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住宅ローン控除について、対象・仕組み・手続きなどわかりやすく具体的に解説
住宅ローン控除は年末の借入残高の1%が税額控除される仕組みで、節税効果が大きいです。住宅ローンの借入期間が10年以上、中古住宅の場合は築年数20年以下などと条件がありますので、家を購入する前に確認しておきましょう。
もくじ
・住宅ローン控除とはどういうもの?
・控除対象になる住宅の種類
・具体的に控除が効くといくら戻ってくるのか
・住宅ローン控除の仕組み&手続き
住宅ローン控除とはどういうもの?
そもそも住宅ローン控除とはどういったものでしょうか。住宅ローン控除は正式には「住宅借入金等特別控除」と言います。これは、支払った税金が戻ってくる制度で、所得によって戻ってくる金額は変わってきますが、上限は年間40万円です。(認定住宅の場合は年間最大50万円戻ってきます)。
支払った税金が返ってきますので、住宅ローンで生活が苦しくなったところの生活資金にあてることもできますし、購入した家の固定資産税にあてることもできます。
具体的な計算方法ですが、控除を受けられる金額はローンの残高の1%です。ローン残高は毎年、年末近くになると銀行から残高証明書が送られてきますので、そこで確認しましょう。例えば3,500万円のローンを組んで家を建て、年末のローンの残高が3,400万円の場合、3,400万円×1%=34万円が受けられる控除の金額です。
・住宅ローン控除は税額控除なので節税効果が高い
住宅ローン控除は「税額控除」と呼ばれ、所得控除よりも節税効果が高いです。所得控除の場合、(収入-控除)×税率=税額となります。収入から所得控除したものに税率をかけていきます。
例えば500万円の収入、所得控除が400万円、税率が5%の場合、(500万円-400万円)×5%=5万円が税額になります。一方、税額控除の場合は上記の計算で出た5万円の税額から直接控除(差し引く)できるため、税額控除が4万円だと、5万円-4万円=1万円が最終的な税額です。
ややこしいですが、所得控除と税額控除ではその効果は大きく異なるので、二つの違いをはっきりと認識しておきましょう。
控除対象になる住宅の種類
どのような住宅でも控除対象になるわけではありません。対象となるには下記の条件が必要です。
・自ら居住する住宅であること
・床面積が50平方メートル以上であること
・住宅ローンの借入期間が10年以上あること
・住宅ローンの適用を受ける年の年収が3,000万円以下であること
・中古住宅は築20年以下、中古マンションは築25年以下であること
ほかにも条件がありますが、おおまかな条件は上記に掲げたものです。とくに気を付けないといけないのが中古住宅です。築20年以上の住宅だと住宅ローン控除が受けられないので、もし中古住宅の購入を検討されているのであれば、築年数を確認しておきましょう。築年数は法務局で登記簿謄本を取得すれば誰でも確認できます。気になる物件があり、もし築年数が不明な場合は、登記簿謄本にて確認しましょう。
住宅ローンの借入期間も注意が必要です。資金に余裕がある、もしくは親から借りることができる場合は、住宅ローン控除が受けられない可能性があるので、あらかじめ借入期間など調べておきます。住宅ローン控除を受けたいのであれば、最低10年以上の借入期間にしましょう。
具体的に控除が効くといくら戻ってくるのか
具体的な数字で確認していきます。
【Aさんの例】
Aさんは2019年3月に、3,000万円の家を35年ローン、3,000万円を銀行から借りることで購入しました。2019年12月末日の銀行ローンは2,900万円です。2019年のAさんの年末調整による源泉所得税は、30万円でした。この場合、Aさんのかえってくる税金はいくらでしょうか。
(計算)
Aさんの税額控除額:2,900万円×1%=29万円
既に源泉所得税でAさんは30万円を国に納めていますから、その内上記の29万円が戻ってくることになります。源泉所得税とは、国に税金を先払いしている仕組みを言います。
住宅ローン控除の仕組み&手続き
住宅ローン控除は、年末のローン残高に1%をかけた数字分、所得税と住民税が安くなる仕組みです。この住宅ローン控除を受けるには、初年度のみ確定申告が必要です。例えば2019年の3月に家を購入した人は、2020年2月16日から2020年3月15日の間に確定申告しなければなりません。
今まで一度も確定申告をしたことがない人は戸惑われるかもしれませんが、今はe-Taxというインターネット上で確定申告が簡単にできるようになっています。また、税務署では確定申告について無料相談を受け付けていますので、わからないときは遠慮なく相談することをおすすめします。
以上、住宅ローン控除についての解説でした。実際に家を購入するまではピンとこない話かもしれません。しかし家を購入したあとで、期待していた住宅ローン控除が使えなかったということにならないように、しっかりと準備しておきましょう。
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