Question
保育園無償化ってなに?
年齢:30代
未既婚:既婚
子ども:あり
職業:会社員
世帯年収:800万円~1,000万円未満
ペンネーム:モリノ
今年の10月から3~5歳のすべての子どもについて、幼児教育が無償化(施設によって上限あり)されます。3~5歳については所得制限はありません。0~2歳については住民税が非課税の世帯が対象になります。
モリノさんが気にされている所得制限は3~5歳ではありませんが、利用する施設ごとに上限があり、上限額を超える部分は負担する必要があります。上限額は次のようになっています。
・幼稚園:月2.57万円まで※預かり保育が必要と見なされる場合は合計で月3.7万円まで
・認可保育園、認定こども園、障害児通園施設:上限なくすべて無償
・認証保育園、認可外保育園、ベビーシッターなど:月3.7万円まで※保育が必要と自治体に認定される必要があります。
無償化や補助の対象となるのは利用料で、入園料や行事に必要な費用、交通費や制服代などは対象外です。
文部科学省の平成28年度子供の学習費調査によると、幼稚園の学習費総額は年間、公立で約23万円、私立で約48万円となっています。費用の内訳をみると利用料(授業料)は公立で約6万円、私立で約22万円となっています。授業料以外にかかる費用は、家庭や地域、施設による差もありますが、統計上の平均値で考えると、差額が公立約17万円、私立約26万円となり、これくらいの金額負担は無償化以降も継続してかかることが考えられます。
幼稚園の例で利用料(授業料)にあたる金額だけの補助と聞くと、実際に補助を受けられる金額が少なそうに見えますが、一般的に保育料が高くなる認可外保育園を利用している家庭や、所得に応じて保育料が変わる認可保育園で収入が高く保育料も高くなっている家庭にとっては、かなり助けられることになりそうです。
これらの無償化のルールは地域差なく適用されます。しかし、自治体独自に保育園や私立幼稚園などに対して別途補助を行っていることもあるので、お住まいの自治体の補助金も合わせて確認してみるのが良いですね。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。