ライフイベント
Question
物価上昇はどれだけ続くのか
夫婦で節約を心がけているのですが、最近食品や日用品の値上げで想定よりも出費がかさんでしまいます。値上げは今後どれだけ続くのでしょうか。物価上昇に対して給料アップが追い付いていない企業が多いと思います。このまま物価上昇だけが急激に進むと今の生活に余裕がなくなるばかりか、将来のための貯金もできなくなるのではと不安です。
タコスマニアさん
質問者年齢 | 20代 |
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職業 | 専業主婦 |
世帯年収 | 400万円〜600万円未満 |
Answer
この記事を書いた人
1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP認定者
風呂内亜矢
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
ポイント!
我が家の「余力の幅」を確認し対策をリストアップ
どこかでバランスする経済のタイムラグを自助で埋める
物価や経済の先行きは、誰にも正確に予測することはできません。しかし、家計や経済は影響しあっていて、1つの事柄だけが一方的に起こり続ける事態ということは考えにくいでしょう。
例えば物価が上がっている状況が続くなら、めぐり巡っていつかは賃金も上がると考えられます。企業の売上水準が上がるため従業員にも還元される、生活コストが上がっている分給与水準を上げなければ良い人材を雇用できない、などの流れが生まれるためです。
ただ、賃金まで反映されるのには数年単位でのタイムラグがあることも多いです。物価や経済を読むことやコントロールすることは個人ではできませんが、こうしたタイムラグを各家庭でカバーしていくことはできます。
具体的には、入ってくるお金のすべてを使ってしまわず、貯蓄をしながら生活をすることが挙げられます。今残しておいた貯蓄が、賃金上昇がまだ追いついていない事態をカバーすることになります。
物価が上がり賃金が上がっていない状況では、それまで貯蓄が毎年100万円できていた家庭が50万円しかできなくなること、貯蓄が50万円できていた家庭が貯蓄できなくなること、カツカツで生活していた家庭が貯蓄を切り崩すことなどが起こります。
ここで見えてくるのは、毎年100万円貯蓄ができていた家庭の場合、年間支出が100万円増えるまでは、今の生活のままでも耐えられるということです。50万円貯蓄できていた家庭では50万円までは耐えられ、カツカツだった家庭だと何か生活を大きく変えないといけないであろうということになります。これらの「余力の幅」は各家庭の取り組みで調整できるポイントです。
まずは現在の年間収支や資産額を整理して、どのくらいの物価上昇までであれば我が家が耐えられるのかチェックします。この時、今のままだと出費が増えるなら、外食の頻度を減らすなど無理なく支出削減ができそうなポイントもリストアップします。削ることにストレスを感じにくい順でリストアップできると良いでしょう。
すでにある資産や支出削減で吸収ができる物価上昇がどこまでなのかをチェックして、それでも吸収し切れない場合は、転職や副業、共働きなど働き方の変化で収入を増やすなど、少し大きく生活を変更することも視野に入れていきます。
対策を段階的に準備しておくことで、優先順位を付けながら対応していけるとストレスが少ないでしょう。吸収できる範囲内の変化であれば、ひとまずそのまま。継続が難しいレベルの変化であれば、仕事や住まいなど基盤になる部分の変更を考えていくということになります。
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