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ひとり親家庭等の支援(ひとり親控除)について
ひとり親家庭への支援(ひとり親控除)の「現状と自立支援施策」「子育て・生活支援」「就業支援」「養育費の確保」「税金の所得控除」を紹介及び解説します。
ひとり親支援施策の変化の動き
全国の母子世帯は、123.2万世帯です。81.8%が働いていて、正規の従業員等が44.2%、パート等は43.8%です。平均年収は243万円(うち就労収入は200万円)です。父子世帯は、18.7万世帯で、平均年収は420万円です。(平成28年度全国ひとり親世帯等調査より)
ひとり親支援施策は、平成25年3月に「母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法」が施行されました。この法律は、「母子家庭の母が置かれている特別の事情に鑑み、母子家庭の母に関する特別の措置を講じ、もって母子家庭及び父子家庭の福祉を図ることを目的」としています。ここからも、就業支援の充実が図られることが期待できます。児童扶養手当法は、平成28年、平成30年、令和2年の改正により、児童扶養手当等の充実を図っています。
子育て・生活支援
母子家庭が、安心して子育てをしながら生活することができる環境を整備するため、修学や疾病などにより生活援助、保育等のサービスが必要となった際に、家庭生活支援員を派遣し、又は家庭生活支援員の居宅等において子どもの世話などを行うことにより、ひとり親家庭等の生活の安定を図る、日常生活支援があります。
ひとり親家庭等生活向上支援として、①相談支援、②家計管理・生活支援講習会、③学習支援、④情報交換があります。令和元年度で902か所の自治体が実施しています。
親の疾病などにより、子どもを養育することが一時的に困難となった場合、児童養護施設等で原則7日以内子どもを預かる支援があります。また、親の仕事の関係で、平日の夜間又は休日に不在となる場合に、児童養護施設等において食事の提供などの支援があります。実施か所は、平成15年には合計して462か所だったのが、令和元年度には、1,357か所と増えてきています。
その他にも、子どもの居場所づくりとして、児童館・公民館等において、悩み相談を行いつつ、基本的な生活習慣の習得支援、学習支援、食事の提供により、子どもの生活の向上を図る支援があります。
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就業支援
子育てをしながら「働きたい」ママ・パパを応援するため、全国のハローワークでは、お子様連れでも安心して相談できる「マザーズハローワーク」「マザーズコーナー」を設置しています。
全て無料の支援になります。キッズコーナーやチャイルドシートの設備があり、お子様連れでも安心してご利用できる環境を整備してあります。専属の就職支援ナビゲーターにより、1人ひとりの状況に応じた就職活動をサポートしています。それ以外に、子育てと両立しやすい仕事の紹介、就職に役立つセミナーを開催しています。
養育費の確保
養育費確保に関する取り組みとして、毎年のように法整備をしています。
平成15年4月には養育費に関する規定を創設し、養育費の取得にかかる裁判費用の貸付をできるようにしました。平成16年には養育費等の強制執行について利用しやすくしました。
平成24年4月には、離婚届に養育費の取り決めの有無のチェック欄を設けるなどの民法等の改正がありました。令和2年4月には、債務者財産の開示制度の実効性の向上を図る第三者からの情報取得手続きを新設等の民事執行法の改正があります。
まずは、養育費相談支援センターにご相談ください。
参照元:養育費相談支援センター
寡婦控除及びひとり親控除について
令和2年度の税制改正により、ひとり親控除が創設されました。全てのひとり親家庭に対して公平な税制を実現する観点から、「婚姻歴の有無による不公正」と「男性のひとり親と女性のひとり親の間の不公正」を同時に解消することを目的にしています。
婚姻歴の有無や性別にかかわらず、生計をともにする子ども(総所得金額等が48万円以下)がいる単身者について、同一の「ひとり親控除」として35万円(住民税30万円)を所得から控除できます。
上記以外の寡婦については、引き続き控除額27万円(住民税26万円)を適用します。子ども以外の扶養親族を持つ寡婦についても所得制限500万円以下(年収678万円)を設定されました。
改正前と改正後のイメージ
まとめ・総括
まずは、相談窓口に相談しましょう。自治体のホームページなどで相談窓口の連絡先があります。各種支援は充実されていっていますが、毎年変更があったり、申請手続きが複雑だったりして、一人で考えても解決できない場合が多いかと思います。自治体も相談窓口をワンストップ化できるよう体制を整備しています。
最後に、申請用紙はコピーをとっておくようにしてください。
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