円安のときにすることは?外貨預金や投資信託などの資産運用で為替変動に備えよう!

リリース日:2024/10/04 更新日:2024/10/04

2021年以降、円安が進んでいます。2021年1月には1米ドル103円だったものが2022年には一時150円を超え、2023年には127円ほどに落ち着きを見せた局面もありましたが、2024年は一時160円まで到達したこともありました。

円安のときには、私たちの生活にどのような影響があるのでしょうか。また、円安だからこそ取り組みたい資産運用には、どのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、円安時の特徴やメリット・デメリットを円安がもたらす影響とともに解説します。

  1. 円安とは
  2. 円安のときにするべき資産運用
  3. 為替変動に備える方法
  4. 為替ヘッジ付き商品なら楽天証券

円安とは

円安とは

世界には多くの通貨が存在し、海外の商品やサービスを購入するときは、円をその国の通貨に替える必要があります。その際の交換比率を為替相場といい、需要と供給の関係などさまざまな要因により日々変動しています。

 

為替相場の変動により、「円安」や「円高」といった状態になるのです。以下に「円安」「円高」の特徴やメリット・デメリットを解説します。

円安とは

円安とは、米ドルやユーロなどの外貨と比較して、日本円の価値が低くなっている状態です。

 

例えば、1米ドルが100円のとき、1米ドルの商品を購入するために必要な日本円は100円ですが、1米ドルが120円のときに購入する場合、120円が必要になります。円安が進むほど、外貨と交換する際に多くの日本円が必要になるのです。

 

反対に、米ドルを円に交換する場合は、円安時には多くの円を受け取れます。例えば、1米ドル100円なら1米ドルで100円と交換できますが、1米ドル120円なら1米ドルで120円と交換可能です。

円安のメリット

円安のメリットには、個人に対するものと企業に対するものがあります。

 

個人に対する円安のメリットとして、外貨建て資産を保有している方は、円安により外貨建て資産の価値が上昇するため、資産の増加が期待できます。例えば、外貨預金で1米ドル100円のときに100万円(1万米ドル)を預けたとします。引出時に1米ドルが120円まで上がっていた場合は、日本円で120万円になり、20万円増加したことになります。

 

企業に対するメリットは、円安時には海外に輸出する商品が割安になるため、輸出産業の業績が好調になることです。例えば、1米ドル100円のときに10万円の商品を米国に販売する場合、1,000ドルで販売しますが、1米ドル125円のときに販売すると800ドルで販売可能です。同じ商品が安く買えるため、より多く販売できる可能性があり、競争力が高まることも期待できます。

 

また、円安によって海外からの観光客が増加し、インバウンド事業の活性化も期待できます。

円安のデメリット

日本で暮らす個人にとっては、円安はデメリットのほうが大きいといえます。海外から輸入されるものやエネルギー源が値上がりして、食品や生活に関する品物、ガソリン代などが値上げされるためです。

 

同じ品物やエネルギーを購入しているにもかかわらず、支出が増える傾向があります。

 

企業にとっては、輸入産業の場合、円安により海外から仕入れる価格が上昇するため、支払負担が大きくなります。仕入価格が高くなると、その分販売価格を上げざるを得ませんが、販売価格を上げ過ぎると売り上げが伸び悩み、業績が悪化するかもしれません。

 

また、商品の販売成績がこれまでと同じ場合でも、為替差損(※)により利益が減少することもデメリットです。

 

※為替差損:為替レートの変動により生じた損失

円高とは

円高とは、外貨と比較して円の価値が高くなっている状態です。円相場が1米ドル120円から100円になると、米ドルの価値が低くなり円の価値が高まるため「円高」になります。

 

例えば、1米ドル120円のとき、1万円で購入できるのは約83米ドルですが、1米ドル100円に下がると、1万円で100米ドル購入できます。

円高のメリット

円高になると、個人にとっては輸入商品やサービスが安く購入できたり、海外旅行が安く行けたりするメリットがあります。

 

企業にとっては、輸入コストが安くなるため、輸入産業で収益の増大が期待できます。

円高のデメリット

個人で海外資産に投資している場合は、円換算すると資産価値が下がってしまいます

 

また、日本製品が海外で売れにくくなるため、輸出産業の利益が上がらず経営状態が悪化したり、海外からの観光客の減少によりインバウンド事業の業績が低迷したりすることもデメリットです。

円安・円高はどう決まる?

先にも触れたように、円と外貨との交換比率を為替相場といい、基本的に「需要」と「供給」によって決定します。「日本円が欲しい人」が多いほど円の価値が上昇し円高になり、反対に「日本円を売りたい人」が多いほど円の価値が下がり円安になるのです。

 

ただし、ほかにも以下のようにさまざまな要因が複雑に関係し合い、為替相場は日々変動しています。

 

  • 金利の変動
  • 物価変動
  • 社会経済の動向
  • 国際情勢
  • 貿易収支
  • 要人の発言
  • 紛争・戦争

など

 

円安・円高の要因は、断片的でなく総合的な判断が大切です。

円安のときにするべき資産運用

円安のときにするべき資産運用

円安は、外貨に対して円の価値が低下するため、外貨建て商品を活用する資産運用が適しています。

 

円安時に検討したい資産運用を5つ紹介します。

外貨預金

外貨預金とは、日本円を外貨に替えて預金するものです。円預金よりも高い金利が設定されることが多いため、効率の良い資産形成が期待できます。

 

円安が進むと為替差益が得られる一方、円高になると為替差損となり資産が減ることに注意が必要です。

 

  • 為替差益:為替レートの変動によって生じた利益
  • 為替差損:為替レートの変動によって生じた損失

投資信託

投資信託とは、投資家から募った資金をまとめて、資産運用のプロが運用する金融商品です。

 

  • 基準価格:投資信託一口当たりの価格
  • 分配金:投資家に還元される投資信託で生じた利益

外国資産で運用している投資信託では、資産の運用から得られる利益のほか、円安の進行による為替差益がプラスされるため、効率良く資産を増やせる可能性がある仕組みとなっています。

株式投資

株式投資は、上場している企業(株式会社)の株式を購入して株主となり、企業から配当金や株価の値上がり益を受け取れる投資方法です。

 

輸出関連やインバウンド関連など、円安時に利益を出しやすい企業に投資すると効率良く資産を増やせる可能性がありますが、投資先が偏り過ぎるとリスクが高くなるため、バランス良く銘柄を選ぶことが大切です。

 

また、海外市場に上場している企業の株式(外国株式)は、外貨でも取り引きできます。もし、株式売却後に外貨を持っていた場合、円安のタイミングで円に換金すると、為替差益を得られる可能性があります。

外国債券

債券とは、国や地方公共団体、企業などの発行体が、投資家から資金を借りるために発行する有価証券です。外国債券とは、発行市場・発行体・通貨のいずれかが外国の債券のことをいいます。

 

外国債券は、国内債券よりも高い利回りで運用されるものが多いです。

 

外国債券の元本の払い込みや利子・償還金(満期金)の受け取りはすべて外貨で行われ、円に換金する際に円安であれば為替差益を狙える可能性があります。

FX取引

FX(「Foreign Exchange」の略)とは「外国為替証拠金取引」のことで、円と米ドルなどの通貨を売買したときに生じる差額によって利益を狙う取り引きです。為替変動により価格が大きく変動し、円安の局面では為替差益が期待できます。

 

FX取引は、証拠金を預けて担保とし、その何倍もの金額を運用できるレバレッジ取引が可能です。しかし、証拠金以上の損失を受ける可能性もあるため、リスクをしっかり理解したうえで取り組むことが重要です。




為替変動に備える方法

為替変動に備える方法

為替の変動により、予想外の差損益が生じることがあり、これを「為替リスク(為替変動リスク)」といいます。為替変動に備えるために有効とされる方法を確認していきましょう。

為替ヘッジとは

「ヘッジ(Hedge)」は「回避」という意味の英語で、為替ヘッジとは、為替変動による影響を抑える仕組みをいいます。為替ヘッジを行うと、円安や円高による影響を抑えながら投資が可能です。

 

為替ヘッジには、一般的に「為替予約取引」が活用されます。為替予約取引とは、将来交換するときの為替レートを現時点で決める取引で、将来の為替レートがあらかじめ決まるため、為替相場の影響は受けないことになります。

為替ヘッジのメリット・デメリット

為替ヘッジ取引は、円高時の損失をヘッジする効果があるため、今後円高になると考えるとき、損失の影響を抑えることが可能です。

 

一方、為替変動によるプラスの影響である、円安の基準価格の値上がり益を得られないというデメリットがあります。また、為替ヘッジをかけるには費用が必要な点もデメリットとして忘れてはなりません。

 

なお、為替ヘッジを行っても、100%リスク回避をできるわけではないため注意しましょう。

為替ヘッジ付き商品なら楽天証券

為替ヘッジ付き商品なら楽天証券

楽天証券では、為替ヘッジ付きの投資信託も多数取り扱っています。また、「楽天カード」のクレジット決済で月々10万円まで投資信託の積立投資が可能です。以下に詳しく紹介します。

楽天証券の投資信託

楽天カードクレジット決済で積立

楽天証券は、楽天カード」によるクレカ積立「楽天カードクレジット決済」を提供しています。クレカ積立とは、投資信託の積み立ての引き落としをクレジットカードで決済できる方法で、月100円~10万円まで設定可能です。

 

おすすめポイントは以下の3つです。

 

  • 決済額に応じて、楽天カードで最大2%の楽天ポイントがもらえる
  • NISAも対象
  • 「楽天キャッシュ(オンライン電子マネー)」での投信積立を併用すれば、月15万円までキャッシュレス&ポイント還元を受けながら積立投資ができる

楽天カードの種類ごとの還元率は以下のとおりです。

楽天カード 楽天ゴールドカード 楽天プレミアムカード 楽天ブラックカード(※2)
rc_visa_Edy_front rc_gold_visa_Edy_front rc_premium_visa_Edy_front rc_brack_visa_Edy_front
ポイント還元率 0.5%(※1) 0.75%(※1) 1.0% 2.0%
 

※1 代行手数料年率0.4%(税込み)以上の銘柄は1%。
※2 楽天ブラックカードのお申し込みには、楽天カードが定める条件がございます。

 

投資信託を始めるなら、楽天ポイントが貯まる楽天証券を検討してみてはいかがでしょうか。

 

※この記事は2024年7月時点の情報をもとに作成しております。

このテーマに関する気になるポイント!

  • 円安ってなに?

    円安とは、外貨と比較して日本円の価値が低くなっている状態をいいます。

  • 円安にはどんなメリットがある?

    外貨建て資産を保有している方は、円安により外貨建て資産の価値が上昇するため、資産の増加が期待できます。

  • 円安のデメリットは?

    海外からの輸入品が値上がりするため、食料や日用品、ガソリン代などが値上げされ支出が増える可能性があります。

  • 円安時にするべき資産運用は?

    外貨預金や外国資産で運用している投資信託、株式投資、外国債券、FX取引などがあります。

本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。なお、本コンテンツは、弊社が信頼する著者が作成したものですが、情報の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問等には一切お答えいたしかねます。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。




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木内菜穂子
この記事を書いた人
木内菜穂子

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

金融機関や税理士事務所勤務での知識を生かし、FP1級、AFP、日商簿記2級などの資格を取得しました。現在は、金融・保険をメインとしたライターとして執筆活動をしています。お金に関する情報をわかりやすくお伝えできるよう日々努めています。

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