住民税決定通知書が届いたらチェックすべきポイント!おすすめ節税方法も

リリース日:2020/07/29 更新日:2024/10/29

毎年5月から6月頃になると手元に届く住民税決定通知書は、今年度の住民税の金額や控除の内容が記された大切な書類です。この記事では住民税のしくみと住民税決定通知書の見方、おすすめの節税方法を紹介します。

住民税決定通知書が届いたらチェックすべきポイント!おすすめ節税方法も
  1. 住民税決定通知書とは?
  2. 住民税の基本
  3. 住民税決定通知書の見かた
  4. チェックすべき重要なポイント
  5. おすすめの節税方法
  6. 住民税やふるさと納税の支払いは楽天銀行とペイジーで

住民税決定通知書とは?

住民税決定通知書とは、その名のとおり、その年に納める住民税の金額を知らせる書類です。年に一度、5月から6月にかけて市区町村から発行されます。

 

会社員など給与を受け取っている方であれば、会社を通じて配布されるのが一般的ですが、フリーランスや自営業の方などであれば直接自宅に郵送されます。

住民税の基本

住民税の基本

そもそも住民税とは都道府県や市町村などの地方自治体が徴収する税金のことで、様々な公共事業やサービスの財源となるお金です。

 

住民税は所得に応じて金額が変わる「所得割」と、所得に関係なく金額が一律の「均等割」の部分から構成されています。徴収は市区町村が行いますが、集めたお金は市区町村と都道府県で分け合います。

 

所得割部分の計算のもととなるのは、前年の1月から12月までの1年間の所得です。実際に徴収が始まるのは6月からなので、そのタイミングに合わせて住民税決定通知書が届くようになっています。

 

ちなみに住民税の納付先は今年の1月1日時点で住所があった市区町村です。徴収方法には以下のようなものがあります。

・給与からの特別徴収

会社員など給与をもらっている人が対象となり、毎月の給与から天引きされる

 

・公的年金からの特別徴収

公的年金を受け取っている人が対象で、年6回の年金支給日に年金から天引きされる

 

・普通徴収
自営業、フリーランスなど上記以外の人が対象で、一括払いまたは年4回に分けて納付書を使用して支払う

住民税決定通知書の見かた

住民税決定通知書の見かた

市区町村によって通知書のレイアウトは異なりますが、大きく分けて


(1)所得の詳細
(2)所得控除の詳細
(3)税額の詳細

 

上記3つの欄があり、順に見ていくことで住民税の計算過程がわかるようになっています。

(1)所得の詳細
ここには前年に得た所得の合計額と、その内訳が記載されています。

 

例えば会社員の方であれば「給与所得」の欄に数字が入っていることが確認できるでしょう。ほかにも自営業であれば「事業所得」、年金で収入を得ていれば「雑所得」など、得た所得の種類によって分類されています。

 

(2)所得控除の詳細
所得割の金額は所得の合計から「所得控除」というものを先に差し引きし、それに一定の税率をかけて計算します。

 

所得控除とは一定の条件を満たす人について、所得から一定金額を差し引くことで税負担を軽くするものです。扶養家族がいる人が対象の「扶養控除」、生命保険料を支払っている人が対象の「生命保険料控除」など様々な種類があります。

 

その中で「基礎控除」は適用条件がなくすべての人が対象となり、一律33万円が差し引かれます(2020年現在)。33万円は住民税の基礎控除の金額であり、所得税の基礎控除とは金額が異なるのがポイントです。

 

(3)税額の詳細
実際の所得から所得控除を差し引いた金額が「課税所得」となり、これに税率をかけると仮の税額が計算されます。

 

しかしここで出た金額から、さらに「税額控除」というものを差し引きます。所得控除が税金の計算前に差し引くのに対し、税額控除は一旦計算をしてしまった後でさらにそこから差し引くもの、と考えるとわかりやすいでしょう。

 

ここで差し引かれる控除には住宅ローン控除や寄付金控除などがあります。後ほど少し触れますが、ふるさと納税で支払った金額はこの寄付金控除の対象になります。

 

先ほど計算した仮の税額から税額控除を差し引いて、所得割部分の金額が計算できました。最後に均等割部分の金額を足して、住民税の金額が確定します。

チェックすべき重要なポイント

住民税決定通知書が届いたら、所得控除や税額控除がきちんと適用されているかをチェックしましょう。

 

会社員の方であれば年末調整を行うことで自動的に適用される控除も多いですが、中には確定申告をしたり一定の書類を提出したりと、自分で申請しないと受けられない控除もあります。医療費控除や住宅ローン控除(初年度のみ)、寄付金控除などがこれに当たりますので、申請をした人は内容がきちんと適用されているかを確認しましょう。

おすすめの節税方法

おすすめの節税方法

ここまでで解説したとおり、住民税の所得割部分は前年の所得から控除を差し引いた額をもとに計算します。ということは、控除できる金額を増やすことができれば、その分税金が少なくなるということです。

 

だれでも比較的手軽に控除額を増やす手段としては、iDeCo(個人型確定拠出年金)やふるさと納税があります。

 

・iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoは簡単に言えば「自分で運用をして将来の年金を用意するための制度」です。そしてiDeCoで支払った掛け金は、全額を「小規模企業共済掛金等控除」として所得から差し引くことができます。

 

将来に備えるという性質のため60歳になるまでは原則としてお金を引き出すことはできませんが、所得がある方にとっては老後に備えながら今の税金を節約することができるというメリットがあります。

 

・ふるさと納税

ふるさと納税は、全国の市町村から自分で好きな所を選んで寄付をすると、支払った金額から2,000円引いた金額を税額から控除できる制度です。

 

多くの自治体ではふるさと納税をしてくれた人に対して返礼品を用意していますので、単にお金を節約する以上のメリットがあると言えるでしょう。自分の地元や思い入れのある地域を応援することにも繋がります。

住民税やふるさと納税の支払いは楽天銀行とペイジーで

Pay-easy(ペイジー)はATMやネットバンキングで、請求書などに書かれている番号を入力するだけで支払いができるシステムです。

 

現在、住民税の支払いやふるさと納税の寄付にペイジーを使える地方自治体が増えています。わざわざ支払いのために金融機関やコンビニに足を運ぶ必要がありませんのでこの機会にぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

 

楽天銀行のネットバンキングでペイジーを使用すると、ポイントも貯まってさらにお得です。

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miso
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(2級FP技能士)
miso

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

演奏家、ライター、FPとして活動する複業フリーランス。 お金の管理や記録が好きで、独学で簿記3級、FP2級を取得しました。 特に確定申告や税金分野への関心が高いです。お金にまつわる様々な制度や仕組みについてわかりやすく解説します。

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