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健康寿命とは。平均寿命との違いや今日からできる老後への備え
平均寿命が延び続け、人生100年時代を迎えつつある現代。平均寿命だけでなく、健康寿命について知識を深めることも大切です。今回は、平均寿命と健康寿命の違いや、老後への備えとしてできることなどについて説明していきます。
健康寿命とは?
健康寿命とは、心身ともに健康で、日常生活に制限なく自立して生活できる期間のことです。平均寿命から日常生活に制限がある期間を差し引いた期間が健康寿命となります。WHO(世界保健機関)が2000年に、この指標を提唱しました。
健康寿命が延びれば、自分らしい人生を送れる期間が長くなるだけでなく、医療費や介護費など家計の負担を減らすことにも繋がります。厚生労働省は「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部」を設置し、2040年までに健康寿命を75歳以上にするという目標のための取り組みを検討しています。
平均寿命との違い
平均寿命は、その年に生まれた0歳児があと何年生きられるかを統計的に計算した数値のことです。日本人の平均寿命は、男女ともに年々延び続けています。
厚生労働省の資料によると、2016年(平成28年)時点で男性の平均寿命は80.98歳、健康寿命は約9年の差がある72.14歳です。女性の平均寿命は87.14歳なのに対して、健康寿命は74.79歳と、その差は約12年にもなります。
このように平均寿命と健康寿命の差があるということは、介護や医療を頼らなければならない期間があるということです。平均寿命に着目するだけでなく、健康維持に努めて健康寿命を延ばすことも大切だといえます。
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健康寿命を延ばすためにできる3つのこと
健康寿命を延ばすためには、生活習慣を見直すことが大切です。厚生労働省では、健康寿命を延ばすことを目的に、「スマート・ライフ・プロジェクト」という取り組みを行い、「運動」「食生活」「禁煙」の3分野を中心に具体的なアクションを呼びかけています。健康寿命を延ばすためにできることを見ていきましょう。
・運動
歩くことは生活習慣病の予防に効果的です。生活習慣病の予防には、男性で9,000歩、女性で8,000歩が目安といわれています。いつも車で出かけるところに歩いて行く、エスカレーターを使わず階段を登るなど日常生活の中で歩く機会を増やしましょう。また、苦しくならない程度に早歩きをするのも、適度な運動となり効果的です。
・食生活
日本人の1日の平均的な野菜摂取量は250gですが、生活習慣予防のためには1日あたり350gの摂取が必要です。いつも取っている食事に野菜のサラダや小鉢を1品プラスすることを意識してみましょう。また、朝食を抜きがちな人は、朝食をしっかり取り1日のエネルギーを補充することも健康的な食生活の第一歩です。
・禁煙
たばこには、4,000種類にも及ぶ有害物質が含まれています。喫煙はがんをはじめ、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病など、多くの病気と関係することが知られるようになりました。また、女性の喫煙は妊娠に悪影響を及ぼすこともわかっています。未来のために、たばこはやめましょう。
老後の備えで必要なこととは?
平均寿命と健康寿命の差があるということは、介護や医療を必要とする期間があるということです。健康寿命を延ばす努力をするだけでなく、そのような期間に対してお金の備えをすることも重要な課題になります。
まず備えておくべきなのが医療費です。厚生労働省の推計によると、1人の人が生まれてから亡くなるまでにかかる医療費総額の平均は2,700万円(男性2,600万円、女性2,800万円)となっています。そのうち、70歳以上にかかる金額は、生涯にかかる医療費の約半分を占めており、老後に多くの医療費が必要になることがわかります。実際には医療保険などの公的制度により1~3割程度の負担となりますが、それでも家計への負担は避けられません。
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