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国民年金と厚生年金の切り替え方法は?手続きを忘れるとどうなるの?
国民年金と厚生年金は、どちらも日本の公的な年金制度です。会社員は会社を通して厚生年金に加入し、それ以外の人は国民年金に加入することになるので、就職や退職するときは切替手続きが必要です。手続き方法をまとめました。
国民年金と厚生年金とは?年金制度をおさらい
切り替え方法を知る前に、国民年金と厚生年金について、改めてどのようなものなのか特徴を確認しておきましょう。
・国民年金
日本に住んでいる20歳~59歳の人が全員加入する年金制度です。「会社員は?」と思われるかもしれませんが、会社員が加入する厚生年金には国民年金が含まれているため、会社員は厚生年金と国民年金の両方に加入しているということになるのです。
国民年金は、「基礎年金」とも呼ばれます。ねんきん定期便には「老齢基礎年金」という名前で記されています。
国民年金には「扶養」という制度がありません。夫が自営業者で妻が専業主婦、子どもが20歳以上の大学生という家庭は、3人分の国民年金保険料を納めます。年金保険料は収入にかかわらず一定額です。
・厚生年金
厚生年金は会社員が加入する年金制度です。厚生年金保険料には国民年金保険料も含まれていて、雇用主と会社員が折半して支払うことになっています。
厚生年金には所得の少ない配偶者を扶養する制度があり、妻の国民年金保険料は夫の厚生年金保険料に含まれるものとします。妻の有無によって厚生年金保険料が上下することはありません。夫が会社員で妻が専業主婦、子どもが20歳以上の大学生という家庭の場合、夫の給料からは厚生年金保険料が天引きされますが、それとは別に、子どもの分の国民年金保険料の納付をすることになります。
もともと日本の年金制度は三階層分存在しています。誰でも享受できる一階部分が「国民年金」、会社員などが会社を通して納める二階部分にあたる「厚生年金」や自営業の「国民年金基金」、三階部分には「確定拠出年金」などがあたります。
国民年金から厚生年金に切り替える方法
日本では満20歳になると全員が国民年金に加入するため、大学を出て就職するときには、国民年金から厚生年金に切り替えることになります。
この手続きは会社がするものですから、自分で年金事務所などに出向く必要はありません。ただし、切り替えには年金番号が必要になるため、年金手帳の提出を求められる可能性が高いでしょう。どこにいってしまったかわからないという人は、探しておいてください。
手順は以下の通りです。
フルタイムで契約期間を定めずに雇用される一般的な正社員の場合、入社後は社会保険に加入することになります。これは、試用期間が設けられている場合や、月給制ではなく時給制の場合でも同様です。そのため、就職したのにいつまで経っても健康保険や厚生年金の加入について説明がないような場合は会社に問い合わせる必要があります。
厚生年金から国民年金に切り替える方法
就職していた会社を辞めた場合は、自分で厚生年金から国民年金に切り替える手続きをしなければいけません。
手続きをする場所は、市役所や区役所の「保険年金課」です。予約はいりませんから、退職日を証明できる書類(退職証明書、離職票、健康保険喪失証明書など)と年金手帳を持っていきましょう。年金手帳をなくしてしまった場合は、窓口でそう伝えてください。扶養に入れている配偶者がいる場合は、配偶者の年金手帳も一緒に持参します。
なお、「4月20日に会社を辞めて、4月25日から次の就職先が決まっている」というような場合でも、切り替えの手続き自体は必要です。
途中で変わった場合、年金保険料はダブルで払う?
月の途中で国民年金から厚生年金、または、厚生年金から国民年金に切り替わった場合、年金保険料はどうなるのでしょうか?
結論から言うと、保険料はどちらかの支払いだけで、両方かかってしまうことはありません。安心して切り替え手続きをしましょう。
・厚生年金→国民年金の場合
4月20日に会社を辞めて、4月21日から国民年金に加入した場合、3月まで厚生年金、4月からは国民年金の保険料を納めます。ただし、最後の給料から厚生年金保険料が控除されるかどうかは、それぞれの会社によって違います。4月の給料から3月分の保険料を控除する会社があるためです。
・国民年金→厚生年金の場合
国民年金に加入していた人が、4月10日に就職して厚生年金に加入した場合は、3月分まで国民年金保険料を納めて、4月からは厚生年金保険料を納めます。払いすぎた国民年金保険料がある場合、後ほど自宅に「国民年金保険料還付請求書」が届くので、必要事項を記入して返送すれば、保険料を返してもらえます。
もし手続きを忘れてしまったら?
国民年金から厚生年金への切り替えは会社がやるものなので、切り替えを忘れるということはまずありません。忘れてしまう可能性があるのは、厚生年金から国民年金への切り替え手続きです。
たとえ手続きを忘れてしまったとしても、厚生年金を脱退したという報告が会社から年金事務所に伝えられますから、そのままになってしまうことはありません。手続きをしないまま放置していると、「国民年金に加入してください」というお知らせが届きます。そのため、忘れていることに気づかないままになるということはないでしょう。
ただし、あまり手続きが遅れると、脱退時からの「納めるべき年金保険料」がどんどん高額になっていってしまいます。退職したら、すみやかに役所で手続きすることをおすすめします。
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このテーマに関する気になるポイント!
- 国民年金とは
日本に住んでいる20歳~59歳の人が全員加入する年金制度です。 - 厚生年金とは
会社員が加入する年金制度です。厚生年金保険料には国民年金保険料も含まれています。 - 日本の年金制度は三階層分存在している?
一階部分が「国民年金」、二階部分には「厚生年金」や自営業の「国民年金基金」、三階部分には「確定拠出年金」などがあります。 - 国民年金から厚生年金に切り替えるには
手続きは会社がするものですから、自分で年金事務所などに出向く必要はありません。 - 厚生年金から国民年金に切り替えるには
市役所や区役所の保険年金課へ、退職日を証明できる書類(退職証明書、離職票、健康保険喪失証明書など)と年金手帳を持って手続きが必要です。
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