楽天証券の口座開設の手順を分かりやすく解説、口座を使うメリットとは?
経済指標って何?見るべき数値と読み取り方をわかりやすく解説!
物価や失業率、GDPといった経済データが経済指標。それぞれ一国の経済の諸相を数字で表します。この記事ではニュースなどで話題になることが多い主要な経済指標を7つ取り上げ、わかりやすく解説しています。
経済指標とは
経済指標とは、各国の経済活動状況を表す統計データのことです。各国の公的機関が定期的に集計・公表するデータを指します。物価・インフレ率・失業率・小売売上高・国内総生産などは景況を示す重要な経済指標です。その発表内容は金融市場に大きな影響を与えます。
経済指標の種類と読み方
経済指標の種類は多くありますが、その中から代表的な指標と、その読み方を解説していきます。
(1)米国雇用統計
雇用統計といえば米国雇用統計を指すのが一般的です。BLS(米国労働省統計局)が前月の雇用動向を調査し、毎月第1金曜日に公表します。雇用統計は10項目で構成されますが、とくに注目されるのが非農業部門雇用者数と失業率です。
・非農業部門雇用者数
非農業部門産業の就労者数を表したもので、非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿をもとに作成されたものです。対象となる事業所は約40万社、従業員は約4,700万人とサンプル数が大きいため、米国の経済情勢を色濃く反映する統計とされています。
・失業率
米国内の失業者数を労働人口で割って算出されます。
(2)GDP
GDPはGross Domestic Product(国内総生産)の略称です。一定期間にその国で新たに生み出されたモノやサービスの付加価値の総額を指し、国の経済規模を表します。なお2019年の世界のGDPランキングは1位が米国、2位が中国、3位が日本となっています。
(3)小売売上高
百貨店等の小売業者とサービス業の売上高を集計したもの。消費者がどれくらい消費をしたかがわかります。一般的に経済指標で利用する場合は、米国の小売売上高のことを指します。米国では個人消費がGDPの7割近くを占めるため、小売売上高から米国の景気を読み取ることができます。
(4)鉱工業生産指数
鉱工業生産指数は、毎月経済産業省が公表する「鉱工業指数」の一部。金・銀・鉄・石炭などを採掘する鉱業と製造業の生産量を指数化したものです。実現した生産量を基準値と比較し指数で表したもので、基準値よりも生産量が大きければ指数は100を超え、基準値を下回っていれば100を下回ります。生産量の変化を把握することによってその国の景気を判断することができます。
なお2020年12月時点で、指数の基準年は2015年。2015年の生産量を100とした場合の生産量を計算しています。
(5)消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数のCPIはConsumer Price Indexの頭文字を取ったものです。総務省は消費者が購入するモノやサービスの価格水準を指数にして毎月公表しています。景気が良くなれば物価が上がって、指数は上昇し、逆に景気が悪くなれば物価が下がって、指数は下落傾向となるので、消費者物価指数は景気を示す経済の体温計といわれています。
(6)景気動向指数
景気動向指数は、景気を判断するうえで重要な30の景気指数をもとに算出される指数です。内閣府が毎月発表しています。算出される景気指数は3系列あります。景気に先取りして動く「先行指数」、景気とほぼ一致して動く「一致指数」、景気に遅れて動く「遅行指数」です。さまざまな指数を組み合わせることで、総合的な景気の良し悪しを判断できます。
また、景気動向指数には主に景気変動の大きさやテンポを表すCI(Composite Index)と変化の方向性を表すDI(Diffusion Index)の2つがあり、両方見ることでより景気の動向を正確に把握できます。
参照元:内閣府 景気動向指数の利用の手引
(7)日銀短観
短観とは日本銀行が3・6・9・12月に公表する「全国企業短期経済観測調査」の略です。資本金2,000万円以上の企業約1万社に「調査時の景気をどう判断しているか」、「今後3カ月後の予想」や「設備投資」などの項目でアンケート調査を行い、会社の規模や業種別に集計したものです。
企業の景況感や今後の展望を反映する重要な経済指標として注目されています。
|
|
経済指標から何がわかるか?
経済指標はいずれも世の中の景気を判断する際に大いに役立ちます。経済指標発表直後にその結果を受けて、日経平均株価や個別銘柄の株価、為替相場が大きく動くこともよくあることです。
今回紹介した経済指標のうち、雇用統計や小売売上高は一般的には米国内の統計です。一見、日本の景気には関係ないと考える人もいるかも知れません。
しかし、米国は経済規模が大きく発表される数値は全世界の経済に大きな影響を与えます。日本も例外ではありません。日本の景気は、日本国内の公的機関が発表したものだけで判断できるものではないということも知っておきましょう。
経済指標を投資に役立てるには
経済指標は、日本の景気がどうなるのか、現状の景気がいいのか悪いのか、自分の予測と市場の動きにズレが生じていないかといった点を確認する時に使用します。
「自分の給与がなかなか上昇しないので、世の中は景気が良くない」と判断してしまうことがあるかもしれません。しかし、自身が置かれている状況によっては、自分が感じている現状の景気と、実際の景気にズレが生じることがあります。
経済指標は、自身が思っている景況感の認識が市場とあっているかどうかを確認する際に役立ちます。各指標の発表時期は決まっているので、定期的に確認して今後の投資判断に役立てていきましょう。これから投資を始めるのであれば、まずは貯まった楽天ポイントで気軽に運用をはじめられる楽天証券がおすすめです。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。なお、本コンテンツは、弊社が信頼する著者が作成したものですが、情報の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問等には一切お答えいたしかねます。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。
この記事をチェックした人におすすめの記事 |
|
|
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
経済指標を確認することで、自分の状況も知ることができるのね。大事なことだわ