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医療費控除の受け方は?予防接種や出産費用は対象になる?
医療費控除を受けるためには、まず、何が控除の対象になるのかを知っておく必要があります。予防接種や出産、不妊治療などは医療費控除の対象になるのでしょうか?医療費控除の対象と申告手続きについてご説明します。
- インフルエンザの予防接種を受けた場合、医療費控除の対象になる?
- 妊娠・出産にかかわる費用は?
- 家族の医療費の合計が10万円以下だと対象外!?
- 医療費控除を受けるためにはどうすればいい?
- 医療費控除で確定申告するときの注意点
インフルエンザの予防接種を受けた場合、医療費控除の対象になる?
医療費控除の対象になるのは、「病気の治療にかかった費用」です。インフルエンザの予防接種は「病気の予防のための費用」ですから、残念ながら医療費控除の対象にはなりません。もちろん、インフルエンザ以外の予防接種も同様です。
一方、同じ注射であっても、治療の一環として受けた場合は医療費控除の対象になります。例えば、糖尿病治療に必要なインスリンの注射器購入費用などは医療費控除の対象です。医療費控除の対象になるかどうかを考えるときは、「治療のために必要な費用かどうか」を軸に考えましょう。
入院費や病院で出される食事代は医療費控除の対象ですが、入院に際して購入した身の回り品やパジャマなどは対象外です。また、個人の都合で利用した個室の差額ベッド代も対象外です。
このように実際の区分はかなり複雑なので、個別の疑問があるときは税務署に電話をして問い合わせてみることをおすすめします。
妊娠・出産にかかわる費用は?
医療費控除の対象は、原則として病気の治療にかかった費用と説明しましたが、妊娠や出産にまつわる費用については含めることができます。
【対象になるもの】
・妊娠後の定期検診、検査費用
・検診に行く際の電車賃やバス代
・出産での入院時、公共交通機関が使えなかった場合のタクシー代
・分娩費用
・入院費用
・不妊治療費(自己判断で購入したサプリ代等は対象外)
・母体保護法の規定に基づいて医師が行った中絶費用
【対象にならないもの】
・里帰り出産の際の里帰り費用
・生まれた赤ちゃんに面会にきた親戚の交通費
・病院の売店で買った嗜好品や日用品の代金
妊娠や出産だけでなく、不妊治療にかかった費用や、中絶費用についても医療費控除の対象です。
ただし、出産に際しては、加入している健康保険組合から出産育児一時金が支給されます。この金額については、医療費控除を申請する際、出産費用から差し引く必要があるので注意しましょう。つまり、出産の入院で50万円かかり、出産育児一時金で42万円を受け取った場合、医療費控除の対象にできる出産費用は50万円-42万円=8万円ということになります。
家族の医療費の合計が10万円以下だと対象外!?
医療費控除は、年間の医療費から10万円を超えた額が対象です(医療費控除の申告をする人の年間所得が200万円未満の場合は、所得額の5%を超えた額)。「年間の医療費」は、生計を一にしている家族すべての医療費を合算できます。
Aさん一家のある年の医療費
・Aさん 5万円(病院での診察代と薬局での薬代)
・Aさんの妻 35万円(入院費用)
・Aさんの子 0円
Aさんの妻は民間の医療保険に加入していたため、入院に際し、30万円の保険金を受け取りました。これを入院費から差し引くと5万円ですから、Aさん一家の年間の医療費は10万円です。
医療費控除は10万円を超えた分について200万円を上限に控除できるものなので、この年は医療費控除の対象外となります。
医療費控除には、薬局等で購入した指定の薬品の額が1万2,000円を超えた場合に利用できる「セルフメディケーション税制」という制度もあります。もし、Aさんが薬局で購入した薬代のうち、対象商品の金額が2万円だった場合、8,000円を控除対象にできる可能性があるのです。
このふたつの医療費控除は、どちらかひとつしか申告できません。状況に応じて使い分けましょう。
医療費控除を受けるためにはどうすればいい?
サラリーマンの場合、一部の人を除き、会社で年末調整をしてもらうことができますから、確定申告の義務はありません。ところが、医療費控除は、年末調整用紙には記入欄がありません。つまり、「確定申告をしないと控除を受けることができない費用」なのです。
確定申告というとハードルが高く感じられるかもしれませんが、実際にはそれほど難しいものではありません。会社員が医療費控除を受けるためのステップをご紹介します。
1. 会社で年末調整をする
2. 源泉徴収票を受け取る
3. 医療費控除の申告を含めた「還付申告」をする
4. 申告時に指定した金融機関の口座に還付金が振り込まれる
これで終了です。
通常の確定申告は、確定申告期間(通常2月16日~3月15日)に行う必要がありますが、税金の還付を受けるだけの還付申告の場合は、これ以外の期間でもすることができます。
申告は税務署で行うこともできますし、自宅でパソコンやスマートフォンを使って書類を作成し、印刷して郵送・持参することもできます。また、事前準備が必要ですが、インターネットを介して行う電子申告も可能です。
医療費控除で確定申告するときの注意点
ふるさと納税を利用している会社員の人は、ワンストップ特例を利用することで、確定申告を省略することができます。しかし、医療費控除の申請などの理由で確定申告をする場合は、ワンストップ特例が使えません。そのため、医療費控除で確定申告をする可能性が高い人は、ふるさと納税の申告も確定申告で行う準備をしておいたほうがいいでしょう。
医療費控除の確定申告をするときは、それ以外に申告すべきことがないかどうかについても、合わせて確認しておきましょう
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確定申告時に事前に医療控除について対象になるものを再度チェックし確認しておくと良いでしょう。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。