ソーシャルレンディングのメリットとデメリットとは?少額投資から可能!

リリース日:2019/12/23 更新日:2024/10/11

ネットを活用し、不特定多数から資金を集めて貸し付けをするソーシャルレンディング。利回りが高く少額での投資も可能で、新たな資産運用の手段として注目されています。ここでは具体的な事例や、メリットデメリットを解説しています。

ソーシャルレンディングのメリットとデメリットとは?少額投資から可能!
  1. ソーシャルレンディングのメリットとデメリット
  2. 低額投資
  3. 新しい資金調達方法

ソーシャルレンディングのメリットとデメリット

ソーシャルレンディングのメリットとデメリット

まずソーシャルレンディングとはどのようなものなのか、説明するところから始めましょう。ソーシャルレンディングは、クラウドファンディングの一種で、貸付型クラウドファンディングと呼ばれることもあります。ソーシャルレンディング事業者は、インターネットを通して不特定多数から資金を集め、融資を希望する企業に貸し付けます。出資した投資家は、返済された利息と元本から分配を受け、金銭的なリターンを得ることができるという仕組みです。寄付型や購入型のクラウドファンディングと違い、投資という側面が強くなっています。

ソーシャルレンディングでは、事業者が貸し付け対象や予定運用期間、金利などを提示し、投資家はそれを見て、出資するかどうかの判断をします。ちなみにソーシャルレンディング事業者は、不特定多数からお金を集めるために、金融商品取引業者としての登録が必要です。また企業への貸し付けも行うため、貸金業者としての登録もしなくてはなりません。

ソーシャルレンディングのメリットとしてまず挙げられるのは、1万円からなど小額での投資が可能ということです。個人でも投資可能な金額になっています。利回りが高いのも特徴で、5%を超えるものが多く、なかには10%というものも発見できます。複利で運用すれば、10年前後で元の資産が倍になる数字です。また運用期間が短いのもソーシャルレンディングの特徴。半年や1年というものが多く、長期間お金を預けたままだと不安という方にはメリットとなるでしょう。

一方、デメリットとして考えられるのが流動性の低さ。一度投資すると、運用期間が終わるまで資金を引き出すことはできません。市場で取引可能な株や社債などとの違いと言えるでしょう。またソーシャルレンディングでは、運用期間の変更が起こることもあるようです。他に気を付けたいのが、貸付先の倒産リスク。貸付先となる企業の情報を調べたり、投資対象を分散したりするなどの対応が必要となります。

低額投資

低額投資

このようにソーシャルレンディングは、1万円程度からという低額での投資が可能です。利回りの高さなどから、余裕資金で投資してみたいと考える方も多いかもしれません。ここではいくつかの募集事例を見てみたいと思います。

まず紹介するのは、ある不動産を対象としたファンドです。これは集まった資金で東京にある投資用アパートを購入するというものです。物件の投資収益から返済を行い、投資家に分配します。予定利回り(年率・税引き前)は5.0%で、予定運用期間は2019年4月からの9カ月間となっています。このファンドは1円から投資可能で、総募集金額は7,920万円です。1円単位から可能な低額投資が特徴となっています。

ソーシャルレンディングには、再生可能エネルギーに投資するものもあります。例えば調達した資金を、太陽光発電事業のプロジェクトにおける、事業用地や売電権利の取得などに使うファンドです。あるケースでは、貸付金利から管理手数料率を引いた名目利回りが年7.0%。予定運用期間は約18カ月となっていました。募集額は6億300万円。出資単位は1口5万円とやや高めです。

条件を確認する際には、ソーシャルレンディング事業者が企業に融資する際の金利と、投資家が受け取る際の利回りを区別する必要があります。事業者が受け取る手数料の分、投資家への配分は少なくなるからです。

一般的なビジネスに投資するファンドもあります。サプリメントを販売する企業へ貸し付けするファンドの例では、目標利回り年6%(税引き前)、運用期間6カ月というものがありました。こちらは1万円からの投資が可能となっています。このようなケースでは株や社債への投資と同じく、企業の事業内容や経営状況をよく調べることも重要です。




新しい資金調達方法

新しい資金調達方法

ソーシャルレンディングは融資を受ける企業から見ると、新しい資金調達方法となります。これまでは銀行からの融資や、株式・社債の発行といった方法で企業は資金調達してきました。従来の方法では資金調達できなかった事業でも、ソーシャルレンディングなら可能というケースもあるでしょう。新たな事業が盛んになる反面、投資家にとっては注意すべき点もあります。

金融庁は2019年3月に、ソーシャルレンディングへの投資にあたって注意すべき点を、サイト上で公開しました。まず、事業者が金融商品取引業の登録を受けているかどうかの確認です。登録の有無については金融庁のサイトでチェック可能です。過去には、担保の有無に関する虚偽表示などで行政処分を受けた業者もあります。事業者の信頼性についてよく確認する必要があるでしょう。

また、開示される情報の確認も重要です。ソーシャルレンディングでは、貸付先企業との契約内容や、投資家へ分配金の支払い方法などに関する説明が十分になされていなければなりません。新しい分野の金融商品なだけに、情報をきちんと開示する信用できる事業者を選んで利用したいものです。

インターネットを活用した新たな投資対象として登場した、ソーシャルレンディング。利回りも高く、小額からの投資も可能ということで魅力のある金融商品となっています。信頼できる業者を選び、貸付先を吟味すれば、資産形成の有効な手段の一つになるでしょう。
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本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。なお、本コンテンツは、弊社が信頼する著者が作成したものですが、情報の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問等には一切お答えいたしかねます。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。




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黒川ヤスヒト
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(AFP)
黒川ヤスヒト

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。 関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。

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