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円相場とは|為替取引の仕組みや見かた、米ドル、ユーロ市場との関係ほか
円はドルや円などの海外通貨と交換可能です。交換レートは銀行間の取引により日々変化していて、その動きは円相場と呼ばれています。ここでは円相場の基本的な仕組みや、金・FX・投資信託などの金融商品への影響を解説しています。
円相場とは
国内での取引や支払いについては「円」を使うことが多いのですが、海外の通貨が必要になることもあります。個人であれば、海外旅行のときに現地の通貨を手に入れておくことがあるでしょう。企業であれば海外からの輸入の際などに海外の通貨を用意しなくてはならないことがあります。そんなときは円と海外通貨の交換が必要です。円と海外通貨の交換比率は、需要と供給などの要因から日々変化しています。この交換比率を「円相場」や「為替レート」と呼んでいるのです。
たとえば1ドル110円は、1ドルを手に入れるのに110円が必要ということを意味します。同じように円とユーロの交換比率については、1ユーロ130円のように表示されます。反対に1円は何ドルかという表示も可能です。1ドルが110円であれば、1を110で割ることで計算できます。計算すると1円は約0.0091ドル。この交換レートを使って、1ドル110円のときに100万円をドルにすると約9,100ドルになるなどと計算します。
為替取引の仕組みをかんたんに解説
様々な国の通貨を交換する為替取引は、外国為替市場でおこなわれています。ただし外国為替市場という特定の取引所が存在するわけではありません。外国為替市場とは、金融機関と顧客との間の取引や、銀行同士での取引全体を指しています。取引に使用されるのは、主に電話や電子機器など。金融機関が個人や企業に対しておこなうのは「対顧客取引」、銀行同士での取引は「インターバンク取引」と呼んでいます。ニュースで報じられる為替取引の交換レートはインターバンク取引によるものです。
また円相場を伝えるニュースでは「東京外国為替市場での円相場」という言いかたをすることがあります。これは日本時間の日中の取引における交換レートであることを意味します。同様に「ロンドン外国為替市場」だと欧州時間での日中、「ニューヨーク外国為替市場」だと米国時間での日中の取引を指しているのです。国際的な通貨の取引は、全世界で24時間おこなわれています。時間帯ごとの値を知ることで、円相場の変化を知ることができるのです。
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米ドル、ユーロ市場との関係
円相場の変化とその要因についても見ていきましょう。円相場の変化は、その方向によって「円高」や「円安」と呼ばれます。たとえば円とドルの交換レートではどうなるでしょうか。1ドルが110円から100円になるのは、円高となります。1ドルを手に入れるのに必要な円が少なくて済むため、円の価値が上がったと言えるからです。反対に1ドルが110円から120円になるのは、円安。1ドルを手に入れるためにより多くの円が必要となり、円の価値が下がったことになるのです。
このように通貨同士の交換レートが変化することについては、国同士の経済状況の違いなどが影響します。ひとつは金利の違い。日本より金利の高い国があれば、その国の通貨で外貨預金をする人が増えるかもしれません。金利の高い国の通貨が買われ、日本の円よりも価値が上がることになります。これは円安の要因となるでしょう。
貿易などの国際収支も、円相場が変動する要因です。貿易において、日本から海外への輸出が増えると、支払いに必要な円への需要が増えます。これは円高の要因となるでしょう。海外への投資も変動要因。日本から海外への投資が増えると、投資をするために海外の通貨が必要となります。海外通貨への需要が増えるため、こちらは円安要因と言えます。
金、FX、投資信託などにどのように影響するのか
円相場は、様々な金融商品にどのような影響をもたらすのでしょうか。たとえば金への投資を考えてみましょう。金はドル建ての資産。米ドルで取引されています。円だと金はいくらなのか知るには、円相場を知らなくてはなりません。米ドルとの交換レートで、円での価格が決まります。米ドルで表示された金価格が一定であったとしても、円相場が変化すれば、円で表示される金価格は変化することになります。
FX(外国為替証拠金取引)は、通貨の交換レートの変化から利益を得ようとする取引です。円が関係するドル円やユーロ円を取引するのであれば、円相場の動きそのものが利益や損失になります。FXでは証拠金の25倍までの取引ができるため、円相場の変化が小さくても利益や損失が大きくなります。
投資信託で知っておきたいのは「為替ヘッジ」の存在。投資信託のなかには、株や債券、不動産など海外の資産を保有するものがあります。このような投資信託の価額は、円相場の影響を受けるようになるのです。「為替リスク」と呼ばれるもので、為替レートが利益や損失を左右することになります。この為替リスクの影響を小さくするのが「為替ヘッジ」です。コストはかかりますが、為替の影響を抑えます。ただ為替ヘッジすると円相場によって増えるはずの利益も小さくなってしまうので、よく考えて選択しましょう。
このように様々な金融商品の価格に影響を与える「円相場」。ドル円やユーロ円などの動向に対して、敏感になっておきたいところです。円相場の影響を受ける、金・FX・投資信託といった金融商品。これらはすべて楽天証券で取引可能となっており、口座を開設しておけばいつでも取引を始められます。長期的な資産形成には、世界の株式市場や債券市場に投資する投資信託や、安全資産としての金が向いているでしょう。資金の一部で大きな利益を狙うのであれば、FXの活用も検討できます。
このテーマに関する気になるポイント!
- 円相場とは
円と海外通貨の交換比率のことです。 - 外貨の「対顧客取引」とは?
金融機関が個人や企業に対して行う取引のことです。 - 外貨の「インターバンク取引」とは?
銀行同士で行う取引のことです。 - 為替リスクとは
海外の資産を保有することで、為替レートによる価値の変動を受けること。
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