株式投資の始め方|投資を始めるのにはいくら必要?初心者の方向けに証券会社の口座開設から手順をやさしく解説
新規公開株(IPO)投資をはじめるにはどうしたらいい?手続き方法とチェックポイント
IPO(新規公開株)とは新たに上場する企業が公開する株式のこと。新規公開株を購入し、上場時に売るだけで利益が出るケースが多くなっています。新規公開株を購入する流れと、確認しておきたいポイントをまとめました。
新規公開株(IPO)とは
株式会社には上場企業と非上場企業があります。上場企業とはその株式・債権が証券取引所で売買される企業のこと。企業は上場すると市場で資金調達できるようになり、知名度や社会的信用も高まります。IPOは、未上場の企業が上場する際に新たに株を売り出すことです。この時の売出価格を公募価格といいます。公募価格よりも市場での初値が高くなることが多く、「IPOで購入して、上場と同時に売る」だけで利益が得られることが多いため、投資家たちから人気があります。
新規公開株(IPO)投資は儲かる?
例えば公募価格が1,000円のIPOを100株購入し、初値の1,500円で売却したとしましょう。10万円で購入したIPOが15万円で売れるため、5万円の利益になります。
ただし全てのIPO株が高く売れるわけではありません。2018年には90社の新規上場がありましたが、このうち初値を上回ったのは80社。約89%がプラスになりましたが、マイナス(=公募割れ)になった企業もあります。
大規模な上場で話題になったソフトバンク(2018年12月19日上場)は公募価格1,500円のところ、初値が1,463円でした。もしも100株を初値で売却したら、3,700円マイナスになります。
もちろん、IPOだからといってすぐに売却する必要はありません。ソフトバンクは上場翌日1,176円という最安値をつけましたが、その後2019年9月24日には1,554.5円まで上がりました。2019年12月現在は1,400円台で推移しています。
IPOを購入するまでの流れ
IPOはいつで誰でも購入できるわけではありません。購入までの流れを見てみましょう。
・IPOのスケジュールを確認する
近年のIPOは年間80件~90件程度。つねにIPOがあるわけではありません。IPOの申し込みは当然上場日より前になるため、こまめにチェックしておく必要があります。
・証券会社に口座を開設する
大前提として、証券口座がないと申し込めません。また、IPOによって取扱のある証券会社が異なります。IPOを取り扱う証券会社には幹事証券会社と引受証券会社があり、幹事証券会社が複数ある場合は、1社が主幹事証券会社となります。主幹事証券会社は他の証券会社に比べてIPOの割当が圧倒的に多いため、主幹事証券会社から申し込むのが鉄則。主幹事になれる証券会社は限られているので、主幹事実績の多い大手証券会社にあらかじめ口座を開設しておくとよいでしょう。
・ブックビルディングに申し込む
購入したいIPOが見つかったら、決められた期間内にブックビルディングに申し込みます。楽天証券の場合、申し込める株数は参加時点の預かり資産の範囲内です。申込上限株数が決まっているIPOでは、その株数を越えて申し込むことはできません。例えば預かり資産が100万円で、株価が1,000円とすると、1,000株までしか申し込めないということです。仮に申込上限株数が500株に設定されていたとしたら、500株を超えて申し込むことはできません。
・購入申込をする
めでたく抽選に当たればIPOが購入できます。購入申し込みのタイミングは証券会社によって異なり、抽選前に購入申込が必要な会社もあれば、抽選後の購入申込になる証券会社もあります。いずれにしても購入申込をしないと購入できないので、スケジュールはきちんと確認しておきましょう。
チェックしたいポイント
IPOを購入する前にいくつか確認しておきたいポイントがあります。
・上がる見込みのあるIPOか?
できることなら公募割れは避けて、大きな利益が得られるIPOに投資したいものです。しかし認識があれば苦労はしないというもので、上場前にプラスになるかマイナスになるか知るすべはありません。IPO予想サイトの意見を参考にするのもよいでしょう。
・証券会社の抽選方法は?
証券会社によって抽選方法が異なります。具体的には申込口数単位での抽選か、申込者単位での抽選の二種類です。前者の場合はたくさん申し込んだほうが有利になりますが、資金の少ない投資家には不利です。申込者単位のほうが平等ではありますが、こちらは大勢が申し込むことで当たりづらくなるという面もあります。
・いつまでにお金を用意すればいいの?
IPOに申し込むとその時点で資金を拘束する証券会社もあれば、抽選に当たってはじめて資金が拘束される証券会社もあります。IPO購入に必要な資金は不足のないよう口座に入れておきましょう。
一度IPOを申し込んでみては?
一攫千金も狙えるIPOですが、どのIPOも儲かるとは限りませんし、人気のあるIPOはなかなか抽選に当たらないもの。簡単に購入できるIPOはそれだけ人気も低いということで、公募割れするかもしれません。それでも申し込まなければ購入できないのがIPO。まずは試しに申し込んでみるとよいでしょう。
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