子育ても終わり、支出の多い時期を乗り越えてほっと一息できる時期が50代です。しかし、今度は老後がすぐ目の前に差し掛かる時期でもあり、特有の不安が高まってくる時期でもあります。50代で不安になる前に、どのようなことをしておけば良いのでしょうか？

・50代はどのような時期なのか？ライフプランをたてておく
50代になる前に、ライフプランをたててどのような50代を送るかを考えておくことが重要です。

50代特有の不安感は突然やってきます。50代は教育費と住宅ローンが重複する人生で最も支出が増加する40代を乗り越えて、金銭的・精神的に肩の荷が下りる時期です。そうなると、急に自分のことを考える時間の余裕ができるため、自身の退職後の生活に目を向けるようになります。

また、会社員の年収は50代にピークをむかえ、企業によっては50代半ばから役職定年の対象になります。役職定年とは、企業が人材の新陳代謝を目的として、一定の年齢に達した管理職の役職を取り除いたり、人事転換を実行したりすること。通常、役職定年により、年収は25％～75％減少します。

管理職として勤務し采配を振っていた人が、役職を失うだけではなく、収入の減少にも直面することになれば、老後に向けて不安を感じるのは自然なことです。

・キャリアとお金は積み上げが大切
50歳を過ぎてから突然、役職定年を言い渡されて、退職後の生活費を貯えようと積み立てをはじめても手遅れです。キャリアとお金は時間をかけて積み上げる必要があります。

ライフプランを早めにたてて、50代になって起こるこれらの現実にどう備えておくかが大切です。

最近、サービス業を中心に、50代専業主婦の求人ニーズが高まっていることはご存じでしょうか？子育てを終えて時間に余裕がある人が多いこともあり、人手不足の昨今では安定してシフトに組み込むことができる人材の宝庫と見なされることもあります。

しかしそれだけではありません。飲食店や家事代行、清掃業務などでは、主婦の普段の仕事がそのまま生かせる点にも注目が集まっています。

50代は、私生活でも仕事でも多くの経験を積んでおり、そのキャリアをさまざまな場面で生かすことができます。

50代特有のライフイベントがわかっていれば、そこに至るまでのライフプランを作るのも容易です。独立開業を目指した準備や、副業・投資で稼ぐための勉強など、これからしていくべきことが明確になります。

いざ50代になって、たとえ全てが計画通りには進んでいなかったとしても、それまでの積み上げが無駄になることはありません。50代までに築いたスキルで、輝かしい50代、そしてストレスの少ない老後を送ることができるようになるでしょう。