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生命保険に相続税はかかる?基礎控除や非課税枠につい分かりやすく解説!
生命保険に加入し、死亡保険金を受け取ると税金がかかります。被保険者・保険料負担者・受取人の決め方によっては、相続税・贈与税・所得税と3つのケースがあるので注意しましょう。相続税では、生命保険の非課税枠が利用できます。
- 生命保険にかかる税金とは?
- ケース別・生命保険にかかる税金の種類
- 相続税における生命保険の非課税枠とは?
- 生命保険にかかる相続税の計算例
- 生命保険の受取人は誰にするのがよい?
- 節税以外にもある!生命保険のメリット
生命保険にかかる税金とは?
保険に加入すると、保険会社からお金を受け取る場面が出てきます。金額が大きくなるほど気になってくるのが税金です。受け取るお金の種類によって、課税されるものと非課税のものがあるので区別しましょう。
・入院給付金や手術給付金などは非課税
入院給付金や手術給付金、通院給付金、がん診断一時金など、医療保険の給付金に相当するものは非課税です。こうした給付金を受け取っても税金はかかりません。
・死亡保険金、解約返戻金、満期保険金は税金がかかる
その一方で課税の対象となるのが、死亡保険金、解約返戻金、満期保険金です。解約返戻金は、保険契約者が自ら契約を解約した際などに払い戻されるお金のことです。満期保険金は、養老保険や学資保険などで保険期間が終了した時に被保険者が生存していた場合、保険会社から支払われるお金を指しています。
ケース別・生命保険にかかる税金の種類
生命保険に加入していた人が亡くなって、遺族が死亡保険金を受け取った場合、税金がかかります。税金の種類は相続税とは限りません。被保険者・保険料負担者・保険金受取人が誰なのかによって税金の種類が違ってきます。相続税・所得税・贈与税と3つのケースがあるので、違いを把握しておきましょう。
・相続税がかかるケース
例えば被保険者がAさんという人で、保険料を負担していたのもAさんだとしましょう。Aさんが亡くなった時に、死亡保険金を受け取ったのはBさんだとします。亡くなったAさんの財産をBさんが受け取る形になり、このケースでは相続税がかかることになります。
・所得税がかかるケース
次のケースはAさんが被保険者で、保険料を負担していたのはBさん。そしてAさんが亡くなった際に、死亡保険金を受け取ったのもBさんだとしましょう。このケースではBさんから見て自分の財産が自分に戻ってくるという形。この場合、所得税がかかります。
・贈与税がかかるケース
最後のケースには3人が登場します。生命保険の被保険者となっているのはAさん、保険料を負担していたのはBさん、そしてAさんが亡くなった際に死亡保険金を受け取ったのがCさんという場合です。保険料を支払っていたBさんの財産が、Cさんに移動するという形になっています。このケースではお金を受け取ったCさんが贈与税を納めることになるのです。
相続税における生命保険の非課税枠とは?
上で見たように、生命保険の被保険者と保険料を負担していた人が同じ場合、死亡保険金を受け取る人には相続税がかかります。この際、死亡保険金を受け取ったのが相続人の場合、非課税限度額が定められています。保険金の金額が一定の枠内の受け取りに収まれば、非課税になるということです。
相続人の範囲は民法で定められていて、法定相続人と呼ばれます。配偶者や子、直系の父母・祖父などに、順位が決められているものです。そして非課税枠は「500万円×法定相続人の数=非課税限度額」と計算されます。なお死亡保険金を受け取ったのが、相続人以外の場合だと、非課税の適用はありません。
生命保険にかかる相続税の計算例
相続税における非課税枠の存在が、生命保険のメリットのひとつとなっています。課税対象となるのが同じ金額だとすると、相続する財産に死亡保険金が含まれるかどうかで、どれほど違いが出るか計算してみましょう。
・生命保険を活用しなかった場合
例えば相続において課税対象となる財産の総額が8,000万円だとしましょう。相続人は被相続人の妻と、2人の子とします。相続税には「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除があります。この場合、法定相続人が3人なので、基礎控除の額は4,800万円。8,000万円から4,800万円を差し引いた残りの3,200万円に課税されることになります。
これ以外の条件がないものとして、相続税の総額を計算してみます。配偶者の法定相続分は2分の1なので、課税対象は1,600万円。子はそれぞれ4分の1の800万円です。3,000万円以下の税率は15%で、控除額が50万円。妻の仮の相続税額は、190万円となります。1,000万円以下では税率が10%なので、子1人の仮の相続税額は80万円。相続税の総額は、350万円となります。この後、各人の実際の相続税額を計算し、税額軽減や税額控除を差し引きます。
なお、配偶者の相続税については「配偶者の税額の軽減」があり、配偶者の法定相続分が1億6,000万円を超える時は法定相続分相当額まで、法定相続分が1億6,000万円以下の場合は1億6,000万円まで税金がかかりません。子が未成年者の場合には、10万円の税額控除があります。今回の例では、妻の納税額は0円になります。
さらに子1人の相続税額を最後まで計算してみましょう。法定相続分どおり受け取ったとします。そうすると、8,000万円のうち4分の1となる2,000万円を相続することになります。相続税の総額が350万円だったので、子1人が納める相続税は、350万円の4分の1となる87.5万円です。
・生命保険を活用した場合
同じケースで、8,000万円のうち3,000万円を死亡保険金として受け取ったとします。「500万円×法定相続人の数=非課税限度額」なので、3人では1,500万円。この額が非課税となるため、課税対象となる総額は、6,500万円まで下がります。さらに基礎控除の4,800万円を差し引くと、課税総額は1,700万円。生命保険を活用しなかった場合の3,200万円と比べて、相続税の課税対象となる金額に1,500万円の違いが出てくるのが分かります。
まず相続税の総額を計算します。配偶者の法定相続分は2分の1なので、課税対象は850万円。子1人はそれぞれ4分の1なので425万円になります。相続財産が1,000万円以下では税率が10%なので、妻の仮の相続税額は85万円、子1人の仮の相続税額は42.5万円。3人の総額では170万です。
比較のため、子1人の相続税額を最後まで計算しましょう。3,000万円の死亡保険金は、法定相続分どおり受け取ったと仮定します。8,000万円のうち、死亡保険金以外は5,000万円で、4分の1では1,250万円です。また死亡保険金3,000万円のうち1,500万円は非課税財産なので、残りの1,500万円の4分の1を計算すると375万円。1,250万円と375万円を合計すると1,625万円になります。
生命保険の非課税限度額が適用され、課税対象となる総額は6,500万円でした。6,500万円のうち1,625万円を受け取ることになります。これは全体の4分の1。相続税の総額が170万だったので、子1人が納める相続税は、その4分の1となる42.5万円です。
生命保険を活用しなかった場合の87.5万円と比較すると、子1人の納税額が45万円安くなるのが分かります。
生命保険の受取人は誰にするのがよい?
生命保険にかかる税金は、相続税・所得税・贈与税のいずれかです。相続税では、「500万円×法定相続人の数=非課税限度額」と相続税の基礎控除が利用できます。所得税の場合は、一時所得となり、払込保険料と特別控除の50万円を差し引いて2分の1を掛けた金額が課税対象です。また贈与税だと、利用できるのは110万円の基礎控除になります。
どの税金の対象となるかは契約の形によって違ってきます。保険料負担者や受取人を本人や配偶者、子など、どのように割り当てるかがポイントです。それぞれのケースで税額を計算してみて、有利になるよう選択することが可能です。
節税以外にもある!生命保険のメリット
ここでは相続における節税に注目しましたが、生命保険の大きな目的は、万が一の際に遺された家族の生活費を準備すること。特に結婚して子どもがいる場合は、成人するまでの教育費や住居費なども心配です。生命保険には相続における節税と、万一の経済リスクへの準備という2つの側面があるのです。
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