Question
貯金に回せるのはどこまで? -
年齢:20代
職業:会社員
世帯年収:400万円~600万円未満
ペンネーム:ちょびすけ
ちょびすけさんは定期的な貯蓄の習慣もおありで、現状の把握もしっかりされていて、ご立派ですね。
一般的には独身時代の先取り貯蓄は手取り収入の2割程度とも言われますが、これまで貯蓄の経験がなかった人にとってはハードルが高いことが多いです。
仮に貯蓄の目標を手取りの1〜2割にしようとすると、彼の手取り16万円のうち、1.6〜3.2万円が1つの目安になります。手取りが16万円で、そこから折半の生活費代が6万円、携帯代や保険料で4万円程度ということなので残り6万円の中から1.2〜3.2万円をよけるイメージですね。
割合から考える場合、上記のようになりますが、貯蓄が苦手だった人には、先に毎月絶対に使いたい費用を尋ねてみるのも良いかもしれません。彼が自由に使える6万円を、普段どのように使っているか、使いたいと思っているかを整理します。
人との会食が月に何回程度なのか、書籍や趣味などに月にいくらくらい使いたいのか、まずは使っている・使いたいと思っている金額を整理して、その金額と6万円の差分を貯蓄目標額にしても良いでしょう。これが、仮に当初5,000円だったとしても、ひとまずはOK。半年ほど5,000円を続けて無理がなさそうであれば次は1万円などと金額を引き上げていくのでも良さそうです。
なお、車については5,000円や1万円などの無理ない貯蓄とは別に準備をしたいところです。
いつ、いくらくらいの車が欲しいのかを整理して、必要な金額を月数で割って別途準備できると理想的です。車の購入資金が貯まった頃には、車の維持費を捻出できるような家計の体制を築けそうです。
なお、携帯代と保険料で月4万円ということは、保険の内容が貯蓄を兼ねるものになっている可能性もありそうです。その場合、そのまま加入を続けて最終的にいくらくらい受け取れるのかを確認し、不利でなければ月々の保険料の一部を貯蓄とみなす、あるいは、保険で貯蓄している部分を減らし、通常の預貯金に切り替えるなどの判断をされた方が良いかもしれません。保険による貯蓄は途中で解約することは不利になることが多い一方で、加入を続けている間、保険料が他のこと(例えば車の購入に充てるなど)に使えない窮屈さもあります。保険による貯蓄はすぐさま解約をした方が良いとまでは言えませんが、その掛け金を今後も無理なく続けられるのかという観点で検討してみてください。
結婚前の段階でどこまで踏み込んで会話ができるのかは、お二人の関係性にもよりますが、彼にとっての車のように自分が欲しいものは自分で資金を準備することや、ギャップを感じているところを話し合える体制を築けると共同生活も円滑に過ごせそうですね。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
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