Question
買物依存を直したい -
年齢:60代
職業:その他
世帯年収:400万円未満
ペンネーム:ミチ
ほんの少しでもクレジットカードが使えるようになると買ってしまうという部分については、「貸付自粛制度」を利用するというのが選択肢になるかもしれません。
貸付自粛制度とは、全国銀行協会や日本貸金業協会に届出をすることで、借り入れなどをしづらくする制度です。本人の意思で申し込みをすると、金融機関にその情報が共有され、新たなクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることがしづらくなります。「私にお金を貸さないでください」とあらかじめ宣言をするような制度ですね。スマホの分割払いなども借り入れにあたるため、できなくなる可能性があります。
原則、申告をしてから3カ月は取り消しができませんが、以降は取り消すこともできます。
取り消しなどを行わなければ、基本的には5年間有効なので、5年ごとに再度手続きを行うか検討することになります。
以降の家計管理については、クレジットカードではなく、デビットカードを利用するという選択肢もあります。最近はVisaやJCBなど国際ブランドがついたデビットカードが増えているので、クレジットカードと同じような広さで利用できます。銀行口座に残高がある分しか支払いができないため、予算も管理しやすくなります。
もう少し引き締めたい場合は、あえて現金しか使わないと決めることも有効です。
支払う行為を少しでも面倒に感じるプロセスを経ることで、途中で買うことを諦めたり冷静になることに繋がりやすくなります。必要な現金を引き出して、再びお店に戻る、というステップが大変だなと思うシーンもありそうですね。
また、何かを買うまでのプロセスそのものを楽しみ、より時間をかけるという方法も有効です。
買おうかなと思うものがあったらメモをとり、週末にリストアップします。
1週間で欲しいと感じたものを一覧にして、それぞれを購入したらどういう使い方をしようかと頭の中でシミュレーションします。その上で、そのリストのうち、欲しい順番はどうなのか、ランキングをつけます。
時間をかけて推敲しているうちに、よく考えてみるとそれほど欲しくなかったのかもしれないと気がついたり、何度考えても上位に来るものはやはり本当に欲しいものだと確信を持てたりします。
本当に欲しいと感じるものを買うことは決して悪いことではありません。有限なお金を、より自分が本当に求めているものと交換していけると満足感を得やすくなります。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
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