ダボス会議(世界経済フォーラム)とはどのような会議か。2021年はシンガポールで8月に開催予定?

リリース日:2021/06/30 更新日:2024/09/17

世界有数の企業の経営者や政治家などが集まるダボス会議。毎年グローバル経済の課題をテーマにしています。2021年はオンライン会議のみが開催され、対面での全体会議は取りやめとなりました。ダボス会議の全体像を紹介します。

  1. ダボス会議とは?
  2. 2021年はコロナの影響によりシンガポールで開催予定?
  3. ダボス会議にはどのような人が出席しているのか。
  4. 日本人ではどんな人が参加しているのか
  5. メンバーとパートナーとは?

ダボス会議とは?

ダボス会議とは?

ダボス会議は、世界経済フォーラム(World Economic Forum、WEF)が、毎年1月にダボスで開催している年次総会です。ダボスは、スイス東部にある保養地。人口は1万人ほどで、山麓のリゾート・タウンとなっています。世界を代表する政治家や実業家など、約2,500名がそこに集まります。ダボス会議で取り上げるテーマは、世界経済や環境問題など。ダボス会議での議論は世界の各界から注目され、強い影響力を持っています。

 

世界経済フォーラムは、スイスのジュネーヴ州コロニーに本部を置く国際機関です。1971年にクラウス・シュワブという経済学者によって設立されました。世界経済フォーラムの目的は、世界の政治や経済のリーダーが連携して課題に取り組み、世界情勢の改善を目指すことです。世界経済フォーラムの活動でよく知られているのは、ダボス会議のほか、国際競争力、ジェンダーギャップ、グローバルリスクなどをテーマにしたリポートの作成があります。

 

国際競争力に関するリポートは、よくニュースで取り上げられるため、知っている方も多いかもしれません。世界経済フォーラムが発表した2019年版の『世界競争力報告』をみてみましょう。これは141の国と地域を対象に「革新力」や「労働市場」など、12項目について100点満点で評価したものです。1位となったのはシンガポール、2位が米国とつづき、3位香港、4位オランダ、5位スイスとなっています。日本は6位で、前回の5位から1つ順位を下げる結果となりました。

2021年はコロナの影響によりシンガポールで開催予定?

2021年はコロナの影響によりシンガポールで開催予定?

毎年1月にスイスのダボスで開かれているダボス会議ですが、2021年は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、いつもと少し異なるものとなります。例年であればダボス会議が開催される1月に、準備会合「ダボス・アジェンダ」が開かれました。期間は1月25日~29日で、初めての完全オンラインによるカンファレンスとなっています。新型コロナウイルスの感染拡大では、仕事や授業など様々な場面でオンラインが取り入れられましたが、ダボス会議でもオンラインが活用されたのです。

 

この「ダボス・アジェンダ」では次のようなテーマが取り上げられました。

・結束力のある、持続可能でレジリエントな経済システムのデザイン
・責任ある産業の変革と成長の推進
・グローバル・コモンズのスチュワードシップの強化
・第4次産業革命におけるテクノロジーの利活用
・グローバルおよび地域の協力体制の強化

といったテーマです。グローバル化した世界での経済や産業、環境に関する課題への取り組みがみられます。

 

ダボス・アジェンダで、対面形式での年次特別総会(ダボス会議)を5月25日~28日に開催することが決まりました。しかし各国が行っている渡航規制や、行動制限措置の状況をみると、2021年前半の実施は難しいという判断で、8月17日~20日に延期されました。場所はダボスではなく、シンガポール。新型コロナウイルスの感染状況や、現地会合での安全確保などの条件が確認されたようです。

 

いったんは8月の開催が決まったダボス会議ですが、5月になってから、変異ウイルスの感染拡大の見通しが不透明なことを理由に、主催者は2021年の会議開催の取りやめを発表しました。




ダボス会議にはどのような人が出席しているのか。

ダボス会議には、世界各国から約2,500人の関係者が集まります。その多くは世界経済フォーラムの会員となっている経営者です。会員は世界各国の、各産業部門における一流企業1,000社で構成されています。そのほかの参加者は、世界の国々における国家元首クラスや大臣、国際機関の長や高官などの公人。またNGO団体の代表者、メディアリーダー、学術機関やシンクタンクのリーダー、宗教指導者、労働組合組織のリーダーなども会議に出席します。

日本人ではどんな人が参加しているのか

日本人ではどんな人が参加しているのか

世界各国から参加者が集まるダボス会議。2020年の数字をみると、米国からの参加者が674人ともっとも多くなっています。次に多いのが英国の270人、スイスの159人、ドイツの137人、インドの133人などとなっています。日本からの参加者は99人で、フランスの120人に次ぐ数字でした。これまでに日本から参加したのは、前首相の安倍晋三氏をはじめ、日本銀行総裁の黒田東彦氏ノーベル賞受賞者の山中伸弥氏俳優の渡辺謙氏などです。

メンバーとパートナーとは?

ダボス会議を開催する世界経済フォーラムには、多くの企業が参加しています。参加する企業には、メンバーとパートナーとがあります。メンバー企業となっているのは、世界有数の革新者、市場形成者(market shaper)、破壊者(disruptor)、ニッチ市場のリーダー、そして地域における最有力企業と目される企業です。パートナーは、課題に対する解決策に強い関心を抱く世界的な企業。最大3つのシステムイニシアチブ、地域、またはコミュニティに参加することが可能となっています。

 

世界経済に関心を持ったら、次に考えたいのが投資。たとえば近年のダボス会議では「第4次産業革命」が重要なテーマのひとつとなっています。関連する企業を探し、投資対象としてウォッチしていくのも良いでしょう。そんなとき、企業情報の収集や株式・投資信託の購入に便利なのが「楽天証券」。楽天ポイントで、投資信託や国内株式を購入することもできます。投資信託であれば「」などテーマごとに投資できるタイプもあります。投資デビューのきっかけになるでしょう。

FAQ

  1. ダボス会議と
    世界経済フォーラム(World Economic Forum、WEF)が、毎年1月にダボスで開催している年次総会のこと。
  2. 世界経済フォーラムとは
    スイスのジュネーヴ州コロニーに本部を置く国際機関のこと。
  3. ダボス・アジェンダのテーマは?
    ・結束力のある、持続可能でレジリエントな経済システムのデザイン
    ・責任ある産業の変革と成長の推進
    ・グローバル・コモンズのスチュワードシップの強化
    ・第4次産業革命におけるテクノロジーの利活用
    ・グローバルおよび地域の協力体制の強化
  4. ダボス会議にはどのような人が集まる?
    世界各国から約2,500人の関係者が集まる。世界経済フォーラムの会員は世界各国の、各産業部門における一流企業1,000社で構成。その他の参加者は、世界の国々における国家元首クラスや大臣、国際機関の長や高官などの公人。またNGO団体の代表者、メディアリーダー、学術機関やシンクタンクのリーダー、宗教指導者、労働組合組織のリーダーなど。

本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。なお、本コンテンツは、弊社が信頼する著者が作成したものですが、情報の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問等には一切お答えいたしかねます。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。




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黒川ヤスヒト
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(AFP)
黒川ヤスヒト

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

証券会社でリテール営業を経験し、AFP資格を取得。現在ライターとして、パーソナルファイナンスに関する情報の発信を手がけています。 関心分野は、ライフプランに関する意識調査や最新の金融商品・サービスなど。

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