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レバナスとは?レバレッジ型投資信託の銘柄やメリット・注意点などを解説!
投資信託というと、長期・分散・積立投資により老後資金を準備するのに適した金融商品というイメージがある方も多いのではないでしょうか。しかし投資信託の中には、短期的に大きな利益を狙うのに適したタイプも存在します。それが「レバレッジ型投資信託」。対象となる株価指数の値動きに対して、数倍の値動きを実現します。
レバレッジ型投資信託が値動きの連動を目指す株価指数はさまざまですが、中でも注目されているのが「レバナス」。株価指数のNASDAQ100の値動きに対して2倍の値動きを目指す投資信託です。レバナスに投資する際のメリット・注意点を解説します。
レバナスとは?
レバナスとは、レバレッジ型投資信託のうち、NASDAQ100を対象指数としたものです。通常の投資信託より値動きが大きくなるのが特徴です。レバナスの「レバ」はレバレッジを、「ナス」はNASDAQ(ナスダック)100を指しています。成長性が高いと考えられている企業が多いNASDAQ市場に上場している企業から、金融セクターを除く時価総額上位100銘柄で構成される株価指数に対して、運用成果が2倍になることを目指す投資信託です。米国株式市場で株価の上昇が目立った2021年頃から注目されるようになりました。
レバレッジ
レバレッジとは、英語のleverageのこと。「てこの原理」という意味を表す言葉です。小さな力で、より重いものを持ち上げることができる仕組みを思い浮かべることができるでしょう。金融の世界でレバレッジという場合は、小さな自己資金で、より大きな金額の取引ができる仕組みを意味します。
例えばFX(外国為替証拠金取引)。預けた証拠金の何倍もの取引が可能です。これにより小さな値動きでも大きな利益を得られる、もしくは大きな損失が出てしまう仕組みとなっています。レバナスではレバレッジにより、指数の値動きに対して約2倍の成果を目指して運用されます。
NASDAQ100
NASDAQ100とは、株価指数のこと。株価指数とは、ある銘柄群の全体的な株価の動きを示す数字です。NASDAQ100の場合、米国の株式市場NASDAQで取引される銘柄の中から、金融銘柄を除いた時価総額上位100銘柄を選んで指数化しています。NASDAQ市場で取引される株式は、ITやハイテクなど成長を期待される企業のものが多くなっているのが特徴です。
株価指数を対象とした投資は、少額でも幅広い企業への分散投資が可能です。
レバナス
このように「レバナス」は、NASDAQ100という株価指数の値動きに、レバレッジをかけた投資ができる投資信託となっています。株価指数を対象とすることで、少ない資金でも多くのIT・ハイテク企業へ投資が可能です。さらにレバレッジをかけることで、同じ投資資金でも通常の約2倍の値動きが期待できるようになっているのです。
ただし、レバナスは注意したいポイントも多く、仕組みとともによく知っておく必要があります。
レバレッジ型投資信託とは?
まずは投資信託の基本から確認しておきましょう。投資信託とは金融商品のひとつで、投資家から集めた資金を専門家が株式や債券などで運用する仕組みです。
運用で得られた成果は、投資額に応じて投資家に分配されます。投資家から集めた資金は大きな金額になるため、幅広い対象への投資が可能です。ただし専門家が運用するといっても、損失が出る可能性は存在します。元本が保証されない点に注意しましょう。
レバレッジ型投資信託は、投資信託の1種です。株価指数などさまざまな原指標の騰落率に対して、数倍の値動きになることを目指して運用されます。原指標となる株価指数には、TOPIXや日経平均株価、ニューヨークダウなどさまざまなものがあります。レバナスの場合はNASDAQ100です。例えばTOPIXの騰落率の約2倍を実現するレバレッジ型投資信託があるとしましょう。TOPIXが1日に10%上昇した場合、レバレッジ型投資信託は約20%の上昇を目指します。
レバレッジ型投資信託は、通常の2倍、3倍といった騰落率を目指す投資信託です。その実現のために株価指数先物取引などを利用するため、通常のインデックスファンドと比べるとコスト負担が大きくなる傾向にあります。
また値動きについても、知っておきたいポイントがあります。それは、レバレッジ型投資信託は、日々の変動率に対し2倍、3倍の値動きになるという点。例えば1年間で原指標が30%上昇したからといって、レバレッジ型投資信託が1年で60%上昇するわけではありません。原指標が日々、上下に値動きをすることで、そのレバレッジ効果は小さくなります。
なお、レバレッジ型投資信託とセットで知っておきたいのが、インバース型投資信託。レバレッジ型が株価指数などの原指標と同じ方向に値が動くのに対し、インバース型では逆の値動きをします。
例えば日経平均株価が10%上昇した場合、2倍の値動きをするインバース型の値動きは、20%の下落となります。逆に日経平均株価が10%の下落をすると、インバース型の値動きは20%上昇します。このように、値下がり局面で利益を出せる商品がインバース型投資信託です。レバレッジ型をブル型、インバース型をベア型と呼ぶこともあります。
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レバナスの銘柄は?
日々の値動きがNASDAQ100のおよそ2倍になるように運用される投資信託をレバナスと呼んでいます。こうしたタイプの投資信託はいくつかありますが、その中から「楽天レバレッジNASDAQ-100」について詳しく見ていきましょう。
投資信託には呼びやすいように愛称が付けられることがありますが、この投資信託の愛称は「レバナス」です。楽天証券で取り扱いがあり、投信スーパーサーチなどから「レバナス」で検索すると見つかります。
運用(委託)会社は、楽天投信投資顧問。運用方針を見ると、「日々の基準価額の値動きが『NASDAQ-100指数(米ドルベース)』の値動きに対しておおむね2倍程度となることを目指す」とあります。レバナスの定義に当てはまることがわかります。また「為替ヘッジを行う」との記述がありますが、これは円安円高といった為替の変動に、価額が影響を受けにくくしてあるということです。海外資産への投資では確認したいポイントです。
楽天証券では、買い付け手数料は無料で、信託報酬を含む管理費用は0.77%となっています。投資信託への投資ではコストのチェックが重要。この0.77%という管理費用はどのような水準なのでしょうか。
例えばNASDAQ 100指数に連動し、レバレッジはなく、為替ヘッジもしない「eMAXIS NASDAQ100インデックス」では、管理費用は0.44%です。レバレッジがない分、コストを抑えられていると考えられます。しかし投資対象は異なりますがアクティブファンドの「アメリカン・ニュー・ステージ・オープン」という投資信託では管理費用が2.288%です。
レバナスはインデックスを対象とした投資信託のため、比較的、管理費用は安めといえます。ただレバレッジ分、ややコストがかかる面もあるという位置づけです。
NASDAQ100とは?
レバナスの投資対象となっている「NASDAQ100」とは、複数の銘柄の値動きを表す株価指数のひとつ。米国であればS&P500、日本であれば日経平均株価などが代表的な株価指数となっています。英語では「NASDAQ-100」と表記され、ナスダック100指数と呼ばれています。
米国NASDAQ市場に上場する銘柄は約3,000銘柄あり、NASDAQ100は、そこから金融関連の銘柄を除いて、時価総額上位100銘柄における時価総額加重平均をした指数です。注目したいのは代表的な構成銘柄。AppleやAmazon、Microsoft、Alphabet、Meta、Teslaなど、先進的なイノベーションで知られる企業が数多く含まれています。
NASDAQ100のここ数年のチャートについても見ておきましょう。2013年頃から値上がりのスピードが上がり、2021年までは順調に上昇が続いていました。しかし2022年は下落基調の1年となりました。レバナスは多くの投資家から注目されていることもあり、こうした値動きについてはネット上でも大きな話題となりました。
レバナスのメリットと注意点は?
レバナスのメリットは、まず対象の株価指数が魅力的という点。イノベーションで知られた世界的な企業を幅広く含む株価指数を対象に、投資可能です。また値動きの良さも利点となります。上昇基調での短期取引では、レバレッジ効果により大きな利益を狙うことができるでしょう。ただし下落幅も約2倍となるため、その点には留意が必要です。
レバレッジ型投資信託で注意しておきたいのは、長期投資にはあまり向かないという点。同じ株価指数を対象としたインデックスファンドと比べるとコストが高めになるため、短期での投資に向いているといえます。
またレバナスの値動きを大きくするレバレッジ効果は、長期投資ではその効果が小さくなることも知っておきましょう。レバナスに関するレバレッジの説明には、「日々の騰落率に対しておおむね2倍程度となることを目指して運用」とあります。1カ月や1年といったスパンでは、必ずしも騰落率は2倍となりません。上昇がつづく局面では強いのですが、上下の動きが繰り返されるボックス相場では、むしろ不利になる場合もあるのです。
コストや値動きの特徴から、レバナスの強みは、短期的な上昇局面で発揮されると考えられます。
長期でも短期でも、投資に便利なのが投資信託。楽天証券では、「楽天レバレッジNASDAQ-100(レバナス)」を含め、さまざまなタイプの投資信託を取引することができます。例えば老後資金の準備として、日本と世界の幅広い株式市場に投資可能な投資信託を積み立てる一方、余剰資金をレバナスに投資して短期的な利益を狙うといった戦略が可能です。家計の貯蓄から、どれだけの金額を長期的な積立と短期的な投資に振り分けるかがマネープランの考えどころとなります。
※この記事は2023年12月時点の情報をもとに作成しております。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。なお、本コンテンツは、弊社が信頼する著者が作成したものですが、情報の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問等には一切お答えいたしかねます。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。
このテーマに関する気になるポイント!
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レバナスとは?
レバレッジ型投資信託のうち、NASDAQ100を対象指数としたものです。基本的には、通常の指数連動型の投資信託より値動きは大きくなります。
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レバレッジ型投資信託とは?
株価指数などの原指標の騰落率に対して、数倍の値動きになることを目指して運用される投資信託です。
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レバナスの銘柄は?
楽天レバレッジNASDAQ-100やiFreeレバレッジ NASDAQ100などがあります。
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NASDAQ100とは?
米国NASDAQ市場における代表的な企業100銘柄の株式から構成される株価指数です。
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レバナスのメリットと注意点は?
値動きやコストの面から見ると、レバナスは短期投資でメリットが、長期投資でデメリットが目立つようになります。
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へぇ、少額でも分散投資が実現できるのね!