新NISAは楽天証券の投信積立「楽天カード」クレジット決済がおトク!メリットや旧NISAとの変更点も解説
対象の人は要チェック!NISAのロールオーバーについて解説
毎年120万円までの投資による譲渡所得や配当所得が非課税になる一般NISA。その非課税期間は最大5年間ですが、ロールオーバーすれば引き続きNISA口座で保有ができます。ロールオーバーの方法や注意点をまとめました。
ロールオーバーとは?
2014年にはじまった一般NISA。現行の制度では、年間120万円までの投資による利益が最大5年間非課税になります。5年の非課税期間を満了した後は、ロールオーバーか課税口座への移管のいずれかを選ばなければなりません。ロールオーバーとは翌年の非課税枠に移管して、引き続きNISA口座で保有することを言います。
もちろん、5年の非課税期間内に売却してしまうのもOKです。非課税期間内に売却する場合は、受渡日が12月末までに収まる必要があります。また、翌年に受け取る配当金は非課税にならない、と覚えておきましょう。
まとめると、選択肢は3つです。
1. 非課税期間終了前に売却
2. 非課税期間終了後、特定口座に移管
3. ロールオーバーして引き続きNISA口座で保有
ロールオーバーの落とし穴
NISA口座で保有していた株や投資信託が特定口座に移管されると、これまで非課税だった配当所得や譲渡所得に課税されます。そのため、ロールオーバーして引き続きNISAで保有するほうが良いと思われがちですが、一概にそうとは言い切れません。
・翌年のNISA枠が減る
まず知っておきたいのは、ロールオーバーした分だけ翌年のNISA枠が減るということ。しかも購入した時点ではなく、移管時の取得コストで評価されるので、極端な話、購入したときには30万円だった株でも移管時に120万円になっていたら、移管するだけでNISA枠を使い切ってしまいます。ちなみに、移管時に120万を超えていてもロールオーバーはできます。
・つみたてNISAができなくなる
NISAには一般NISAとつみたてNISAの2種類がありますが、ロールオーバーするためには翌年も一般NISAを選択しなければなりません。「以前は一般NISAを利用したけれど、今はつみたてNISAをしている」という人が一般NISAで購入した商品をロールオーバーしたら、現在のつみたてNISAが継続できなくなります。
・金融機関が決まってしまう
つみたてNISAと一般NISAがいずれか一方しか選べないように、金融機関もどれか一つを選ばなければなりません。NISA口座の銘柄はほかの金融機関に移管できないことから、ロールオーバー前と同じ金融機関を選択する必要があります。購入時とは別の証券会社をメインに使っている人は注意です。
・損益通算ができない
価格が購入時よりも下落している商品もロールオーバーに向きません。購入時1万円、ロールオーバー時点で8,000円だった商品が、その後5,000円まで下がったとしましょう。ロールオーバーせずに特定口座に移した場合、8,000円から5,000円への3,000円分の下落は損失として、ほかの損益と通算できます。その年にほかの利益があったら、3,000円の損失と相殺して、節税できるということです。NISA口座は損益通算ができないため、ロールオーバーすると節税のチャンスを逃してしまいます。
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ロールオーバーの手続き方法
非課税期間の満了が近づくと、証券会社から「非課税口座内上場株式等移管依頼書」が送られてきます。ロールオーバーを希望する銘柄については指示に従って記入し、返送しましょう。締め切りは11月末など早めに設定されているため、忘れずに提出してください。住所変更を忘れていると届かないことがあるので、引っ越した場合は郵便局への転送届だけでなく、証券会社に登録している住所も必ず変更しましょう。
ちなみに2019年末は、2015年中に一般NISAで購入した商品がロールオーバーの対象になります。2015年12月に買った商品はまだ4年しか経っていない印象ですが、NISAの非課税期間は端数切り上げで「最大」5年間なのです。
ロールオーバーをしなかった場合どうなるの?
手続きが必要なのはロールオーバーをする場合で、ロールオーバーせずに課税口座に移管する場合は手続き不要です。手続きをしなければ自動的に特定口座(開設していない場合は一般口座)に移管されます。
ロールオーバーしたかったのに手続きを忘れたという人も、そこまで悲観する必要はありません。特定口座に移管される商品は取得時の価格ではなく、移管時の価格で評価されます。購入したときに5,000円だった株が移管時に8,000円になっていたとしたら、特定口座では8,000円で入手したことになり、3,000円の利益は非課税と同じことになります。
どうしてもNISAで持ちたいのであれば、移管された商品をいったん売却してNISA口座で買い直すことも可能です。売買手数料がかかってしまいますが、配当金にかかる税金が非課税になる分、手数料以上に得するかもしれません。
ロールオーバーするかどうかはその人次第
以上、ロールオーバーについて解説しました。配当目当てで保有している銘柄であれば、配当金が非課税になるのは大きなメリットです。一方、翌年のNISA枠が減る、つみたてNISAができなくなる、金融機関が決まってしまうなどのデメリットもあるため、自身の投資状況と照らし合わせて検討してみてください。ロールオーバーする場合は手続きを忘れないようにしましょう。
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