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中国人民元の特徴と投資のメリット、今後の見通しもわかりやすく解説
アメリカに次ぐ世界第2位の経済規模を誇る中国。いち早く新型コロナウイルスの猛威を脱し、対応にもたつくアメリカに迫る勢いです。その中国の法定通貨、人民元の特徴と今後の見通しを解説します。
中国人民元とは
中国人民元とは、中華人民共和国(中国)の通貨で、中国語では人民幣と表記されます。
人民元の通貨単位は「元(ユェン)」、「角(ジアオ)」、「分(ファン)」の3つ。10角、100分で1元になります。2021年2月19日現在、1元は約16.3円ですが、ここ半年ほどは円安の傾向が続いていました。
・人民元には2つの市場がある
人民元市場は2種類存在します。1つは、中国本土内のオンショア人民元。そして、もう1つは、中国本土外で取引されるオフショア人民元です。主な違いを表に整理してみました。
2009年までは、中国の厳格な規制のもと、人民元は中国本土内でのみ取引が行われていました。しかし、中国経済の成長とともに人民元の国際化が求められ、本土以外での人民元の取引も認められるようになったという経緯があります。
なお実際はオンショア人民元と、オフショア人民元という異なる貨幣が存在するわけではありません。オンショア市場で調達した人民元をCNY、オフショアで調達した人民元をCNHと区別します。
・人民元の特徴
過去数年の動きを見ると、CNYとCNHに価格差が生じることがあります。為替レートの動きにトレンドが発生する場合は、CNHが先行して動く傾向が顕著です。CNHはCNYに比べて規制が少なく、市場が開かれていることから、市場参加者・取引量が多く、人民元の値動きとして信頼性が高くなります。
中国人民元に投資するメリット
総務省統計局発行の『世界の統計2020』によると、中国は今や世界2位のGDPを誇る経済大国です。
また、企業の時価総額の世界ランキングトップ10には、アメリカ企業に交じってインターネット大手テンセントとオンラインショッピングのアリババという中国企業2社がランクインしています。中国には実力のある企業も多く存在することを示しています。
景気という観点で見ると、世界の国々に先行して新型コロナウイルス感染拡大から持ち直している中国。2020年第4四半期のGDPは前年同期比6.5%増と市場予想を上回り、主要国では唯一マイナス成長を回避しました。
一方、GDP1位であるアメリカにおいては、いまだ新型コロナウイルスの感染が収束する気配はありません。そんなアメリカに中国はますます迫る勢いです。
このような背景から、中国の法定通貨である人民元の評価は今後さらに高くなる可能性があります。
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中国企業や中国人民元/円投資でおさえておきたい経済指標
中国企業や中国人民元/円投資でおさえておきたい経済指標の特徴と発表時期は以下の通りです。
中国人民元の今後の見通し
中国人民元の現状と今後の見通しについて解説していきます。
・近年の為替相場の状況
2018年3月にトランプ大統領(当時)が中国からの輸入品に課す関税を引き上げると宣言したことから始まった「米中貿易摩擦」の影響により、円高/人民元安が進みました。さらにその後、追加関税の対象品目が増えるたびに人民元安が進行していくことになります。
2019年12月にアメリカと中国の首脳が合意し、米中貿易摩擦が一旦収束に近づいた矢先に、今度は中国で新型コロナウイルスが拡大します。そのためしばらく人民元安が続きましたが、新型コロナウイルスの感染拡大から持ち直した中国が、先進国に先だって経済活動を再開してからは、円安/人民元高傾向が2021年2月現在まで継続しているという状況です。
・今後の見通し
日本は新型コロナウイルスの影響により、従来通りの経済活動ができない状態です。日本でも新型コロナウイルスが収束するまでは、円安/人民元高が継続するとみられるでしょう。
また、アメリカの対中国政策にも注目です。トランプ政権下のアメリカは、関税を上乗せするなど中国に対して厳しい姿勢で臨みました。中国に対しての厳しい姿勢は、バイデン政権においても継続していくことが予想されますが、具体的な方針は未知数です。
アメリカが中国に経済的な圧力をかけ、中国経済にマイナスの影響があると円高/人民元安に転じる可能性があります。今後の円と人民元の為替レートは、日本とアメリカの新型コロナウイルスの収束と経済活動の再開、そしてバイデン政権の対中政策次第といえるでしょう。
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