一括投資はリスクが高くなる分、利益も大きいです。これらを踏まえた上でどちらを取るかは投資家個人の判断に任せられることになります。
実際の相場で損をしたときの辛さ悔しさや、逆に利益が出ているときの心理状態は、当事者にならないと分かりにくいでしょう。普段はおだやかな性格の人が暴落に直面するとパニック状態になってしまったり、心配性で慎重な性格の人がリスクをとってでも大きな利益が期待できる投資を選んだりと、いろいろなケースがあります。相場に振り回されず冷静さを持つことが投資にとって重要だということを忘れないようにしましょう。
ドルコスト平均法のオススメ活用法
ドルコスト平均法は株式や金投資でも利用できますが、オススメは投資信託とFXです。具体的なドルコスト平均法の活用法や購入時のポイントを、投資信託とFXを例にお伝えします。
・投資信託でのドルコスト平均法の活用法
ドルコスト平均法で投資信託を購入する時は、手数料と分散投資がポイントです。
株式と違い、投資信託の保有期間中は「信託報酬」という手数料が発生します。ドルコスト平均法で購入を続け、保有口数が大きくなればなるほど支払う信託報酬も増えていくので、商品選択の際になるべく小さなものを選ぶようにしましょう。また、買付手数料も都度発生することになるため、こちらもノーロード(販売手数料無料)の商品を選ぶようにしましょう。
また、リスク分散のためにバランス型のファンド、もしくは複数の投資信託を少額ずつ買うようにするのもポイントです。投資信託の投資対象は国内株式、国内債券、国内REIT、海外株式、海外債権、海外REITなどがあり、自由に選ぶことが可能です。
あらかじめ証券会社に積立投投信の依頼しておけば、毎月決まった金額を自動で積立購入してくれるため手間がかかりません。年に一度は資産の状況や比率をチェックしたいところですが、そのまま放っておいても大きな問題はないでしょう。
・FXでのドルコスト平均法
FXとは「Foreign Exchange」の略称で元々は「外国為替取引」、最近では「外国為替証拠金取引」を含めてそう呼びます。為替レートの変動により、利益を出すことを目的とした投資です。
24時間取引が可能なFXは、会社員の副業として人気の投資です。FXの大きな特長の一つとして、レバレッジ比率の高さが挙げられます。レバレッジとは、資金を担保にして資金以上の取引を行う信用取引のことです。FXではレバレッジを活用することにより、最大で25倍の資金効率が目指せます。そのため、投資を行う資金が少ない人でも大きな利益を狙えることが特長です。
しかし、レバレッジを行うことはよりリスクも増大します。そこで、ドルコスト平均法を使います。一定金額を毎月積み立てることで、リスクを抑えながらの資産運用を目指します。
ドルコスト平均法につみたてNISAがオススメの理由
つみたてNISA口座では毎月決まった額を購入、積み立てていく性質であるため、自動的にドルコスト平均法を利用することになります。しかもつみたてNISAの対象になっているのは金融庁が長期の積立・分散投資に適していると認めた投資信託。さらに販売手数料も無料のものがピックアップされているため、ドルコスト平均法との相性はぴったりです。ただし「一般NISA口座との併用はできない」、「一人につき一口座」、「年間の投資上限額が40万円」などの条件があるため注意しましょう。
ローリスクで手間のかからないドルコスト平均法は、これから投資を始めようとする初心者や、時間のない会社員でもできる、おすすめの投資手法です。毎月少しずつ投資をすることで、実際に投資をしながら投資の勉強もできます。慣れてきたらナンピン買いや一括投資にチャレンジするのもよいでしょう。投資に興味があり、まず始めてみたいという人は、ドルコスト平均法から投資をはじめてみませんか?
まとめ
いかがでしたでしょうか?ドルコスト平均法のメリットやデメリット、オススメ活用方法をまとめました。
とはいえ投資初心者がはじめの一歩を踏み出すのは、なかなかハードルが高いものです。そこでおすすめしたいのが、楽天証券のポイント投資。貯まった楽天ポイントを使って株や投資信託の購入ができるサービスです。さらにポイント投資で条件を満たすと、SPUにより楽天市場でのポイント還元率が最大+1倍に。貯まったポイントでさらに投資も行えます。
まずはポイント投資をドルコスト平均法で運用し「続けてみたい」と思ったら現金を入れた本格的な運用をスタートしても良いでしょう。もし「自分には向かない」と思ったら別の手段を検討することもできます。そのためには運用している期間は放置せず、資産の変動をきちんとチェックしていくことが必要です。
ドルコスト平均法を含めたすべての投資手法には、メリット・デメリットが存在します。万能な手法はないことを理解した上で、自分に合う方法を考えてみましょう。
FAQ
- ドルコスト平均法とは?
定期的に一定額の同じ金融商品を継続して買い続けるという投資の手法です。 - ドルコスト平均法の目的は?
購入価格を平準化し、購入コストを抑えることです。 - ドルコスト平均法は金融商品以外にも使える?
ガソリンなどの価格が変動する商品であれば活用が可能です。 - ドルコスト平均法のメリットは?
購入コストを抑えられることと、初心者でも取り入れやすい手法である点です。 - ドルコスト平均法に向いている人は?
1つの銘柄に対し長期運用を目指す人です。 - ドルコスト平均法に向いていない人は?
短期で利益を得ようとする人などです。 - ドルコスト平均法の向いていない相場とは?
売却直前の価格急落、右肩上がり・右肩下がりが続くような相場です。 - ナンピン買い(ナンピン)とは?
保有している金融商品の価格が下がったところで買い増しを行い、平均購入単価を下げることです。 - FXとは?
外国為替取引と外国為替証拠金取引を含めたものです。 - FXは何の略?
Foreign Exchangeの略です。 - FXの特長は?
レバレッジ比率が高く、投資を行う資金が少ない人でも大きな利益を狙えることです。 - レバレッジとは?
資金を担保にして資金以上の取引を行う信用取引のことを言います。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。