為替予想とは。「為替(かわせ)」についてのおさらいと予想方法

リリース日:2020/10/28 更新日:2024/10/11

為替は海外旅行や外貨預金など私たちの生活にも密接に関わっています。為替とはそもそもどういうものか?為替が変動する要因は何か?為替は予想することができるのか?いまさら聞けない円高、円安についても解説しています。

為替予想とは。「為替(かわせ)」についてのおさらいと予想方法
  1. 為替(かわせ)についておさらい
  2. 為替は外貨預金にも影響する
  3. 為替予想をする際に参考になる指標やできごととは

為替(かわせ)についておさらい

為替(かわせ)についておさらい

為替の本来の意味は、銀行口座などを使って現金を持ち運ぶことなく、離れた地域の人に送金することです。身近な事例でいえば、クレジットカード決済や銀行振込といった支払い方法も、為替の一種といえるでしょう。為替のうち国内の取引を「内国為替」といいます。

 

・海外の通貨との交換相場が「外国為替」
現在では、日本企業がアメリカや中国から部品を仕入れたり、自動車をアメリカや中国に輸出したり、国境を越えて商品をやり取りするのは通常のことです。輸入した商品の支払いに為替を使った場合、支払う通貨と受け取る通貨が異なるものになります。このような2つの通貨にまたがる為替取引が「外国為替」です。

 

仮にアメリカの企業に日本製の自動車を販売し、ドルで代金が支払われた場合、支払われた代金を日本円に交換しないと日本では使用することができません。そこで、ドルを円に交換することになりますが、円とドルの交換比率は外国為替相場で決まります。この外国為替相場のことを単に「外国為替」と呼ぶこともあります。現在では為替といえば、「外国為替相場」のことを指すのが一般的です。

 

・身近な海外旅行を例に為替について理解を深めましょう
ある通貨を別の通貨に交換する際の交換比率を為替レートといいます。身近なところで海外旅行を事例に為替レートについて解説しましょう。

 

アメリカ旅行に行く予定があり、30万円の予算があったとします。アメリカで円は使用できないので、アメリカの通貨「ドル」に交換する必要があります。

 

為替レートが1ドル100円のときに、30万円をドルに交換をすれば、30万円÷100円=3,000ドル。30万円が3,000ドルになりました(手数料は考慮していません。以下同様)。

 

仮に為替レートが1ドル101円だとすると、30万円÷101円≒2,970。為替レートが1ドル99円の場合は、30万円÷99円≒3,030ドルに交換することができます。

 

これらを比較すると、1ドルが101円のときよりも99円のときに交換をしたほうが多くのドルに交換できて、アメリカでの旅行を楽しめることがおわかりいただけるでしょう。

 

為替レートは常に値動きをしています。1ドル100円から1ドル101円になったら「ドル高円安になった」、逆に1ドル100円から1ドル99円になったら「円がドルに対して円高になった」といいます。

為替は外貨預金にも影響する

為替は海外の通貨で預金をする外貨預金にも影響をすることを知っておきましょう。

 

まず、海外の通貨でお金を預けるときは、一旦その通貨に交換をします。為替レートが1ドル100円のときに100万円の予算があったとしたら、100万円÷100円=1万ドルで預金できることになります。

 

仮に1ドル100円から105円に円安となったとしましょう。このとき、1万ドルを売却して円に交換すると、元本100万円に対して105万円を受け取ることができます(実際は利息が増え、税金や手数料が引かれます)。

 

逆に円高局面で、この預金を引き出して円に交換すると、100万円を割っている可能性があります。外貨預金については、海外旅行の事例とは逆に、円安になったほうが有利になるということです。




為替予想をする際に参考になる指標やできごととは

為替予想をする際に参考になる指標やできごととは

円高は海外旅行に有利で、外貨預金の場合は円安になったほうが有利にはたらきます。事前に為替レートが予想できたら良いですが、為替レートはどのような投資のプロフェッショナルでも完全に予想することは不可能です。精度を高めることは可能です。

 

世界中で円の人気が高まると、円をほしがる人が多くなり円の値段が上昇して、円高になります。逆に円の人気が低下すると、円を手放したい人が多くなって円の値段が下落し、円安になります。

 

ではどのようなときに円の人気が高くなったり、低下したりするのでしょうか?円の人気が高まる場合と低くなる場合の主な要因を以下に紹介します。

 

・日本の景気
日本の景気がよい場合は日本の企業に投資をしようと考える海外投資家が増え、円高方向に動きやすくなります。逆に日本の景気が悪いときは海外投資家が投資に消極的になるので、円安になりやすいでしょう。

 

日本の景気を見るための最もポピュラーな指標として、日経平均株価やTOPIXがよく使用されています。このような代表的な指標や日本の主力企業の株価などは定期的にチェックしておくとよいでしょう。

 

・金利
また、海外よりも日本の金利のほうが高くなった場合は、日本の銀行に預金をしたいと思う人が増えるため円高になります。

 

逆に海外の金利が上昇すると、日本の銀行に預金をしたい人が減るために円安になります。定期的に行われるECB(欧州中央銀行)や、FOMC(アメリカ・FRB)の政策金利発表が金利動向を知るうえでは非常に重要な情報なのでチェックしておきましょう。

 

為替変動要因は様々で、日本や海外の要人発言で大きく変わってしまうことがあります。最近ではトランプ大統領のツイート1つで為替が変動してしまうこともありました。このような要人発言は効果が一時的であることが多いですが、そのまま円高・円安のトレンドを引きずってしまうこともまれにあります。

 

経済ニュースや新聞など、多くの記事に接していれば、世の中のトレンドがわかるようになり、為替予想の精度も高まっていきますよ。為替に影響を及ぼすニュースをリアルタイムで知りたければ、証券会社の口座を作るのがよいでしょう。「日経テレコン」など本来なら有料のサービスも、楽天証券の口座を持っていれば無料で利用できます。

本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。なお、本コンテンツは、弊社が信頼する著者が作成したものですが、情報の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問等には一切お答えいたしかねます。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。




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金子賢司
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)
金子賢司

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

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