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外貨預金の基礎を解説!投資初心者でも始められるの?
円を米ドルやユーロなどに換金した上で外貨建てで預金する外貨預金。円建ての普通預金との違いはどのようなものでしょうか?ここでは、金利・為替レート・リスクの面から、外貨預金をするメリット・デメリットを紹介します。
外貨預金についておさらい
まずは外貨預金とは何か、仕組みや費用についておさらいしていきます。
・外貨預金とは
外貨預金とは、あなたが持っている日本円を米ドルやユーロなど、外国の通貨へ替えた上で預金することです。また、外貨預金は銀行で取り扱っている商品で、実際の換金は銀行側で行います。
資産運用の1つとして活用できますが、株式投資やFXと違い運用中に市場をチェックしたり、頻繁に売買タイミングを計ったりする必要はありません。
・為替レートの影響を受ける
外貨預金の基本的な仕組みを理解する上で重要なポイントが、為替レートの影響を受けることです。普通預金の場合は為替レートの影響を受けませんが、外貨預金の場合は、日本円と外貨の価値(相対的な価値)が日々変わるため、日本円へ戻したときに預金額が変動していることもあります。
例1
外貨預金前:1ドル100円の為替レート、銀行へ100円預ける
外貨預金後:1ドル50円の為替レート、日本円へ換金・出金した際は手元に50円しか残らない
例2
外貨預金前:1ドル100円の為替レート、銀行へ100円預ける
外貨預金後:1ドル200円の為替レート、日本円へ換金・出金した際は200円受け取ることができる
このように円やドルなど通貨間の価値が変わると、外貨預金も増減します。そのため外貨預金を始めるときは、為替レートを意識した上で運用しましょう。
・外貨預金特有のTTSとTTB
外貨預金には為替レートの影響を受けると紹介しましたが、もう1つ覚えておくべき仕組みがあります。それはTTSとTTBと呼ばれる仕組みです。外貨預金の場合は、預け入れるときと引き出すときで適用される為替レートが変わります。そして預入時のレートをTTS、引き出し時のレートをTTBと呼びます。
例
●TTS:預け入れるときは1ドル100円
●TTB:引き出すときは1ドル98円
TTBは、TTSよりも円高(下落方向)で設定されるため、TTSを超える円安相場で引き出すことが大切です。
・外貨預金にかかる手数料
外貨預金は普通預金と違い、為替手数料がかかります。為替手数料は、預金を預けるときと引き出すとき、どちらの手続きの際にもかかるのが特徴です。
手数料額については、通貨によって変わりますし各金融機関でも設定が違っています。そのため、金融機関選びも外貨預金では大切です。
メリット・デメリット
続いては外貨預金を始めるメリット・デメリットを紹介します。外貨預金は普通預金よりも高金利な反面、リスクもあるので、リスクとリターンを理解した上で始めましょう。
・高金利で運用できる
外貨預金は普通預金よりも高金利で運用できるケースが多く、利息収入も期待できます。例えば三菱UFJ銀行の外貨預金では、以下のように金利が設定されています。
ドル:0.1%
ユーロ:0.001%
オーストラリアドル:0.15%
また、一般的に新興国通貨の金利は比較的高めです。新生銀行では、次のような外貨も取り扱っています。
トルコリラ:2.0%
南アフリカランド:1.5%
・為替差益を得られる
外貨預金は利息収入の他にも、為替差益を得られるメリットがあります。為替差益とは、日本円と外貨の為替レートが変動することにより発生する差額のことです。
例えば以下のケースでは、利益が発生します。
例
1ドル100円のレート(TTS)で100円を預け入れる
1ドル200円のレート(TTB)まで円安になったところで、預けた1ドルを引き出す
利益は、200円-100円=100円
実際はドルがそこまで大きく上下することはありませんが、為替差益を得ることは可能です。外貨預金の場合は、外貨に対して円安になるほど利益は増える仕組みです。
円安とは、外貨より価値が下がること。たとえば1ドル100円から200円に変化する場合を指します。数字は増えていますが、これは対ドルの価値が下がっているということを示します。
・為替変動リスクが生じる
外貨預金のデメリットは、為替変動リスクを負うことです。前の項目で紹介した為替差益は、あくまで円安方向に価格変動している場合の仕組みです。円高方向に価格変動すると、以下のようなことが起こります。
1ドル100円(TTS)で100円預け入れる
1ドル90(TTB)まで円高になったところで引き出す
90円-100円=-10円、すなわち10円の損失
・ペイオフの対象外
ペイオフ(預金保険制度)とは、銀行へ預け入れた預金額1,000万円までが保証される制度です。また、銀行が倒産した日までに得た利息も保証されます。
しかし、ペイオフの対象口座は普通預金や定期預金などだけで、外貨預金は対象外です。そのため、銀行が倒産した場合、預け入れた外貨預金が返ってくる保証はありません。外貨預金を始める場合は、余剰資金(生活費などへ影響しない資金)で始め、複数の金融機関へ預けるなどリスク分散しておきましょう。
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どこの通貨がおすすめなの?
外貨預金および投資初心者の方は、まずドル/円やユーロ/円などメジャーな外貨から選ぶことをおすすめします。
外貨預金で大切なことは、為替レートの変動や、その原因となる政治経済などの情報を整理・判断することです。南アフリカやメキシコなど、普段の生活で情報を得る機会の少ない国の外貨預金をすると、情報を集めたり情勢を理解したりするのに時間がかかります。また、誤った判断をしてしまう可能性も高くなるでしょう。
アメリカやEUについては、テレビやインターネットのニュースなどでも頻繁に取り扱われていますし、経済ニュースでも為替レートや関連する出来事を報じています。そのため、情報を入手しやすく、分析しやすいでしょう。
投資初心者にこそおすすめなのが外貨預金
外貨預金は投資初心者にもおすすめできます。投資には株式投資やFX、不動産投資など多数の金融商品がありますが、投資初心者には難しいものも多く、育児や家事・仕事で忙しい方にとってはハードルの高い内容です。
その点、外貨預金は株式投資などと違い、預け入れるだけですので手間がかかりません。あとは利息が付き、為替レートが有利になるのを待つだけです。まずは、少額の外貨預金を始め、為替相場や世界経済に関するニュースを見ながら、少しずつ投資の勉強をしていきましょう。
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