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日本の社会保障制度を学ぼう。4つの柱とその内容を解説
日本の社会保障制度には社会保険、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生の4つの柱があります。もしものときに頼れるセーフティネットとして、どのような制度があるのか知っておくとよいでしょう。
社会保険
条件を満たした人は強制的に加入しなければならない、公的な保険制度です。決められた保険料を支払うことで、怪我、病気、障害、死亡などに備えることができます。
・年金制度
20歳以上の国民は全員国民年金に加入します。年金制度は2階建てになっており、1階部分の国民年金と、2階部分の厚生年金があります。老齢年金だけでなく、障害をおった人が受けられる障害年金や、家族を亡くした人が受けられる遺族年金があります。毎年送られてくるねんきん定期便を見ると加入状況がわかります。不明点は年金事務所に問い合わせましょう。
・医療保険
多くの人にとって一番身近な社会保険ではないでしょうか。病気や怪我で医療機関にかかるとき、健康保険証を提示すると支払う医療費が3割で済みます。これは医療費の7割が医療保険から給付されているからです。ほかにも限度額以上の医療費を負担しなくて済む高額医療費制度や、1児につき42万円が支払われる出産育児一時金制度などがあります。
加入する保険は勤め先によって異なります。会社員は協会けんぽや健康保険組合、公務員は共済組合、自営業や個人事業主などは市町村の国民健康保険に加入します。
・介護保険
40歳になると、健康保険料と合わせて介護保険料を納めます。65歳以上の人は第1号被保険者、40歳以上65歳未満の人は第2号被保険者です。第1号被保険者は介護認定を受けた場合、第2号被保険者は特定疾病が原因で介護が必要となった場合に、1割の自己負担で介護サービスが受けられます。
参照元:厚生労働省 介護保険制度について
・労災保険
雇用形態を問わず、すべての労働者が加入する保険です。労働中や通勤中の怪我や病気、それに起因する障害や死亡を保障します。労働基準監督署が窓口です。
参照元:厚生労働省 労災保険とは
・雇用保険
失業したときや、教育訓練を受けるときに必要な給付を受けられます。公共職業安定所(ハローワーク)が窓口です。
参照元:厚生労働省 雇用保険制度
社会福祉
子どもや障害者、高齢者など社会生活を送る上で立場が弱い人に対して公的な支援を行う制度です。
・児童福祉
児童福祉を専門に行う機関が児童相談所です。近年では虐待に関する相談を受ける機関として広く知られていますが、障害相談、育成相談、養護相談、非行相談など、子どもに関する相談を幅広く受け付けています。
身近な児童福祉施設として挙げられるのが保育所です。親の就労や病気などの事情により、家庭での保育に欠ける児童を保育する施設です。
参照元:全国社会福祉協会 子どもの福祉
・母子・父子・寡婦福祉
ひとり親家庭に支給される児童扶養手当や、母子父子寡婦福祉資金貸付制度があります。その他、自治体によって医療費の助成や交通費の割引が受けられることも。就職支援や教育訓練の制度もあります。
・高齢者福祉
先述した介護保険サービスも高齢者福祉の一環です。介護を必要としない高齢者に対しては、健康・生きがいづくりへの補助や、住まいの提供があります。
・障害者福祉
障害のある人に対して、医療費の補助や日常生活の支援、福祉用具の給付や各種助成・手当・年金などで生活をサポートします。
参照元:厚生労働省 障害者福祉
公的扶助
生活に困っている人に対し、生活保護法に基づいて最低限度の生活が送れるよう助ける仕組みです。
・生活保護
生活保護法では生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の8種類の給付が定められています。生活保護を受けたいと思ったら、まずは市区町村役場の生活保護担当課に相談しましょう。申請してもすぐにもらえるわけではなく、収入や財産を調査した上で支給額が決まります。
参照元:厚生労働省 生活保護制度
保健医療・公衆衛生
人々が健康で安全な生活を送るための予防や衛生に関する制度です。各地の保健所や保健センターが担当しています。
・医療サービス
適切な医療サービスが提供できるよう、保健所では医療機関の開設届の受理や、医療機関への立入検査を行います。
・保健事業
健康づくりや子どもの予防接種など、病気を予防する事業を行います。病気を早期に発見するためのがん検診もここに含まれます。
・母子保健
母子手帳を発行し、子どもの健全な発育をサポートします。
・食品衛生
食品の安全性を確保するための検査・指導を行います。
・薬事衛生
薬局や医薬品販売業者の手続きに関する業務を行ったり、薬物乱用防止の啓発を行ったりします。
気になることは直接相談
社会保障制度は多岐にわたっており、制度の内容が分かりづらいことも多いです。不明点は直接窓口に問い合わせることをおすすめします。
公的な社会保障制度にプラスして、任意に加入できるのが民間保険です。公的な社会保険制度は保障内容が決まっているのに対し、民間保険は必要な保障内容を選べます。
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FAQ
- 社会保障制度とは
安定した生活を守るセーフティネット。社会保障制度には社会保険、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生の4つの柱がある。 - 社会保険とは
条件を満たした人は強制的に加入しなければならない、公的な保険制度。 - 年金制度とは
20歳以上の国民は全員国民年金に加入する。国民年金と厚生年金がある。老齢年金だけでなく、障害をおった人が受けられる障害年金、家族を亡くした人が受けられる遺族年金がある。 - 介護保険とは
40歳になると、健康保険料と合わせて介護保険料を納める。65歳以上の人は第1号被保険者、40歳以上65歳未満の人は第2号被保険者。 - 社会福祉とは
子どもや障害者、高齢者など社会生活を送る上で立場が弱い人に対して公的な支援を行う制度。 - 公的扶助とは
生活に困っている人に対し、生活保護法に基づいて最低限度の生活が送れるよう助ける仕組み。 - 生活保護とは
生活保護法では生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の8種類の給付が定められている。 - 保健医療・公衆衛生とは
人々が健康で安全な生活を送るための予防や衛生に関する制度。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。