プライベートカンパニーとは。個人資産の管理や節税など、用途やメリットを解説

リリース日:2021/01/05 更新日:2021/01/05

収入や資産が大きくなったとき、活用したいのがプライベートカンパニー。法人としての会社を設立して、税金の面でメリットを生かすことができます。ここでは節税の方法や、気を付けたい落とし穴について解説しています。

プライベートカンパニーとは。個人資産の管理や節税など、用途やメリットを解説
  1. プライベートカンパニーとは
  2. プライベートカンパニーを何のために作るの?
  3. プライベートカンパニーがあると節税になるのはなぜ?
  4. プライベートカンパニーの落とし穴

プライベートカンパニーとは

もしも収入が大幅に増えて、節税に困るほどになったらどうしたら良いでしょう。大きな資産を持つことになり、その管理に悩むことになったらどうするか。様々な将来を考える中で、浮かんでくる問題です。中には、すでにそういった悩みを持っている方もいるかもしれません。個人の資産管理や節税の問題を解決する方法のひとつが「プライベートカンパニー」つまり個人会社の設立です。ここではプライベートカンパニーを節税に活かす方法について解説します。

 

会社を設立するというと、難しいことのように感じますが実際はどうなのでしょう。株式会社の場合は、次のような手順で設立することができます。
まず会社の設立には、定款が必要です。定款には、会社の名前や住所、資本金の金額や発行可能な株式数などを書いておきます。作成した定款の認証を公証役場で受け、資本金を払い込みます。

 

次に必要なのが登記申請。法務局で行います。
その後、税務署や都道府県・市区町村、年金事務所への届け出を行えば、株式会社としてのプライベートカンパニーが設立できるのです。

プライベートカンパニーを何のために作るの?

プライベートカンパニーを何のために作るの?

収入や資産が大きくなると、気になってくるのが税金の額です。多くの場合、プライベートカンパニーは収入や資産にかかる税金を低くするために作られます。ひとことで言えば節税です。個人事業主として税金を納めるよりも、法人としての会社を設立した方が税金が安く済む場合があるからです。

 

節税の効果は、収入に対してかかる税金だけでなく、相続のときにかかる税金にまで影響が及びます。ある程度の「お金持ち」になったら、プライベートカンパニーの設立を検討した方が良いのかもしれません。

プライベートカンパニーがあると節税になるのはなぜ?

プライベートカンパニーがあると節税になるのはなぜ?

まず個人と法人では、税率が異なります。個人の所得税を見ると、課税される所得金額が1,800万円超では税率が40%。所得が大きいと住民税をくわえた税率は55%に達します。一方の法人では、法人税・地方法人税・住民税・事業税・地方法人特別税から計算される「実効税率」は、東京都の場合33.585%となるのです。プライベートカンパニーは法人税の対象。個人の場合と比較して、税率の面で有利になっているのです。

 

またプライベートカンパニーを設立して、自分が社長になったとしましょう。このとき社長は、会社から給料としてお金を受け取ることができます。会社から見ると支払った給料は経費となり、税金はかかりません。受け取った社長は、その給料について「給与所得控除」できるので、個人事業主として納税していた場合と違い、この控除分が節税になる可能性があります。

 

会社を設立すると、家族を役員・従業員にして給料を支払うこともできます。会社に入ったお金を、何人分もの給料に分けて支払うと、それぞれに給与所得控除が適用可能に。さらに給料の額が小さければ、所得税の税率も下がります。1人が個人として収入を得て納税する場合よりも、納める税金の総額を減らせるでしょう。

 

資産の継承という面からも見てみましょう。大きな資産を持っていると、自分が生きている間に、家族にお金を渡しておきたいという場面があります。個人同士であれば、贈与税の対象。これについても家族をプライベートカンパニーの役員・従業員にして、給与として支払えば、節税につながる可能性があります。

 

プライベートカンパニーが株式会社の場合、相続の際に株式の形で受け取ることができます。このとき相続税の対象となる株は、どれだけの価値があるか評価しなければなりません。株式の相続税評価額を下げることで、節税できる場合があります。不動産を数人で相続すると、分割が難しいケースがありますが、株式は分けるのが容易というメリットがあると言えるでしょう。

プライベートカンパニーの落とし穴

プライベートカンパニーの落とし穴

プライベートカンパニーとして会社を設立・運営する際には、様々なコストが発生することを忘れてはいけません。設立時には司法書士、決算では税理士・公認会計士など専門家に依頼する場面が出てきます。節税はできても、コストが大きければメリットを活かせなくなってしまいます。

 

また子どもが多い場合など、株式を相続する人数が多くなると、会社の意思決定がスムーズにいかなくなる可能性が出てくるでしょう。プライベートカンパニーが保有する資産をどうするかなど、将来的な混乱もあり得そうです。

 

ここまでプライベートカンパニーを利用した節税方法を見てきました。資産作りの段階から節税を意識すると、資産の増やし方が変わってきます。たとえば証券会社を通した節税。楽天証券つみたてNISAiDeCoを使えば、節税しながら資産作りができます。つみたてNISAでは、投資信託で利益が出ても税金がかかりません。iDeCoなら掛け金の全額を所得控除できます。課税対象となる所得を減らし、税金を安くできる可能性があります。これなら会社を作る必要はありません。資産形成と節税を考えるなら、まずは証券会社で利用できる制度をしっかりと活用していきましょう。

黒川ヤスヒト
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(AFP)
黒川ヤスヒト

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。 関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。

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