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「損切り」と「塩漬け」|知らないと始まらない株の用語と意味
株式投資で含み損が出ているとき、いったん損失を確定してしまうのが損切りです。損切りせず、塩漬けのままに放置しておくと、損失が拡大する可能性があります。今回は損切りと塩漬けの意味と、損切りの仕方を紹介します。
「損切り」とは
まずは、損切りがどのようなもので、どのようにされるのかを確認しましょう。
・損切りとは損失を確定させる取引のこと
損切りとは、保有している株式の価格が下がって損失が発生している状態で売却し、取引を完了させることを指します。
例えば、以下のような流れ・状況を損切りと呼びます。
例
1. 1万円分の株式を購入
2. 3カ月経過後、株価が下落し保有中の資産は1万円から8,000円まで減少
3. これ以上の損失を防ぐため、8,000円で株式を売却
4. 2,000円の損失が確定
このように損切りは、株式の資産価値が下落し続けている場合に、損失を拡大させないよう売却・取引を完了させることです。
・損切りで小さな損失に抑える
損切りをすると、損失が確定します。一見、投資家にとってプラスとなる要素がないように思えるかもしれませんが、結果的に損失を最小限に抑えることになる可能性があるのです。
株式投資では、予想に反して株価が下落し続けたり急落したりといった現象が起きます。投資初心者の多くは、保有し続けていればいずれ上昇すると考えがちです。しかし、必ず上昇するとは限りませんし、たとえ再上昇するとしても、それがいつになるのかは分かりません。毎回損失を放置していては、いずれ損失が累積し、自己資金を失ってしまうことにもなりかねません。
一方、損切りを徹底していれば、そのたびに損失は出しますが、資金が減り続けるリスクにあうことはなく、投資を再開できます。損切りは被害を最小限に抑える、リスク管理の1つなのです。
損切りのポイント
損切りをする際に押さえておきたいポイントがいくつかあります。
・最初のうちは少額投資から始める
損切りは、株価が下落した場合に売却する取引ですので、手続き自体はシンプルです。しかし、損失を確定させる手続きは、心理的に負担のかかる行動でもあります。「自分のお金を減らしたくない」と思うからです。そして、初心者が最初から大きな金額で投資を行うと、「せっかく貯めた大きな資産を絶対に減らしたくない」と強く思ってしまい、なかなか損切りできません。
損切りを実行するには、その場の感情に左右されない冷静さと行動力が必要になります。最初のうちは投資そのものを少額から始めて損切りの練習をしてみるのも良いでしょう。例えば100万円と100円の投資では、ほとんどの方は後者の方が損切りしやすいと思うのではないでしょうか。少ない金額であれば生活や資産への影響も小さいので、冷静に損切りする習慣を身に着けられます。
・損切りのルールを作る
損切りは、含み損(保有している資産がマイナスの状態)になったからといって、むやみに実行しません。
具体的には、以下のようなルールを設けて機械的に判断・損切りするのがポイントです。
●自己資金の何%まで減少すると投資を続けられなくなるのか事前に確認
●購入時点と比較して株価が、何%下落した場合に損切りするか決めておく
特に損切りのタイミングを決める、「何%まで下落したときに損切り」という部分は守らなくてはいけません。損切りのデータを蓄積・比較するためです。どのタイミングで損切りをするべきか判断するためには、一定期間同じルールで損切りを続けて、損失額や利益額、自己資金の減少率、損切り後のチャートの動きなど、各データの分析を行わなくてはいけません。
毎回同じルールで損切りしないと、何が適切で何がダメだったのか分析できなくなってしまいます。最低でも損切りのタイミングは守りましょう。
・逆指値など注文方法を工夫する
本業の仕事や家事で忙しい方にとって、常に株式市場をチェックすることは現実的ではありません。そのような場合は、逆指値注文を利用してできる限り手間を減らしましょう。
逆指値注文とは、以下のような指示を行う注文方法(プログラム)です。
●購入の場合:指定した価格まで上昇した場合に買い注文を実行
●売却、損切りの場合:指定した価格まで下落した場合に売り注文を実行
例
1. 1株100円で購入
2. 逆指値注文をあらかじめ入れておく。1株80円まで下落したら売却と設定
3. 後日、1株80円まで下落し、逆指値注文の取引成立
4. 損切り完了
逆指値注文は通常の注文と同じように期間指定ができます。例えば、3月1日に発注し、4日まで逆指値注文を有効にしておくと、3月4日まで自動で株価のチェックと注文の実行まで行ってくれるということです。
「塩漬け」とは
塩漬けとは、購入したときよりも株価が下落し続けているものの、株式の保有を継続している状態を指します。
損切りとの大きな違いは、損失を確定させていないところです。下落・急落していても、損切りせずに塩漬けにすると、損失がさらに拡大するリスクがあります。
塩漬けのポイント
塩漬けのポイントは、そもそも塩漬け状態にならないよう損切りを徹底することです。
塩漬け株に投じられた資金は他のところへ回すことができません。株価が速やかに回復する自信でもない限り保有し続けるメリットはありませんので、一刻も早く売却しましょう。
もちろん大きな損失を確定させてしまうことは、心理的に負担の大きい行動です。しかし見切りをつけて、早く次の一手について考えることの方が大切です。
損切りはなるべく早めに行うべきとはいえ、誰もが1日中相場をチェックできるわけではありません。そういうときは逆指値注文を利用しましょう。楽天証券なら逆指値注文を入れられるので、仕事や家事で忙しい方も事前に損切りの設定ができます。楽天証券は動画セミナーなども充実していて、初心者が学びながら投資の実践をしていくのにも適しています。
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